JR採用差別全面解決を迫る大街頭演説会in京都
JR京都駅前の京都タワーの前で、今日夕方6時からJR採用差別全面解決を迫る大街頭演説会が行われた。解雇撤回闘争を闘う四者四団体による演説会・街頭宣伝には120名あまりの仲間が集まり道行く人々に対してJRによる差別採用の即時撤回を求める宣伝活動を行った。今日の演説会・街頭宣伝は11月30日に東京日比谷公園において行われる1万人集会に向けた市来連鎖行動の一環であり、今週火曜日に兵庫県尼崎において開催された「『JR採用差別』の全面解決を迫る11・13尼崎集会」と軌を一にするものであった。
宣伝カーの上に立った鉄建公団訴訟の蓑田さん、国労闘争団全国連絡会の大矢さん、全動労の西山さんがマイクを握る。更に支援団体として京都支援する会も発言する。鉄建公団訴訟九州原告団兵庫オルグの大串さんも発言した。道行く人々は、ある人は立ち止まって聞き入りり、ある人はビラを撒く人間に「まだやっているんだ。何人くらいでやっているの?」と質問をする。「46人がお年などでなくなったんですが、今でも千人近くが頑張っています」と答える。その人はビラを受け取ってしげしげと見入る。
既に国鉄分割民営化から20年の歳月が過ぎ、若い人には国鉄という言葉自体が縁遠いものである。だが京都総評を中心に毎月16日には街頭演説会が行われ多くの労働者が参加して大衆に訴え続けてきた。ビラの受け取りはお世辞にも良い物とは言えなかったが、故日の格差社会の始まりが国鉄分割民営化に端を発することは明らかであり、若年層のフリーターやワーキングプアを生み出したものこそ規制緩和その物で、労働者をまるで弊履のように使い捨てにするようになった社会・資本家どもが好き勝手出来る「自由な」経済活動によるのである。
企業にとっての首切りの自由など要らない。私たち労働者には働いて生活する権利こそが必要なのだ。民営化されてJRとなった現在、国鉄時代の安全管理は撤廃され、安全は企業の利益の二の次三の次の存在になっている。国鉄で働いてきた闘争団の労働者は、経験を積んだ熟練工が職場からいなくなっていることを非常に危険なことであると訴えた。労働者が長年の経験から身に着けた勘のようなものが時として安全を左右することが多々あるのだ。経験を積んだ熟練工を尊重する企業・社会こそ必要であることが切々と語られた。
ここで国鉄闘争を闘う陣形の中における重大な危機が問題となっている。それは共産党系の全動労などから動労千葉の排除を主張する声が上がり、1047名闘争としての国鉄闘争の団結にヒビが入りつつあると言うことである。尼崎の集会で鉄建公団訴訟九州原告団兵庫オルグの大串さんが述べたように「90年の清算事業団からの解雇の際に、お連れ合いが『全員解雇で良かったね』と言ったことを語ってくれた。もし事業団の中でJRに採用される者とされない者とが有れば団結にヒビが入るが、全員解雇ならこれからも一緒に闘っていける」と言うことである。誰かを犠牲にして自分だけが生き残りたいという考え方は国鉄分割民営化に率先協力して自らの首だけは繋いだ現在のJR総連カクマルの後追いでしかない。共産党はカクマルの真似をするのかどうかが問われている。動労千葉を排除した形での四者四団体ではなく、あくまで1047名闘争として闘い抜くことが勝利の道なのだ。
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コメント
なんだかなさん、確かに革命の必要性を理解して貰うことは難しいですが、徐々にではあっても広げていきたいと思います。
投稿: アッテンボロー | 2007年11月19日 (月) 02時26分
アッテンさんどうも、最近元気になってるようでなによりや。
そんなのは俺や自分やったらわかっとることや。だが大半の労働者たちには通用せぬ理屈でもある。通用せんものを納得はさせられんのや。そこんとこを見落としたらあかんと思うで。
投稿: なんだかな | 2007年11月19日 (月) 01時18分
なんだかなさん、論点がずれてきているのでハッキリさせましょう。国鉄で人材活用センターや清算事業団に送り込まれた労働者は国労・全動労・動労千葉の組合員であった。仕事が出来なくとも動労中央・鉄労・前施労、後の鉄道労連からJR総連になった連中はいなかった。国鉄分割民営化に屈服せず仲間を裏切らなかったからこそ仕事が出来ても首になったのです。
成る程技術の進歩は大きい物がある。専門的で熟練を要した作業が新しい機械の導入によって素人にでも出来るようになるのは資本主義の技術革新によってマルクス以前の時代から続いている。
だからこそ熟練工を単純労働者に置き換える資本主義その物の転覆が問題になっているのではないですか。
投稿: アッテンボロー | 2007年11月18日 (日) 22時26分
tatu99さんの意見も一理あるんやで。職場での熟練工やらベテランだと周りから認められているほぼすべての労働者は俗に言うマル生や。アッテンさんの嫌っとるラジオ体操マニアが多いで。でも周りからは認められとる。
”自称”熟練工が熟練工を語ることの違和感を指しているだけやないか?
携帯GPSが素人でも10年分の経験を積んだ配達人に変化させる今のご時勢を無視しちゃあかんとは思うが。外注化の影響は今色々経験する機会が多いが、一概にいえん難しい問題やの。
投稿: なんだかな | 2007年11月18日 (日) 12時17分
ミッターマイヤーさんはIT業界の仕事なのでしょうか。使い捨てにされる労働者はどの産業でもありますが、取りわけ未組織労働者が多い職種ですので大変かと思います。
ブログ早速拝見させて貰います。
投稿: アッテンボロー | 2007年11月17日 (土) 23時31分
IT業界は偽装請負で成り立っており、
独りのエンジニアを熟練工にまで育てず
次から次へとまるで使い捨てカイロのように
何社も下受けを経由し消費しています。
故に現場に正式採用される事もなく
生活も人生も安定しない若手エンジニアには
この記事はずしっと来ます。
今、未だ未完成ですが反戦ブログ一応完成です。
この事故を知らない方
すべての愛する我が子を持つ方に
思想信条を問わず読んで欲しいです。
http://m-8f131ba6192feb00-m.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_7ba3.html
投稿: ミッターマイヤー | 2007年11月17日 (土) 22時57分
tatu99さん、出来れば14日の「『JR採用差別』の全面解決を迫る11・13尼崎集会」と合わせて読んでから意見を書いて欲しい物です。JRの現場で働いている国労組合員が外注化などによる技術の低下を危険であると言っている訳です。一人の労働者が熟練するまでには20年30年という歳月が要ります。それを尊重して現場に戻すことの何処がいけないんですか?
投稿: アッテンボロー | 2007年11月17日 (土) 21時38分
無条件に『経験を積んだ熟練工を尊重する企業・社会こそ必要である』
と主張されることに現実無視を感じます。
一方で社会の変革を言いながら、旧態依然としたものを尊重するのですね。
農業でさえも20年30年と同じ作物主体ではありません。(米を除いて)
製造業では製品も生産技術も常に更新されます。
ベテランSL運転士は必要とされません、熟練工を人間として尊敬することとは別にして、製造業で熟練工として仕事を続ける人間は100人に一人いるでしょうか。
大半は単純工として他人に容易に取って代わられる仕事が普通です。
投稿: tatu99 | 2007年11月17日 (土) 09時31分