三叉戟とは? わかりやすく解説

三叉槍

(三叉戟 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/03 04:54 UTC 版)

18世紀ビルマの三叉戟
三叉槍が描かれた月岡芳年山中幸盛

三叉槍(さんさそう)、三叉戟(さんさげき)は、3つの穂を有する。武器としてのほか、漁業にも使用された。ギリシア神話、及びローマ神話の海の神であるポセイドンやその息子トリートーンインド神話におけるシヴァの武器とされる。

用途

漁業

漁業に使用される場合は、一般にとがった先端で魚を捕らえる。アメリカ南部及び中西部においては、ウシガエルやヒラメなどを捕獲するのに使用される[1]

戦闘

また、もともとは漁師が魚を獲るために使っていたこともあり、ローマ時代の剣闘士の一種であるレティアリィはこの武器と網を使用し、主として魚の兜をつけたムルミッロと試合を行った[2]

神話と象徴

三叉槍を持つポセイドン像

トリシューラ

インド神話において、シヴァトリシューラ と呼ばれる三叉の槍を片手に持ち、これを悪しき存在を打倒するために使用した。3つの先端は、ヴェーダの哲学では、sāttvika、rājasika、tāmasikaと呼ばれる。

トリアイナ、トライデント

ギリシア神話において、ポセイドーンはギリシアの水源や馬を作り出すのに古代ギリシア語でトリアイナ (τρίαινα) と呼ばれる三叉の矛を使用した[注 1]。ポセイドンは海の神であると同時に地震を起こす神でもあり、彼が怒り、地を突くときには地震が起こり、トリアイナを使用して大波、津波、嵐を巻き起こすとされる。

ローマ神話においても、ポセイドンと同一視されるネプトゥーヌスはトリデーンス(tridens)を使用して水源を生み出し、地震を起こす。ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの『ネプチューンとトリトン』が、そのことをよく示している。

こういったことから、海王星を示すマークとして、天文学や占星術で使用される。

その他

道教においては、三叉槍は三清を表す。

ユダヤ教の司祭が捧げ物を取り分ける際に使用するフォークも三又である。

シンボルマークとして

政治的使用

バルバドスの国旗

一般的な使用

脚注

注釈

  1. ^ 英語ではトライデント (Trident)

出典

  1. ^ Fish Gigging: An Ozark Tradition”. Missouri Department of Conservation. 2017年7月5日閲覧。
  2. ^ Roland Auguet [1970] (1994). Cruelty and Civilization: The Roman Games. London: Routledge. ISBN 0-415-10452-1.

関連項目


三叉戟(さんさげき)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 05:53 UTC 版)

犬夜叉」の記事における「三叉戟(さんさげき)」の解説

奈落が阿毘姫に貸し与えた三つ叉の戟。奈落の骨でできている。結界張ったり、瘴気を纏って突くことが可能。

※この「三叉戟(さんさげき)」の解説は、「犬夜叉」の解説の一部です。
「三叉戟(さんさげき)」を含む「犬夜叉」の記事については、「犬夜叉」の概要を参照ください。

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