半接合
ヘミ接合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/23 16:13 UTC 版)
二倍体生物において、片方のアレル1コピーしか存在しないとき、ヘミ接合型であり、その細胞や個体はヘミ接合体 (hemizygote) と呼ばれる。ヘミ接合は、遺伝子の1コピーが欠失しているとき、また異形配偶子を持つ性において、遺伝子が性染色体に存在するときなどに観察される。ヘミ接合性は、表現型についての記述である、ハプロ不全 (haploinsufficiency) と混同してはならない。ヒトのような、オスが異形配偶子を持つ性である生物では、ほとんどすべてのX染色体に関連した遺伝子について、正常な染色体を持つオスはヘミ接合型となる。オスはX染色体を1本しか持っておらず、相同な遺伝子はY染色体にはほとんど存在しないからである。胚の前核への外来DNAのマイクロインジェクションによって作られたトランスジェニックマウスも、導入されたアレルはどこかの座位に1コピーだけ組み込まれると予想されるため、ヘミ接合型であると見なすことができる。このようなマウスは、遺伝型を確認する必要性を減らすため、後にホモ接合体となるように交配され、近交系によって維持される。 チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)のような哺乳類の培養細胞では、多数の遺伝子座において、一方のアレルの変異や欠失のためにヘミ接合型で機能する状態になっている。
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