Appleは2024年5月、最新iPadに搭載するかたちで有機ELディスプレイ(OLED)を採用しました。
そしていま、同社が次なる目標として目指しているのは、どうやら折りたたみ式デバイスのようです。
Appleが折りたたみデバイスを開発中?
米ブルームバーグ記者Mark Gurman氏によれば、Appleは現在、2028年に折りたたみ式iPadをリリースするべく取り組んでいます。
一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは12月16日、Appleが2026年に折りたたみ式iPhoneの市場投入を検討中だと報じました。
Gurman氏が折りたたみ式iPadについて伝えたのは、ブルームバーグのニュースレター「Power On newsletter」です。
Gurman氏は、12月15日付けのこの記事のなかで、(名前は明かさなかったものの、おおむね信頼できる)情報筋の話として、折りたたみ式iPadは18.8インチで、「iPad Proを2つ並べた」ような、とても大きなものなると述べています。
ちなみに、現在のiPad Proは最大で13インチ、MacBook Proですら16インチ止まりです。
Gurman氏が折りたたみ式iPadについて報じたのは、実はこれが初めてではありなく、2022年2月にも同様の記事を書いています。MacBookのような機能をもち、キーボード代わりにタッチスクリーンを使う20インチのiPadをAppleが開発中らしいと報じていました。
リリースはいつ?
今回の噂の出所は、Display Supply Chain ConsultantのRoss Young氏です。Gurman氏の複数の情報筋がYoung氏に、Appleがそうしたデバイスを検討している件について確認していました。
Young氏は、この折りたたみ式iPadがリリースされるとしたら2026年になりそうだ、と話していますが、Gurman氏が入手した最新の噂によれば、リリースは2028年という説が有力になりつつあるようです。
一方、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は折りたたみ式iPhoneについて、ディスプレイはiPhone 16 Pro Maxより大きく、リリースは2026年になるだろうと伝えています。
厳密に言えば、折りたたみ式iPhoneを最初に報じたのはテックメディアのThe Informationで、7月のことでした。Gurman氏もこの憶測に乗っかって、「リリースは早くても2026年」と述べています。
なぜAppleはなかなかリリースしない?
折りたたみ式タブレット端末やスマートフォンについては、AsusやSamsungがすでにリリースしているのに、Appleの折りたたみ式デバイスのリリース時期がこれほど先になると予測されているのはなぜでしょうか。
それはおそらく、Appleが「ほぼ見えないレベルの折り目」の開発を目指しているからでしょう。
ほとんど見えないレベルの折り目こそ、激しさを増す市場で競争するために必要なものなのかもしれません。
OSは?
Gurman氏はさらに、開発中とされる折りたたみ式iPadについて、macOSが搭載されるという確認は取れていないものの、「両方の要素を兼ね備えたものになるだろう」と述べ、「macOSアプリを実行できるくらい高機能」になるのではないかとしています。
Asus製の折りたたみ式タッチディスプレイ「Zenbook Fold」に匹敵する大きさになる理由が、これでわかります。Appleの折りたたみ式iPadは、外付けキーボートと接続できるようになるとみられ、ポータブルのデスクトップ環境として機能しそうです。
とはいえ、韓国メディアThe Elecは2024年2月、Appleが7インチ以上か8インチ以上の折りたたみ式タブレットも検討中だと伝えていました。
ただし、同メディアの時間軸は他の報道とちょっとずれていますから、Appleはまだまだ私たちを驚かせてくれるのかもしれませんね。
Source: The Elec, The Wall Street Journal, Twitter