成田千空
成田千空
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/18 06:56 UTC 版)
成田 千空(なりた せんくう、1921年3月31日 - 2007年11月17日)は、日本の俳人。青森県青森市出身[1][2]。本名は力[3]。
経歴
青森工業学校(現・青森県立青森工業高等学校)卒業[1][2]。上京して富士航空計器株式会社に就職するが、肺結核に罹患し帰郷[1]。闘病中に句作を始める[4]。高松玉麗らの俳句結社「松濤社」、吹田孤蓬らの青森俳句会に参加[要出典]。1946年より母の実家のある五所川原市に移住し[4]、以後その地で農業を営みながら俳人として活動する[4][2]。
戦後は「暖鳥」創刊を経て、中村草田男主宰の「萬緑」に創刊より参加し[1]、草田男に師事する[1][2]。青森県在住のまま1988年「萬緑」の選者に就任し、2001年より主宰。2005年より読売俳壇選者。青森県文芸協会理事長も務めた[2]。青森高校時代の寺山修司の俳句指導を行なっていたことでも知られている。
受賞・栄典
- 1953年 第一回萬緑賞
- 1980年 第一回青森県文芸協会賞
- 1987年 第二十九回青森県文化賞
- 1989年 第二十八回俳人協会賞(『人日』)
- 1989年 第四十二回東奥賞
- 1996年 勲五等瑞宝章
- 1998年 第三十二回蛇笏賞[4][2](『白光』)
- 2001年 第十六回詩歌文学館賞(『忘年』)
- 2004年 第一回みなづき賞
- 2004年 五所川原市名誉市民[4]
著作
句集
- 『地霊 成田千空句集』青森俳句会 1976年
- 『人日』(あおもり選書1)青森県文芸協会出版部 1988年
- 『人日』〈特装版 限定100部〉青森県文芸協会出版部 1988年
- 『地霊』〈再版〉(あおもり選書2)青森県文芸協会出版部 1988年
- 『天門』(あおもり選書11)青森県文芸協会出版部 1994年
- 『白光』(今日の俳句叢書41)角川書店 1997年
- 『白光』〈再版〉(あおもり選書15)青森県文芸協会出版部 1998年
- 『忘年』(花神俳人選)花神社 2000年
- 『十方吟』(角川俳句叢書38)角川書店 2007年
共著
- 『句集 海流』青森俳句会 1944年
- 『句集 修羅落し』森の会 1961年
- 『句集 風祭』森の会 1962年
- 『句集 氷塔』森の会 1963年
その他
- 『現代俳句集』Ⅱ 琅玕洞 1956年
- 『現代俳句全集』第4巻 みすず書房 1958年
- 『成田千空句集』(戦後俳句作家シリーズ14)海程戦後俳句の会 1970年
- 『現代俳句大系』第15巻(昭和50年~昭和54年)角川書店 1981年
没後刊行
- 『成田千空集』(脚註名句シリーズⅡ-7)萬緑運営委員会編 俳人協会 2011年
- 『成田千空句集』(東奥文芸叢書 俳句22)東奥日報社 2015年
- 『千空句帖』(青森文芸ブックレット③)文学で青森を応援する会編 青森文芸出版 2016年
- 『合本成田千空句集』俳人成田千空研究会編 青森文芸出版 2019年
参考文献
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- 金子兜太編 『現代の俳人101』 新書館、2004年
- 齋藤美穂[1]著『成田千空伝』青森文芸出版、2019年
- 櫛引洋一他編 図録『第45回企画展 生誕100年 成田千空展』弘前市立郷土文学館、2021年
脚注
外部リンク
- 現代俳句人名事典における成田千空の俳句(現代俳句協会)
- 成田千空の句の鑑賞(増殖する俳句歳時記)
- 注目の作家6 成田千空 - ウェイバックマシン(2012年10月17日アーカイブ分)(青森県近代文学館)
固有名詞の分類
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