日輪兵舎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/06 03:49 UTC 版)
日輪兵舎(にちりんへいしゃ[1])は、1938年から茨城県東茨城郡内原村(内原町を経て、現在は水戸市)にあった満蒙開拓青少年義勇軍訓練所において宿舎と教室を兼ねた建物として多数建設された、木造1階ないし2階建ての円形の建物、および、それを模して日本各地に建てられた、同様の形状の建物(日輪舎)[2]。短期間で容易に建設でき、大人数収容できたことから、戦時下に同義勇軍の訓練生の手によって訓練所内に何百棟と大量に建てられた[3]。満蒙開拓青少年義勇軍を象徴する建物とされ、満蒙開拓青少年義勇軍に関わる様々な文章の中で言及される。
- ^ “ことば 日輪兵舎(にちりんへいしゃ)/茨城”. 毎日新聞社 (2015年5月8日). 2016年1月20日閲覧。
- ^ a b c d e f 松山薫「歴史を語る建物たち 第5回 日輪舎」(PDF)『Future Sight』第36号、荘銀総合研究所、8-9頁、2016年1月20日閲覧。
- ^ 日輪兵舎 戦時下に花咲いた特異な建築版元ドットコム
- ^ a b c d e “近代化遺産を歩く 3. 日輪兵舎(安曇野市・昭和20年建設)満蒙開拓が生んだ「ゲル」”. 市民タイムス. 2016年1月20日閲覧。 - 初出は『市民タイムス』連載
- ^ a b c 高原正文 (2015年10月23日). “安曇野の近代化遺産に歴史を探る” (PDF). 安曇野市. 2016年1月20日閲覧。
- ^ a b c d e 松山薫「日本各地の「日輪兵舎」─ 忘れられた満蒙開拓青少年義勇軍の象徴 ─」『季刊地理学』第67巻第3号、2015年、191-195頁、doi:10.5190/tga.67.3_191。
- ^ 藤森照信「昭和住宅物語」新建築社、P252~255。なお藤森によれば日輪兵舎の創案者は渡辺亀市郎という訓練所員である。
- ^ a b c 松山薫「満蒙開拓の痕跡をたずねて:山形県にあった「日輪兵舎」〔序章〕」『東北公益文科大学総合研究論集:forum21』第8巻、東北公益文科大学、2004年12月、75-90頁、ISSN 18806570、NAID 110004530807、CRID 1050846638632969600。
- ^ 「日輪」に「ひのまる」とルビを振っている例:“インテリ根性叩直し 東大まず労働奉仕 総長指揮下にリーダーを養成”. 読売新聞・夕刊: p. 2. (1938年4月29日). "… 全國大學專門學校學生約百名が自發的に滿蒙開拓青少年義勇軍の訓練所である茨城縣内原の「日輪(ひのまる)兵舎」に合宿して…" - ヨミダス歴史館にて閲覧
- ^ “内原郷土史義勇軍資料館・屋外展示” (2015年11月5日). 2016年1月20日閲覧。
- ^ a b c d e f 松山薫「日輪兵舎の創案者に関する考察(一)」『東北公益文科大学総合研究論集 : Forum 21』第31巻、東北公益文科大学、2016年、65-73頁、ISSN 1880-6570。
- ^ “廣島縣にも日輪兵舎”. 朝日新聞・夕刊: p. 3. (1941年5月30日). "廣島縣世羅郡廣定村の青年団靑年團では二千六百年記念行事として … 修養道場の建設を開始していたが、"日輪兵舎"ほか五棟の修養道場は ..." - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “特定非営利活動法人カムロファーム倶楽部は令和2年度6月総会をもって解散致しました。”. 特定非営利活動法人カムロファーム倶楽部 (2020年). 2020年11月11日閲覧。
- ^ 内村琢也「石原莞爾とその関係者を中心とした共同体運動の変容--伊地知則彦が創唱した宗教的信念体系の伝播・浸透・定着を通して」『ソシオロジカ』第34巻第1-2号、創価大学社会学会、2010年、67-88頁。 NAID 40017079539
- ^ 歌川博男 (2010年11月). “西山の歴史 概略”. 石原莞爾将軍墓所/石原莞爾顕彰会. 2016年1月20日閲覧。
- ^ “日輪講堂”. 石原莞爾将軍墓所/石原莞爾顕彰会. 2016年1月20日閲覧。
- ^ a b c d e f 北原広子 (2013). “南安曇農業高等学校第二農場日輪舎”. In 山崎紀子. 浪漫あふれる信州の洋館. 信濃毎日新聞社. pp. 56-57. ISBN 9784784072149
- ^ “長野県南安曇農業高等学校第二農場日輪舎”. 文化遺産オンライン. 2016年1月19日閲覧。
- ^ a b 井上秀樹 (2015年8月14日). 朝日新聞・朝刊・石川全県: p. 24 - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ a b “中能登文化の薫 戦後70年歴史を伝える滝尾日輪舎” (PDF). 広報なかのと (中能登町) (128): p. 20. (2015年9月24日) 2016年1月19日閲覧。
- ^ a b “滝尾「日輪舎」”. 文化遺産オンライン. 2016年1月20日閲覧。
- 1 日輪兵舎とは
- 2 日輪兵舎の概要
- 3 現存する日輪兵舎
- 4 関連書
- 日輪兵舎のページへのリンク