分散 (光学)
光学において分散(ぶんさん、英語: dispersion[1])とは、入射した光線が波長ごとに別々に分離される現象、またはその度合いのことをさす。媒体の屈折率が波長によって異なることによって発生する。
正常分散と異常分散
波長が短くなるほど屈折率が増大する場合、正常分散(英語: normal dispersion)とよぶ。可視光域で透明な物質は、可視光域で正常分散が起こる。可視光以外でも物質の共鳴波長から離れた領域では正常分散が起こる。また一般に高屈折率物質ほど正常分散がより大きい。
これに対して、共鳴波長付近では逆に屈折率が小さくなり、長波長光のほうが短波長光より大きく屈折する。これを異常分散(英語: anomalous dispersion)という。
セルマイヤーの分散公式
共鳴波長とその近傍以外における屈折率は、セルマイヤーの分散公式で与えられる。
- 光ガラス株式会社. “一般光学ガラス(性質)”. 2008年4月3日閲覧。
- 光ガラス株式会社. “ECO GLASS Pg,F-νd DIAGRAM” (PDF). 2008年4月7日閲覧。 - アッベ数を横軸に、部分分散比を縦軸にとったグラフ