レッドインボイス(Red Invoice)の思い出
レッドインボイス(Red Invoice)とはベトナムの正式インボイスのことです。VAT(Value Added Tax 付加価値税)インボイスともいいます。機能的には日本で一般的な納品書、請求書、領収書の3つの役割を果たしますが、これがないと会計帳簿に記帳できません。
ベトナム現地法人で働く日本人にとってレッドインボイスが一番身近になるのは、お客さん接待などの会食費用を会社の経費で処理するために飲食店からインボイスを発行してもらう時だと思いますが、これを間違うと会社の会計さんにものすごく叱られます。ちょっとでも記載ミスがあるとインボイスが無効になるからです。会社名が短縮名ではダメだし、会社所在地の番地の最後の枝番まで正確でなければいけません。もうちょっと詳しくいうと「企業登録証明書」に記載されている情報と完全一致しないといけないのです。
ベトナムあるあるで、決算報告・納税の段階では、不備のあるインボイスでも損金処理させておいて、その数年後の税務調査で不備を指摘して損金否認、追徴課税するというやつです。
そもそも正式インボイスのことをなんでベトナムでは「レッドインボイス=赤いインボイス」というのかというと、ずっと以前はインボイスの用紙を税務署から買っていて、その印刷が赤色だったからです。その後会社独自で印刷したものを使用できるようになってからも、印刷したインボイスを税務署に登録して、その使用状況も定期報告することが必須。書き間違えたからといって破棄して別途書き直すなんてことはありえない行為で、なんらかの事情でインボイスを修正する場合は、売り手と買い手双方の合意書を作成、それぞれの代表者がサインしたものを間違いインボイスに添付して、税務局に承認されないとできません。
2022年に電子インボイスになってからペーパーレスで便利になった反面、税務署からは完全にガラス張りですね。インボイスのことを語ると長くなりすぎるのでここまで。
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