ウパスンダ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/16 16:04 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ウパスンダ(梵: उपसुन्द, Upasunda)は、インド神話に登場するアスラである。ダイティヤ族に属する。ニクムバ[1][2]あるいはニスンダ(Nisunda)の息子[3]。スンダと兄弟。息子はムカースラである[4]。
スンダとウパスンダ兄弟は三界を征服してデーヴァ神族から支配を奪った。そこでブラフマー神はアスラ族から三界支配を奪還すべく、工匠神ヴィシュヴァカルマンに絶世の美女、アプサラスのティローッタマーの創造を命じた。ティローッタマーを見たとたん、スンダとウパスンダはティローッタマーを奪い合い、やがて兄弟でありながら死闘を繰り広げ、自滅した[5][6][7]。これは『マハーバーラタ』に登場する有名なシーンでもある。
脚注
- ^ 『マハーバーラタ』1巻201章2。
- ^ 『インド神話』p.159。
- ^ 『インド神話伝説辞典』 pp.94-95「ウパスンダ」の項。
- ^ 『インド神話伝説辞典』 p.318「ムーカ」の項。
- ^ 『マハーバーラタ』1巻200章-204章。
- ^ 『インド神話』pp.159-163。
- ^ 『神の文化史事典』p.335。
参考文献
- 『原典訳 マハーバーラタ2』上村勝彦訳、ちくま学芸文庫、2002年。ISBN 978-4480086020。
- 『インド神話 マハーバーラタの神々』上村勝彦訳、ちくま学芸文庫、2003年。ISBN 978-4480087300。
- 「ウパスンダ」『インド神話伝説辞典』菅沼晃編、東京堂出版、1985年3月、pp. 94-95。ISBN 978-4-490-10191-1。
- 渡邉たまき「ティローッタマー」『神の文化史事典』松村一男他編、白水社、2013年2月、p. 335。ISBN 978-4-560-08265-2。
関連項目
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