ATOKユーザーの先人達が残してくれたデータを、いまこそ活用すべし。
デジタルデータのメリットの一つは、一人が作業してくれた成果を簡単に共有できる点にあるわけですが、そんな成果へのリンク集をまとめてくれたサイトがありました。
「フリーのIME・ATOKユーザ辞書リンク集」では、ATOK用の単語ファイルへのリンクがまとめられ、その種類は全部で116種類もあります。加えてベクターの「ATOK辞書」の項目にもフリー単語ファイルがたくさん。これらをダウンロードして、お手元のPCのATOKへインポートすれば、専門用語の変換に強いオリジナルユーザー辞書のでき上がりです。
ただし、ATOK12といった、古いATOKに対応した単語一括登録ファイルになっているため、そのままインポートしようとすると、「用例ファイルのヘッダーが不適切です」というアラートがでて、最新版のATOKへインポートができないものがほとんどです。
でもちょっと手を加えれば大丈夫。アラートにあるように、ヘッダーをATOK2011の様式に変えてあげればいいのです。ATOK2011での「単語ファイル」書式は以下の通り。
■単語ファイルの例
!!ATOK_TANGO_TEXT_HEADER_1るみ 留美 固有人名
PC パソコン 名詞
しろさんかく △ 名詞
たかぼう 高房 固有地名
■内容の書き方の注意点
ファイルの先頭に必要な記述
ファイルの先頭には、次の記述が必要です。
!!ATOK_TANGO_TEXT_HEADER_1
「!!ATOK_TANGO_TEXT_HEADER_1」は、必ず半角で入力します。
「ATOK_TANGO_TEXT_HEADER」は、大文字・小文字のどちらでもかまいません。
書き方
「読み」・「単語」・「品詞」は、タブで区切って入力します。
1行に、1件のデータだけを入力します。(最後に改行を入れます。)
ATOK 2011ヘルプ「単語ファイルを作成する」の項より
これにならって、インポートしたい単語ファイルのヘッダー(1行目)を「!!ATOK_TANGO_TEXT_HEADER_1」に変更し、単語と読み、品詞の区切りをタブに変えてあげればいいわけです。Wordや秀丸エディタといったテキストエディタで簡単に検索置換できます。
単語ファイルの変換ができたら、ATOKのメニューから
辞書メンテナンス>辞書ユーティリティ
で、ATOK辞書ユーティリティを開き、
ツール>ファイルから登録・削除
を選びます。
単語ファイルの欄の「参照」を押して、変換した単語ファイルを選択し、「登録」をクリックします。これで単語の一括インポートが完了。マニアックな固有名詞も、これで一発変換できるようになりますよ。
ATOK辞書|Vector
(常山剛)