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ギルティクラウン

ギルティクラウン 20話 「追想:a diary」 感想

集さんが悟りを啓きおったで……。


今回の過去話でこの物語の舞台裏があらかた説明されたわけだが、全く興味のなかったはずの大人たちの過去が結構面白かった。

茎道とクロス、かつては同じ志を持った仲間であり互いに切磋琢磨するライバルだった二人。
しかしダアトの使者により黙示録が迫っていることを聞かされた二人は袂を分かつことになる。

完璧な整備で非人道的な実験までしていた茎道と、さびれた研究室で一人地道に研究を進めていたクロス。
しかし、劣っているはずの環境で真実にたどり着いたのはクロスだった。

歴然とした才能の差を目の当たりにして、茎道は真っ黒な感情に塗りつぶされていく。
醜い嫉妬心をぶつける茎道にクロスが言い放った言葉がいいね。
「周りに人がいると考えが薄まる」
「君の何を妬むんだ」
天才であるがゆえの悪意のない傲慢さ。
持つ者には持たざる者の気持ちは分からない、分かる資格などない。

だからお前たちは、皆平然と……人を踏みつけにできるんだああああああああああ!!

ついに親友の気持ちを理解することが出来なかったクロス。
集の名前に込められた願いから、他人の感情に疎いことを自覚していたことが分かる。だから天才は孤高なのね。



※ここからスーパー苦言タイムです。ご注意を。



一言で言うと、「桜満さんに謝れよ! 謝れ!」ですね。
仲直りするのは既定路線だからそれをどう描くのか期待してたわけだけど、ただひたすら集が寛容なだけにしか見えなかったのが残念だった。
一緒に戦うとまでは言わなくていいけど、谷尋たちが自分で歩み寄っていく必要があった場面だと私には思えたわけですよ。
なんだか「優しい王様」を演出するための小道具みたいな扱いにされている脇役たちになんの感慨も湧かず、ちょっと気持ち悪かったです。

愛も罪も全て分け合ったあのアニメとは真逆の、罪も命も全て背負いこもうとする集が行き着く道には破滅しか待っていない。そんな中で、どんな救済が彼にもたらされるのか、そこだけはきっちり描ききってほしいなあ。

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