スピン角運動量
スピン角運動量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 13:51 UTC 版)
詳細は「スピン角運動量」を参照 量子力学において、パウリ行列はスピン 1/2 の角運動量演算子の表現に現れる。角運動量演算子 J1, J2, J3 は交換関係 [ J 1 , J 2 ] = i ℏ J 3 , [ J 2 , J 3 ] = i ℏ J 1 , [ J 3 , J 1 ] = i ℏ J 2 {\displaystyle [J_{1},J_{2}]=i\hbar J_{3},\,[J_{2},J_{3}]=i\hbar J_{1},\,[J_{3},J_{1}]=i\hbar J_{2}} を満たす。ただし、ℏ = h/2π はディラック定数である。エディントンのイプシロン εijk を用いれば、この関係式は [ J i , J j ] = i ℏ ∑ k = 1 3 ε i j k J k {\displaystyle [J_{i},J_{j}]=i\hbar \textstyle \sum \limits _{k=1}^{3}\varepsilon _{ijk}J_{k}} と表すことができる。ここで、 J 1 1 / 2 = ℏ 2 σ x = ℏ 2 [ 0 1 1 0 ] J 2 1 / 2 = ℏ 2 σ y = ℏ 2 [ 0 − i i 0 ] J 3 1 / 2 = ℏ 2 σ z = ℏ 2 [ 1 0 0 − 1 ] {\displaystyle {\begin{aligned}J_{1}^{1/2}&={\frac {\hbar }{2}}\sigma _{x}={\frac {\hbar }{2}}{\begin{bmatrix}0&1\\1&0\end{bmatrix}}\\J_{2}^{1/2}&={\frac {\hbar }{2}}\sigma _{y}={\frac {\hbar }{2}}{\begin{bmatrix}0&-i\\i&0\end{bmatrix}}\\J_{3}^{1/2}&={\frac {\hbar }{2}}\sigma _{z}={\frac {\hbar }{2}}{\begin{bmatrix}1&0\\0&-1\end{bmatrix}}\end{aligned}}} を導入すると、これらは上記の角運動量演算子の交換関係を満たしている。J1, J2, J3 の交換関係はゼロではないため、同時に対角化できないが、この表現は J3 を選び対角化している。J31/2 の固有値は +ℏ/2, −ℏ/2 であり、スピン 1/2 の状態を記述する。
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