東芝 白物家電の分離を検討 シャープと事業統合案も

 東芝が冷蔵庫や洗濯機など白物家電事業を本体から切り離し、連結対象外とする方向で検討を進めていることが4日、わかった。シャープなどと合弁会社を設立し、白物家電事業を統合する案が浮上している。

 利益水増し問題で主力事業を抜本的に見直す考えだ。関係者が明らかにした。

 東芝は白物家電事業の切り離しにからみ、さまざまな枠組みで検討を進めてきた。複数の会社と事業を統合することで重複するコストを削減し、収益体質の改善を目指す案が有力となり、経営再建中のシャープが相手先として浮上した。既に両社は、新会社の出資比率などで協議を行っているもようだ。

 東芝は当初、白物家電事業の売却を検討していたが、買い手となる大手電機各社は、すでに家電部門のリストラを進めており、単純な事業売却で買い手を見つけるのは難しいと判断したことも一因となった。

 同様にシャープも白物家電事業のコスト削減につなげる考え。

 シャープは経営再建に向け、産業革新機構や銀行が支援の枠組みを協議しており、白物事業の統合での効果を踏まえ、慎重に検討を進めるもようだ。

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