対外債務
対外債務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 05:59 UTC 版)
「ナチス・ドイツの経済」の記事における「対外債務」の解説
当時のドイツは債務国であり、公的・民間をあわせた対外債務は1933年2月28日の段階で187億2千万マルクに達していた。対象国はアメリカが40%を占め、次いでオランダとスイスの順であった。この膨大な債務は1931年のスターリング・ポンドの切り下げと、1933年春のアメリカ合衆国ドル切り下げによって1933年中に42億マルク減少し、1940年9月末の時点では1933年から比べて96億マルク減少している。 政府は1933年6月に対外債務返済の停止を決定した。対外債務はマルクで返済は続けるが、マルクは外貨に替えられなかった。外貨による返済再開はドイツの貿易黒字が健全になるまで延期とされ、債権国が返済を望むならドイツ製品を輸入しなければならないことを意味した。この決定はアメリカ・イギリス・フランスを中心とする各国や資本家の反感を呼んだが、米英仏の3ヶ国は経済政策で分裂しておりドイツ対策で協調ができなかった。
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