武装組織
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 21:17 UTC 版)
独立を求めるトゥアレグ人の他に、イスラーム主義を掲げるアル・カーイダやボコ・ハラムなどの武装組織もサハラ交易の地域を拠点とするようになった。ボコ・ハラムは正式には「宣教とジハードのためのアフル・スンナ」という名称で、2002年に結成されたイスラーム主義の集団がもとになっている。ボコ・ハラムは19世紀に始まったジハードが完了していないと主張しており、イスラーム国家の樹立やシャリーアの全国的導入を求め、カーディリー教団やティジャニーヤ派(英語版)を異端者と批判した(フルベも参照)。その他に2007年結成のイスラーム・マグリブ諸国のアル=カーイダ機構(AQMI)や、2011年結成の西アフリカのタウヒードとジハード運動(英語版)(MUJAO)などがある。 武装組織は資金を得るために麻薬取引に関与しており、中南米産のマリファナやコカインは西アフリカを経由して4輪駆動車や飛行機でヨーロッパや西アジアに密輸されている。2012年時点で世界の麻薬取引の約15%がサヘルを通過しているともいわれる。2007年以降に武装組織の活動が活発化し、テロや誘拐事件が相次いだ。マリではマリ北部紛争(2012年)が起きてトゥアレグ軍がトゥンブクトゥを占領し、アルジェリアのイナメネスではアルジェリア人質事件(2013年)が起きた。ボコ・ハラムはイスラームのもとでの奴隷制の復活を宣言し、女子学生を標的としたナイジェリア生徒拉致事件(2014年)を起こしている。かつて塩を採掘していたテガーザの廃坑も、アル・カーイダ系武装組織の拠点となった。 サハラ交易によって学問の都にもなったトンブクトゥは、2013年にイスラーム・マグリブ諸国のアル=カーイダ機構(AQMI)に占領された。アフマド・ババ研究所の古文書が焼かれ、占領前に運び出された古文書37万7000冊と、隠されていた古文書1万603冊は無事だった。
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