機雷がなんだ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 05:03 UTC 版)
(訳注:米語には本海戦に因む"Damn the torpedoes, full speed ahead"という地口がある。「機雷が何だ、全速前進」つまり"リスクに構わず全力で進め"という程度の意味だが、以下の記述はその由来を説明している。なお、torpedoは現代では魚雷を意味するが、この海戦の当時は機雷を指した) 本海戦の最も有名な逸話として次のものがある。テクムセが前を横切ったためにブルックリンが減速したところ、ファラガットは何故前進しないのかと尋ねた。これに対し進路に機雷があると答えたところ、ファラガットは「機雷がなんだ」と言ったというのである。この話が初めて出版物に現れたのは海戦から何年か後のことなので、一部の歴史家は実話かどうか疑っている。 伝承には何通りかあるが、中にはありそうにないものもある。最も広まった話はブルックリンに向かって「機雷がなんだ! 前進!」と叫んだというものだが、現場に居た人々によれば、大砲の騒音の中でそのような会話が聞こえたか疑わしいという。もっとありそうな話としては、もし事実とすれば、ハートフォードの艦長に「機雷がなんだ。鐘4打だ、ドレイトン艦長」と言ったというものである。その後ファラガットはハートフォードの舷側に繋留されたメタコメットの艦長に向かい「前進だ、ジュエット(英語版)、全速だ」と叫んだ。これらの言葉が時を経て変化し「機雷がなんだ、全速前進」という今日良く知られる形になった。
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