roomieより転載:料理のプロが普段から行っている調理方法のポイントをまとめました。
いろいろな場面で応用できるので、料理好きはもちろん、自己流ではなかなか上達しない...と思っている人へもおススメです!
余熱で調理する
ステーキを焼くときは、余熱で火が通るのを想定して、早めに火から下ろしたりしますよね。料理は熱源から離したあとも食材自体が持っている熱で加熱されていきます。
量が多くて密度が高く、たんぱく質が豊富な食材を使った料理ほど、余熱調理がポイントとなってきます。いくつか例を上げてみます。
肉料理
オーブンを使ったローストチキンの場合は、65度のオーブンから取り出して、アルミホイルで鶏肉を包んで寝かせます。こうすることで火から下ろしてもチキンの温度は上がるので、鶏肉の火の通る目安の74度になれば完成です。
また、豚の肩肉のように分厚いお肉など厚みや密度が十分にある場合も、余熱調理に適しています。料理本よりも時間を短くしたり温度を下げても、おいしい肉料理ができ上がります。
卵、高タンパク料理
タンパク質の鎖は、火にかけられている時間が長いほど固く締まる性質があります。卵などほとんどタンパク質でできている食材は、長時間火にかけるとパサパサになってしまいます。スクランブルエッグやオムレツを作るときは、完成となる少し前に火から下ろしてみましょう。
ステーキを焼くときには、調理温度計で食材の温度を測ってみるのも効果的な方法です。
野菜をシャキっとさせたりするのに使われるテクニックが湯通しです。沸騰したお湯のなかに野菜や果物をさっと入れ、氷水で冷やす方法です。湯通しをすると、全体的に火が通りつつも、歯ごたえや風味は損なわれません。
さやいんげんやアスパラなどはよく知られていますが、ニンジンやキャベツでも行われます。また、トマトや桃などのデリケートな皮を持つ核果類でも湯通しします。
トマトソースを作るときには、トマトを湯通ししてから煮込みますよね。湯通しを素早く行った場合は、余熱によって火が入りすぎないように冷水に浸すのが大切です。
半調理する
完成した料理を温めなおすと、残り物のような味になってしまうことがあります。これを防ぐために、料理を途中までしておいて、食べる直前に仕上げるのが半調理です。半調理をすると、料理の水分と風味を保つことができることのほかに、温かいまま食卓へ運ぶことができます。
パスタの場合は、芯が残るアルデンテの手前で茹でるのをやめ、食べる直前にソースと絡めます。茹ですぎると溶けてしまうジャガイモにも応用できます。
半調理は、弱火で火加減を気をつけながら調理することで風味を生かしたり、後からバーナーで炙って焦げ目をつけたりなどといろいろな場面で役に立ちます。
油を使った調理のバリエーションを知る
料理する際に欠かせない油ですが、さまざまな調理方法があります。「炒める(shallow frying)」と「揚げる(deep frying)」は調理方法の全体を表す言葉で、調理する際に使う油の量を指しています。
「ソテーする」は「炒める」と言い換えることができますが、ソテーは少量の脂肪か油で調理するのに対して、「揚げる」は食べ物を熱した脂肪か油に浸すことです。「ソテーする」と「揚げる」は違います。
・「フライ(frying)」は、油か脂肪であらゆるタイプの食べ物を調理する意味の言葉です。
・「ソテー(sautéing)」は、浅い鍋に油を入れて高温で調理することで、短時間で炒めること。
他にも、油を使った調理方法はたくさんあります。いくつかの例を見てみましょう
・「焦げ目をつける(searing)」は、ステーキや野菜などの表面に焦げ目をつける調理方法です。
・「煮込む(Simmering)」は、液体がたくさん入った料理を沸騰寸前の温度で作ること。スープでよく使われます。
・「混ぜながら炒める(Stir frying)」は、高温の油で食べ物を調理しながら常に食べ物をかき混ぜます。
・「フライパンで炒める(pan frying)」は、油をたくさん使って、滑らかな鍋のなかでの調理です。
スパイスの味を引き出す
上の動画のように油の中にスパイスを入れて炒めると、風味が格段によくなります。1、2分ほど油のなかで挽きたてのコショウを炒めるだけで、よい香りが漂ってくるはずです。油で炒めるときは、ホールでも粉でも大丈夫ですが、粉の方がより効果的です。
また、ホールスパイスをスープに入れるときや古くなったスパイスを使うときは、フライパンで乾煎りをします。乾煎りをするときは、まんべんなく火が通るように規則的に混ぜ続けます。こうすることで更にスパイスの味が引き立つのです。
いろいろな調理方法を頭に入れることで、日常の料理が広がっていきます。ちょっとしたコツを掴んで、毎日の献立に役立てて下さいね!
(ナガソクミコ)
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