【カイロ共同】レバノン国民議会（定数128）は9日、新大統領に国軍トップのジョセフ・アウン司令官を選出した。前大統領の2022年10月の退任後、宗教・宗派に結びつく政治対立が続き、選出に10回以上失敗していたが、2年以上続く大統領の空席が解消される見通しとなった。

　レバノンでは、親イラン民兵組織ヒズボラがパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスに連帯し、イスラエル軍と交戦。イスラエル軍の地上侵攻や空爆でトップが殺害されるなど弱体化した。大統領選出では、ヒズボラが推していた候補者が立候補を辞退、アウン氏選出の流れが生まれた。

　アウン氏はヒズボラとイスラエル軍の停戦を巡る交渉にも関わった。