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科学な本のご紹介: お宝『藻類30億年の自然史 藻類からみる生物進化』

科学に佇む書斎



藻類pixabay 📖 
前半の藻類の生態紹介だけで、じゅうぶんドンブリご飯が食えてしまうほどの、興味津々ワンダーランドなでっかい読み物。(分厚い大判の豪華本です)

科学の本大学の生物学科の組織として頑強な化石として存在している動物対植物という図式は、そろそろ終わりにしなければならない。

科学の本地中海のイチイヅタは地上最大の単細胞生物といえるかも知れない。

ひところ、ヨーロッパで大騒ぎされたイチイヅタ(イチイズタ)問題のその後についてはこちらに記載がある

科学の本フデノホ、ウスガサネミズタマ、イソスギナなどカサノリの仲間は、すべて1個の核を持つ巨大単細胞なのである。同じく単細胞のオオハネモという緑藻は60cmにも達する。

科学の本ボルボックスの群体は前後が決まっており、何らかのしくみで光に向かって遊泳する。この秘密は前後の細胞の違いにある。群体前方に分布している細胞は大型で、大きなオレンジ色の眼点を持っている。


科学の本マリモの生息地である湖(阿寒湖や富士五湖など)の多くは海跡湖である。つまり、もともとは海で、そこが長い年月の間に閉じてしまうことで形成された湖である。
 6000年前の縄文海進期に、海が退いて湖として残されたものだという。阿寒湖のマリモもそのときの海退によって汽水から淡水に閉じ込められた可能性が高いのである。6000年という生物の進化にとっては一瞬にすぎない時間で、マリモは海藻から淡水藻に変わってしまったことになる。

科学の本ミドリムシはまぎれもなく植物であり藻類であるが、多くはくねくねと体をくねらせて動く。この運動をユーグレナ運動あるいは「すじりもじり運動」という。


科学の本国の天然記念物である隠岐の島のクロキヅタ(海藻)は、体が硬いので、とても単細胞とは思えないが、これは細胞壁が内側に伸びて絡み合って補強しているからである。

科学の本珪藻の運動の中でも、思わず見惚れてしまうのが Bacillaria paradoxa が作るリボン状群体の運動である。この珪藻は種小名が示す通り常識はずれで謎に満ちている。



 


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藻類30億年の自然史―藻類からみる生物進化



好評につき、第二版が出ています。↓

藻類30億年の自然史?藻類からみる生物進化・地球・環境


『藻類30億年の自然史 藻類からみる生物進化』
 井上勲
 東海大学出版会


巨大な単細胞生物が、生きたままストラップにされて売られてたって知ってます?w
商品名は『癒しの育てるプチモ携帯ストラップ(バロニア)』
2010年代は画像検索で出ていたんだけど2020年代にはネット上の情報は消え去ってしまってる…



→『ミニ特集:プランクトン その2』
→『ミニ特集:プランクトン その1』
→『ミニ特集:植物を科学する本 日本 その5』
→『ミニ特集:植物を科学する本 日本 その4』
→『ミニ特集:植物を科学する本 日本 その3』
 




 No.2006,0104
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