三一致の法則
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三一致の法則(仏:trois unités)は、フランス古典演劇における規則の一つ。三単一の法則とも言う。
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三一致の法則
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「ジュール・セザール・スカリジェ」の記事における「三一致の法則」の解説
古代ギリシアの哲学者アリストテレスは、著書『詩学』において、優れた詩的表現の条件として「筋の一致」の必要性を説いていた。16世紀のルネサンス活動により、この『詩学』の一節もまた「再発見」されたが、スカリジェらイタリア人文法学者はこれに独自解釈を加え、『優れた演劇には「筋の一致」と、さらに「時間の一致」「場の一致」が必要である』と提唱した(三一致の法則)。これは演劇表現に対し、一日(時間の一致)で、場所を変えず(場の一致)、主筋のみを行う(筋の一致)という制約を加えるものであった。しかしこの原則は扇情的だが取り留めのないメロドラマが氾濫していたフランスに受け入れられ、特にフランスの詩人ニコラ・ボアローが古典主義文学として『詩法』にまとめたことで、17世紀のフランス古典演劇にとって重要な原則となる。これによってフランス古典演劇はコルネイユ、ラシーヌ、モリエールらを中心に発展したが、後には規則を破るコルネイユの試みにより「ル・シッド論争」が引き起こされる要因となった。
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