プロの料理人やフードコーディネーターからも高く支持されているル・クルーゼの鋳物ホーローウェアは、最近では料理好きな人への贈り物としても人気のアイテムです。大切に使えば一生もの、さらには世代を超えて受け継ぐこともできる『ココット・ロンド』。せっかくなら本気で一生使いたいですよね。

そこで、ル・クルーゼのPRコーディネーターの南谷さんに、長く大切に使うための「正しい使い方とメンテナンス方法」を教えてもらいました。

やってきたのは、ル・クルーゼ ジャポン本社地下にあるキッチンスタジオ。ここではクッキングレッスンなども行われています。今回お話を伺った南谷さんは家でも10個の鍋を使っていて、普段から料理を楽しんでいるそうです。ちなみに南谷さんが最近はまっているのはル・クルーゼの鍋を使ったニンジン・ケーキとのこと。

そんなル・クルーゼのスタッフも実践しているのが、「ル・クルーゼを一生使い続けるための3カ条」です。せっかく手に入れたル・クルーゼの鍋と長く付き合うために、ぜひご活用ください。

心得その1. 火加減は中火まで! 焦げ付いても慌てない!

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南谷さん:まず大前提として、ル・クルーゼの鋳物ホーローウェアは常に「中火以下」で使うことをおすすめしています。理由は2つあって、1つ目は、熱伝導率が高く、蒸気を逃がしにくい構造なので、中火以下でも十分素材に熱が伝わり、おいしい料理を作ることができるからです。

2つ目は、急激な温度変化は鍋を痛める原因につながるため。ホーローウェアは、鉄を原料とする鋳物のまわりをガラス素材でコーティングしています。2つの素材には膨張率に差があるので、急激な温度変化を受けると、ひび割れの原因に繋がってしまうんですよね。

これを守らないで、やってしまうことが多いのが鍋の焦げ付き。でも「焦げ付いても焦らないことが大切」なんだそうです。鍋をごしごし擦って洗うのではなくて、重曹を使って上手に簡単にできるメンテナンスがあるのだとか。南谷さんは、撮影のためにわざと焦げ付かせた鍋を持って来てくれました。さあ、ここからは、鍋の焦げ付きを落とす実践講座です。

焦げ付いた鍋の汚れは、

重曹を使って簡単に落とす。

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  1. 常温に冷ました鍋に、焦げた部分が十分につかるぐらいの水と、重曹を小さじ3杯入れて、中火で沸騰させてください
  2. 煮立ってきたら蓋をして、弱火で10分加熱しましょう
  3. 火を消してしばらく冷ますと、汚れがふわ~っと浮いてきます。水が茶色く濁ってきたら焦げが浮いてきている証。この際、シリコンのキッチンウェアで混ぜると、鍋に傷をつけずに汚れの浮き具合を確認できます
  4. 浮いた汚れを柔らかいスポンジで優しく落としましょう

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(お手入れで、きれいになった実際のホーロー鍋)

ここでのポイントは、焦げ付いてしまったからといって、ごしごし擦って洗うのではなく、重曹と水を活用して鍋を傷つけないこと。水洗いの際のスポンジは柔らかいものを使い、固い面と柔らかい面がある場合は、柔らかい面で洗ってください。

また、焦らないといっても焦げ付きを落とすのは早い方がいいので、料理を食べている間に水につけておいて、食後にはなるべく早く洗うのがおすすめ。1度で取れない汚れは何度かこの行程を繰り返してください。

心得その2. 色が沈着したら、クリーナーできれいに

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長年愛用していると、気づかないうちに表面には細かな傷がついていきます。それこそ色が沈着する原因。「柔らかいスポンジでは落ちない色素沈着は、ホーローの表面を傷つけにくい専用クリーナー『ポッツ&パンズ クリーナー』を使うと効果的です」と南谷さん。重曹でも代用が可能なので、クリーナーをお持ちでない方は重曹で試してください。

落ちにくい色素沈着が、

驚くほどきれいになる方法。

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  1. 手のひら大に折りたたんだ乾いたキッチンペーパーに、専用クリーナーを少量とります。1回分は10円玉大ぐらいが適量。重曹を使う場合は少量の水を加えてペースト状にしたもので代用しましょう
  2. 汚れが気になる部分を優しくこすり落としていきます。鍋は乾いた状態で作業を行ってください。キッチンペーパーが乾いてきたら、クリーナーを足して、何度か繰り返します
  3. 上の写真は、鍋の半分の汚れを落とした状態。見違えるほどきれいになったので、思わず歓声をあげてしまいました。毎日使う人は2~3週間に1度の目安でお手入れをしましょう

ポイントは、汚れが気になってきたら行うこと。磨くという行為は少なからず表面にダメージを与えるので、毎日のように頻繁に行うのはよくないそうです。

面白いほど、汚れがおちる様子は、動画でどうぞ。

心得その3. 汚れがついても、「ごしごし」は御法度

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心得3つ目は、普段のお手入れ方法について。南谷さんは、「通常のお手入れでは、柔らかいスポンジに台所用の中性洗剤をつけて洗ってください。金たわしやメラミンスポンジは表面を傷つける恐れがあるので、使わないでください」と教えてくれました。

普段の生活で心がける、

鍋を傷つけない方法。

  1. 鍋は使ったらなるべく早く、柔らかいスポンジと中性洗剤で汚れを落とすのが鉄則。こびり付いた汚れは、鍋に水を張ってしばらく置いておくと落ちやすくなります。急激な温度変化に弱いので、熱い鍋に冷たい水を急にいれるのは避けてください
  2. 金属タワシやメラミンスポンジは使用NG! 表面のホーローに傷をつけてしまい、その後、汚れが残りやすくなってしまいます。
  3. 漂白剤やクレンザーを使う、洗った後に空焚きをして水分を飛ばす、などの行為も鍋にダメージを与える原因になるのでNG

落ちにくい汚れがつくと、ついつい金タワシやメラミンスポンジで洗ってしまいたくなりますが、長い目で見ると、中性洗剤と柔らかいスポンジ(裏側の固い面も避ける)でお手入れを続けることが、大切なポイントのようです。

ル・クルーゼを、より大切に、より便利に使いこなすために

ここまで、ル・クルーゼのお手入れ方法をレクチャーしてもらいましたが、ル・クルーゼ本社で開催されているクッキング・レッスンでは、料理を楽しみながら、お鍋の使い方のコツも教えてくれるので、そちらに参加してみるのもいいかもしれません。

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今回はライフハッカー読者のために、ル・クルーゼが特別なセットを作ってくれました。お鍋「ココット・ロンド」の新色マルセイユブルーに、通常3000円で参加できるル・クルーゼ本社でのクッキング・レッスンが実質無料でついてくるお得なセットです。開催日時は2013年6月22日土曜日。実際にお鍋を使って「ハンバーガー」や「オニオンスープ」などを手作りしながら、製品の正しい使い方も学べます。

先着12名限定の特別セット、詳細はこちらより。

ル・クルーゼにまつわるQ&A

ル・クルーゼの創業は1925年。本国フランスでは、大切に使い込んだル・クルーゼを家族代々で受け継ぎながら使っているそう。「これ、料理好きの祖父が使っていた鍋なんだよ」なんて、自分の孫が友達に話している姿を妄想すると、日々のお手入れがより楽しくなるかもしれませんね。

そのために、もう少しル・クルーゼの鋳物ホーローウェアについて知っておきましょう。よくある疑問を以下にまとめました。

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Q1. ホーローの表面にヒビが入ってしまったら、もう使えない?

A. 使えます。鉄が見えている部分にキッチンペーパーなどを敷いて使えば、機能としては変わらず、おいしい料理を作れます。汁物の場合なら、そのまま使って構いません。

Q2. 鍋のフチや、ひび割れた箇所の鉄がさびついたら、どうすればいい?

A. 市販のさびとり剤で軽くこすり落としてください。その後に食用油をなじませておくと、さび防止に効果的。ル・クルーゼの鍋のふちは、さび止め塗装されていますが、保管するときは水分をしっかり拭き取りましょう。

Q3. とれない汚れもある?

A. ホーローがはがれたり薄くなったりすると、色の濃い料理の色素が染み入ってしまいます。その場合には、汚れを落とせませんが、鍋を使う分には問題はありません。そのまま使えます。

Q4. 鍋の外側は、どうやってお手入れすればいい?

A. 中性洗剤で洗っても気になる汚れは、「心得その2」と同じ要領で、専用クリーナーや重曹を使ってお手入れを。

Q5.鍋と一緒に使うキッチンウェアでの注意点は?

A. 金属やプラスティック素材を使ったものは鍋を傷つける恐れがあります。できれば鍋と接する部分は、シリコンなどの柔らかい素材を使っているアイテムがおすすめ。

Q6 .新しいお鍋を買った時についているシールは剥がした方がいい?

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A.「LE CREUSET」シールも含め、すべて剥がして使ってください。

Q7.便利な収納方法はある?

A. 鋳物ホーローウェアを買うと、蓋と本体の間にプラスティック製のピンがはさまっています。これを捨ててしまう人もいますが、実は保管する際に通気性を確保できて便利です。また、このピンがあると重ねて収納する際にも鍋を傷つける心配がなくなります。もし、捨ててしまった場合は『プラスチック・ピン ココット・ロンド』をどうぞ。

その他、ル・クルーゼのサイトでもよくある質問がまとめられています。併せて見てみてください。

「ココット・ロンド+クッキングレッスン」特別セットの詳細 | ル・クルーゼ ジャポン

(松尾仁)