ミニ特集:社会と歴史を読み解く本 海外その1
『銃・病原菌・鉄』
『水と人類の1万年史』
『土の文明史』
『国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源』
『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』
『1冊で知る 虐殺〈ジェノサイド〉』
『銃・病原菌・鉄』
ジャレド・ダイアモンド 草思社
●めちゃめちゃ売れた上に、多くの人の文明史観に大きな影響を与えた有名なスゴ本。
そんなスゴ本でさえ、数年後にあっさり『国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源』によってさらに歴史観を刷新させれてしまうという、今もダイナミックな文明史研究なのだった。
歴史に残るキリスト教徒やイスラム教徒を征服戦争にかりたてた狂信主義は、首長社会や国家が6000年前に誕生するまで、どこにも存在しなかったのではないかと思われる。
現代宗教に見られるような、超自然に対する信仰というものは、小規模血縁集団や部族社会の人びとのあいだにもあった。しかし、彼らの持っていた超自然信仰は、権力を正当化するものでも、エリート階級による富の取得を正当化するものでもなかったし、赤の他人同士が平和に生活していけるようなものでもなかった。これらのことは、超自然信仰が宗教となり、体制に組み込まれ、社会的性格を帯びたときに初めて可能となったのである。
ジャレド・ダイヤモンドがこの『銃・病原菌・鉄』のあと、さらに著した大部はこちら。
こちらで紹介
『文明崩壊』
「銃・病原菌・鉄」をCIVプレイヤー向けに要約すると「初期立地で全てが決まる」になるんだな。
— fukken (@fukken) 2015, 1月 10
「銃・病原菌・鉄」→「俺の文明が滅ぼされたのはこんなに地理条件が違うからしょうがない」
#名作のタイトルをラノベ風にしてみる
— ビールの人@LHZ (@kuzu_BeerAki) 2015, 1月 6
銃・病原菌・鉄でも述べられていたように、冬がなくて過ごしやすいと考えられる南国が発展しなかった理由の一つは、感染症が多かったからですね。今はだいぶ克服されてますけど。
— ビースト (@bestoicbehappy) 2015, 1月 8
『水と人類の1万年史』
ブライアン・フェイガン 河出書房新社
淀んだ水には寄生生物が発生する。あるとき、マヤ族はスイレンがきれいな水のありかを示すことを発見した。この繊細な水生植物は、藻やカルシウムが比較的少ない水深3mまでの浅く清い水で育つ。
水が豊富にあることがめったにない世界で、水に対するさらなる権力を掌握する新たな世代の支配者が現れたのは、雨がより季節的にしか降らず、水が安定的に供給できない地域においてだった。
きょう7月7日の誕生花:スイレン🌷
— いりちゃん:花と月に魅せられて 🌹🌛 (@irityan0316) 2019年7月6日
この花は、スイレン科 スイレン属の水生多年草。
別名:ヒツジグサ(未草)
原産地:熱帯~温帯地方
花言葉:清浄・清純な心・清らかな心・心の純潔・信仰・優しさ など pic.twitter.com/mkKQAf9UT8
デイビッド・モントゴメリー 築地書館
土壌侵食が土壌生成を上回ったのは鋤(スキ)が導入されてからのことだ。
有機の区画では、ミミズのバイオマスは最大三倍多く、有益な根菌が定着した植物の根の総延長は四〇パーセント長かった。有機農法は土壌肥沃度を増すばかりでなく、有機農場からの利益は慣行農場と遜色がない。商業的に現実的である以上、有機農業が代替的な哲学であり続ける必然性はない。
●『銃・病原菌・鉄』のジャレド・ダイアモンドも刮目!
文明の盛衰も、国家の運命も、為政者が定める「制度」しだいだった!
ダメな制度を固持することそれはすなわち亡国の徒の所業!?
こちらで紹介
『国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源』
『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』
クリストファー・ロイド 文藝春秋
●ジャレド・ダイアモンドの名著『銃・病原菌・鉄』をカバー範囲を広げて宇宙の始まりビッグバンから書き始めて、さらにとっつきやすく書きなおしたような、長くもわかりやすくたっぷりとしたご家庭向け大著。
こちらで紹介
『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』
巨大なポスター(?)もあるんだよ ↓
『1冊で知る虐殺 ジェノサイド』
ジェーン・スプリンガー 原書房
●図はないので、ビジュアルにおびえる負担はない本なのだけれど、記されている事実は恐ろしい。
こちらで紹介
『1冊で知る 虐殺〈ジェノサイド〉』
『ミニ特集:欧州の昔を読む本 その2』
『ミニ特集:欧州の昔を読む本 その1』
『ミニ特集:ビザンツ、東欧、東ローマ帝国』
『ミニ特集:社会と歴史を読み解く本 海外 その4』
『ミニ特集:社会と歴史を読み解く本 海外 その3』
『ミニ特集:社会と歴史を読み解く本 海外 その2』
『ミニ特集:人類学や文化研究 海外』
『ミニ特集:人類学や文化研究の単著 その4』
『ミニ特集:人類学や文化研究の単著 その3』
『ミニ特集:考古学の本 海外系』
『ミニ特集:考古学の本 海外を掘る』
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