今回の甲状腺への三春町の尿中ヨウ素濃度検査だが、
河北新報と福島の両紙では報じ方が異なっていた。
「尿中にあるヨウ素濃度の高さが、放射性ヨウ素の体内への取り込みを防ぎ、甲状腺被ばくを減らした」となっていた。
「安心」が得られればという調査、研究なのかもしれない。
ここに詳しい資料があった。
https://t.co/2AXFdYyhcA
↑ 『ひらた中央病院における甲状腺超音波・尿中ヨウ素濃度検査結果』
今回の調査は、普段から、普通に食品からのヨウ素を摂取しているので、甲状腺ガンは被ばくの影響では無いということなのだろう。
しかしもし例えば、安定ヨウ素剤を服用していない地域でも、食品中からのヨウ素取り込み量が三春町の子ども程度あれば、甲状腺被ばくを防ぐことが本当にできのだろうか?
食品からの、体内へのヨウ素取り込みが、どの程度甲状腺への取り込みとなるのか?
そしてそれが尿中の濃度と関連しているのか?
尿中の濃度が高ければ「甲状腺にも十分にヨウ素があるといえ、しかも被ばくを防げる」のか?
そこががよく分からないので、何とも納得できない。
そしてなぜこの調査の対象者が、事故時に唯一「安定ヨウ素剤」を服用した三春町の子どもたちの調査なのか?そこに、いろいろ意図するところがあるのかどうか。
資料では、
安定ヨウ素剤を服用したのは「図9」では三春町の子どもの2/3だったとのこと。
今後、ヨウ素を服用した群としなかった群との比較で、甲状腺ガンの差が出るのかどうかは、今後の調査を見つめていくと何が見えてくるのかもしれない。
「図7-3」「図8」では、尿中ヨウ素濃度は、海藻を多く摂取してもしなくてもさほど変わらず、
「個体差」の方が大きい様にも見える。
この結果と、今のところ三春町の子どもに甲状腺ガンが見られないということを関連づけることはまた別のことだと思う。
安定ヨウ素剤を服用しなかった自治体でも同じ調査をして比較してみれば何かがわかるかもしれない。
普段からヨウ素が十分でヨウ素被ばくが防げたというのなら、今回の甲状腺検査で見つかっている「甲状腺ガン」はスクリーニング効果や過剰診断過剰治療という事が明らかになり、「県民健康調査」の甲状腺検査を見直していかなければならない。
しかし、
事故後0~18歳だった子どもには「甲状腺検査 3回目の検査(本格検査2回目)」の「甲状腺通信」が届いている。
ご丁寧に平成48年度までの「本格検査の検査実施計画」表まで掲載させている。
ずっと検査を続けてデータをとっていくことに変わりはないようだ。
甲状腺検査を続けていくのなら、保護者や対象者本人へ、この『甲状腺検査』を受け続けることのメリットとデメリットをしっかり伝えていくことが必要である。
検査を受け続ける事を判断する、決めるのは本人と保護者である。その判断の為の情報や資料は、これらの当事者に伝えられるべきである。
受ける側も受診のリスクとメリットをよく考えて、どう選択するか考えていかねばいかなければならない。
5年経ってもNHK世論調査では「放射線の不安が増している」との調査結果が、過日出ていた。
「不安を煽らず安心して暮らすこと」「帰還」を優先に考えてのアナウンスにより、
「被曝を防ぎながら生活する、放射性物質と共存しながら暮らすということが否定され続けられた」ように感じながら、ここに5年近くここに住んでいる。
今まで無かった放射性物質が、身の回りにある環境に暮らしていかなければならなくなったのだから、
本来ならして当たり前の「被曝防護」。
紫外線の防護ならしても何も言われないのに、なぜ放射線防護をすると、とやかく言われなければならないのか。
それが量の問題で、少ないからという理由をもって、あたかも防護する事が「悪」の様に否定し続けられたことは、原発事故初期対応の不信感と同じ様に不信感を招いていると感じる。
そのことも「放射線の不安が増した」一因にもなってしまっているのではないかとも感じる。
福島の女性が書かれた記事に福島で暮らしている者の思いが伝わってくるものがある。
「健康被害のリスクは小さいというが、我が子が病気になってしまえば100%です。数字だけで安心できるほど単純な状況ではない」。
保護者の漠然とした不安は、こんな風に一生涯続くのだろうか。
私達にできるのは、事実を静かに伝えること。
だから、ここから発信し続けていきたいと思う。
河北新報と福島の両紙では報じ方が異なっていた。
「尿中にあるヨウ素濃度の高さが、放射性ヨウ素の体内への取り込みを防ぎ、甲状腺被ばくを減らした」となっていた。
「安心」が得られればという調査、研究なのかもしれない。
ここに詳しい資料があった。
https://t.co/2AXFdYyhcA
↑ 『ひらた中央病院における甲状腺超音波・尿中ヨウ素濃度検査結果』
今回の調査は、普段から、普通に食品からのヨウ素を摂取しているので、甲状腺ガンは被ばくの影響では無いということなのだろう。
しかしもし例えば、安定ヨウ素剤を服用していない地域でも、食品中からのヨウ素取り込み量が三春町の子ども程度あれば、甲状腺被ばくを防ぐことが本当にできのだろうか?
食品からの、体内へのヨウ素取り込みが、どの程度甲状腺への取り込みとなるのか?
そしてそれが尿中の濃度と関連しているのか?
尿中の濃度が高ければ「甲状腺にも十分にヨウ素があるといえ、しかも被ばくを防げる」のか?
そこががよく分からないので、何とも納得できない。
そしてなぜこの調査の対象者が、事故時に唯一「安定ヨウ素剤」を服用した三春町の子どもたちの調査なのか?そこに、いろいろ意図するところがあるのかどうか。
資料では、
安定ヨウ素剤を服用したのは「図9」では三春町の子どもの2/3だったとのこと。
今後、ヨウ素を服用した群としなかった群との比較で、甲状腺ガンの差が出るのかどうかは、今後の調査を見つめていくと何が見えてくるのかもしれない。
「図7-3」「図8」では、尿中ヨウ素濃度は、海藻を多く摂取してもしなくてもさほど変わらず、
「個体差」の方が大きい様にも見える。
この結果と、今のところ三春町の子どもに甲状腺ガンが見られないということを関連づけることはまた別のことだと思う。
安定ヨウ素剤を服用しなかった自治体でも同じ調査をして比較してみれば何かがわかるかもしれない。
普段からヨウ素が十分でヨウ素被ばくが防げたというのなら、今回の甲状腺検査で見つかっている「甲状腺ガン」はスクリーニング効果や過剰診断過剰治療という事が明らかになり、「県民健康調査」の甲状腺検査を見直していかなければならない。
しかし、
事故後0~18歳だった子どもには「甲状腺検査 3回目の検査(本格検査2回目)」の「甲状腺通信」が届いている。
ご丁寧に平成48年度までの「本格検査の検査実施計画」表まで掲載させている。
ずっと検査を続けてデータをとっていくことに変わりはないようだ。
甲状腺検査を続けていくのなら、保護者や対象者本人へ、この『甲状腺検査』を受け続けることのメリットとデメリットをしっかり伝えていくことが必要である。
検査を受け続ける事を判断する、決めるのは本人と保護者である。その判断の為の情報や資料は、これらの当事者に伝えられるべきである。
受ける側も受診のリスクとメリットをよく考えて、どう選択するか考えていかねばいかなければならない。
5年経ってもNHK世論調査では「放射線の不安が増している」との調査結果が、過日出ていた。
「不安を煽らず安心して暮らすこと」「帰還」を優先に考えてのアナウンスにより、
「被曝を防ぎながら生活する、放射性物質と共存しながら暮らすということが否定され続けられた」ように感じながら、ここに5年近くここに住んでいる。
今まで無かった放射性物質が、身の回りにある環境に暮らしていかなければならなくなったのだから、
本来ならして当たり前の「被曝防護」。
紫外線の防護ならしても何も言われないのに、なぜ放射線防護をすると、とやかく言われなければならないのか。
それが量の問題で、少ないからという理由をもって、あたかも防護する事が「悪」の様に否定し続けられたことは、原発事故初期対応の不信感と同じ様に不信感を招いていると感じる。
そのことも「放射線の不安が増した」一因にもなってしまっているのではないかとも感じる。
福島の女性が書かれた記事に福島で暮らしている者の思いが伝わってくるものがある。
「健康被害のリスクは小さいというが、我が子が病気になってしまえば100%です。数字だけで安心できるほど単純な状況ではない」。
保護者の漠然とした不安は、こんな風に一生涯続くのだろうか。
私達にできるのは、事実を静かに伝えること。
だから、ここから発信し続けていきたいと思う。
2016.03.06 / Top↑
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