Mrs. GREEN APPLE Mrs. TWOMAN TOUR ~初夏とリンゴとロックバンド~ GUEST ACT:SAKANAMON @渋谷CLUB QUATTRO 6/16
- 2016/06/16
- 23:53
今年初頭に初のフルアルバム「TWELVE」をリリースし、4月には赤坂BLITZでリリースツアーのファイナルを行い、その会場でシングルのニューリリースと、対バンツアー開催を発表した、19歳の首謀者・大森元貴を中心にした5人組バンド、Mrs. GREEN APPLE。
前日にリリースされたシングル「サママ・フェスティバル!」がオリコンTOP10入りを果たすという快進撃が続く中、発売日の翌日にファイナルを迎えるこの日のゲストはSAKANAMON。ミセス同様に、こちらもワンマンではZeppクラスでもやっているだけに、このキャパで見れるのはもはや貴重。(ちなみに名古屋は04 Limited Sazabys、大阪はキュウソネコカミだった)
しかし、去年QUATTROにほど近いWWWでワンマンをやっていることを考えると、このキャパで全くチケットが取れないというのはとんでもない進化っぷりである。
会場はいつものように10代の人たちで埋め尽くされている(ように見える)中、BGMでミセスの曲のインストバージョンが流れる中、ステージに異形のマスコット=サカナモン君が立っているというゲストのSAKANAMON。
いつものようにSUPER BUTTER DOG「コミュニケーション・ブレイクダンス」のSEで手拍子が起こる中でメンバーが登場すると、3人の音が合わさって始まるおなじみの「マジックアワー」でスタートし、曲最後にはご当地ワードを入れる部分を
「愛してるよ…ミセスー!」
と変えて大歓声を浴びる。
打ち込みも交えたギターロックで踊らせるが、ベスト的な選曲でテンポ良く曲を連発していき、このライブが発表された時から森野が懸念していたアウェー感は一切ない。
しかしながらやはりMCで森野が「SAKANAMONのライブを見たことがある人~?」と聞くと、大多数の人が手を挙げる。しかしながら手拍子などもほぼ完璧に合っていたあたり、ほとんどの人は予習してきていたのかもしれない。
メンバー紹介から、ミセス・大森元貴と藤森元生が名前が似ているが、大森のほうがしっかりしているという話題になり、
「そんな藤森元生だから作れるラブソング」
と紹介された「君の○○を××したい」では、音源ではKEYTALK小野武正が弾いている(フェスなどではゲストで出てくる時もある)間奏のギターソロで森野がベースソロを弾いて音の隙間を埋める以上の存在感を示し、後半は明らかに某漫画から着想を得たであろう、ここまでのアッパーな流れから空気が一変する「スティッキーフィンガー」を皮切りに、最新アルバム「HOT ATE」の曲を披露していく。
その「HOT ATE」のリリースツアーの東京公演(TSUTAYA O-EAST)はすでにソールドアウトしていることを森野が紹介し、藤森がヘンテコなダンス(リンゴとSAKANAMONを表していたらしい)を踊り、4つ打ちの踊れるギターロック「アイデアル」、EDMさえも取り込んでさらに踊れる要素を増した「UTAGE」と「HOT ATE」の中でもダンサブルな曲を連発すると、ラストは藤森が観客の若さに若干戸惑いを見せながらも、
「人生がつまんない人!今、楽しいって言ってた人も絶対本当はつまんないはず!」
と煽りながら「つまんねえよ つまんねえよ」の大合唱を巻き起こした「TSUMANNE」で終了。
ベスト+新作の曲という、実にわかりやすいセトリの影響もあってか、びっくりするくらいにアウェー感のないライブだった。50分で11曲というテンポの良さも、少しでも多くの曲を演奏して、バンドのライブの楽しさ、曲の良さをわかってもらいたいという気概を感じる。
それだけに、バンドの現状でのワンマン最大キャパであるZeppのさらに先のステージまで辿り着いて欲しい。
1.マジックアワー
2.アリカナシカ
3.幼気な少女
4.ミュージックプランクトン
5.君の○○を××したい
6.PLAYER PRAYER
7.ぱらぱらり
8.スティッキーフィンガー
9.アイデアル
10.UTAGE
11.TSUMANNE
UTAGE
https://youtu.be/VYpRJrnCT58
そしてツアーファイナルのステージにミセスのメンバーが走って登場。若さ溢れる、元気いっぱいという感じ。メンバーが各々立ち位置に着いて深くお辞儀をすると、若井のギターのイントロが会場の期待を爆発させるように「愛情と矛先」からスタート。ドラムという楽器の性質上、動くことができない紅一点・山中綾華以外のメンバーの揃ったアクションはさらにバリエーションを増やし、声と動きで客席を煽りまくる藤澤はもちろん、大森も客席を煽るような歌い方に変える部分もあった。
最近はツアーなどでも毎回演奏される曲ではなくなっている「我逢人」と、エモーショナルなギターロック曲が続くが、自分が初めて聞いたこのバンドの曲がこの曲なだけに、こうしてライブで聴けるのは実に嬉しいところ。
「愛情と矛先」でもそうだったが、若井、藤澤、高野の3人が揃ってキメでハイジャンプを決める瞬間は、「カワイイ」と形容されることもあるこのバンドが実にカッコいいロックバンドであることを見せつけてくれる。
大森がハンドマイクで藤澤にちょっかいを出したりしながら歌う「アンゼンパイ」ではアクションどころかもはや顔芸すらも取り入れ、カラフルなサウンドのポップな「キコリ時計」では声を変えて歌ったりと、曲を聴いているだけでも感じる「楽しい」という感情が、ステージを見ているとさらに増幅されていく。
曲間で最初に喋り始めたのは意外にも高野で、山中や若井に今回のツアーがいかに楽しいかを聞いたりしつつ、「L.P」ではバンドのシリアスな側面、大森が現在よりさらに若い時から綴っている死生観が強く現れる。自分が高校生くらいの時にこんなことを考えていたかと思うと、考えていなかったどころか、考えることすらできなかっただけに、本当に大森元貴という男の言葉を紡ぐ力と語弊力に感心しきり。
「昨日が発売日だったんですよ!」
と大森が言ったので、早くも「サママ・フェスティバル!」をやるのか?と思ったが、大森と若井のギターがいつもと違うため、ここで演奏されたのは「ほっこりする曲」と大森が紹介した「ノニサクウタ」。以前からライブでは演奏されていた曲だが、こうしてようやく音源でも聴けるようになったのは実に嬉しいし、アッパーな「サママ~」と一緒に収録されたからこそ、その「ほっこり」と評された曲の温かさを強く感じることができる。
ハードなサウンドの「VIP」では間奏でソロを弾くために前に出てきた高野を大森が
「彼はここしか見せ場がないんです!」
といじり倒し、メンバーそれぞれの濃いキャラをわかりやすくアピール。最年長メンバーにもかかわらず、すでに観客からも高野はいじられまくっているため、完全にそのキャラが定着している。
「みんなが知ってるかもしれない曲。お話できるかな?」
と言って演奏された「Speaking」では知ってるどころではなく、大森がマイクを向けたり、歌を預けると大合唱が起きる。その合宿の声で客層を強く実感するのだが。
未だにいつリリースされるのかわからない、高野もシンセを弾くデジタルロック「うブ」で踊らせまくり、バンドの楽曲の幅の広さを打ち出すと(このあたりはゲストのSAKANAMONに通じる部分だと思う)、藤澤の歌舞伎のようなポーズもバッチリ決まった、メジャーデビュー曲「StaRt」とさらに盛り上がりを見せたところで、早くも次で最後の曲であることが告げられ、客席からは「えー!?」「もう一回最初から!」などの声が飛ぶ。
そして大森と若井が中学生の時からずっとSAKANAMONを聴いていること、藤澤が東京に出てきた直後、全く友達がおらず、1人でずっとNINTENDO64をやっていたことなどの過去のエピソードが語られると、最後に演奏されたのはやはり、前日にリリースされたばかりの「サママ・フェスティバル!」。
すでにリリース前からMVが公開されていただけはあり、合唱パートも完璧、というか全員曲全体を完全に覚えているため、リリース翌日にもかかわらず、最もライブが盛り上がると言ってもいい状態になっている。この曲を持って、これからこのバンドが今年の夏を席巻するようになる。
アンコールではメンバー全員がツアーTシャツに着替えて登場し、藤澤が最近筋トレをしていることを大森が暴露(肉体改造が成功するまで内緒にしてて欲しかったらしい)し、その藤澤がキーボードではなくフルートを吹いて華やかさを生み出す「庶幾の唄」を最後に演奏。「TWELVE」の最後に収録された曲であり、前回のワンマンツアーや、それ以降のフェスやイベントなどでも最後に演奏されるという、大事なポジションの曲になってきている(かつてのサカナクションの「ナイトフィッシングイズグッド」や「目が開く藍色」のような)が、いつ聴いても、
「まだ始まったばかりだ!」
のフレーズがこのバンドのこれからを強く感じさせてくれる。
演奏が終わるとSAKANAMONのメンバーを呼び込み、藤森が挙動不審さを見せて木村と森野に叩かれたりしながら一緒に写真撮影。先にステージから去ったSAKANAMONはメンバーと観客のリクエストにより、木村のお決まりの「アゲ!」で締め。
残ったミセスのメンバーが、「打ち上げで高野が酒を飲んで泣いている姿をオレンジジュースを飲みながら見ていた」など、成人と未成年メンバーが共存するバンドならではのツアーの振り返りトークを行い、最後に登場時同様に全員揃って深くお辞儀をしてから、最前列の観客と触れ合ってからステージを去り、初夏の対バンツアーは幕を閉じた。
赤坂BLITZのようなデカいキャパではないからこそ、派手な演出のない、メンバーの歌と演奏とアクションに全神経を集中できるライブだった。そうしたライブならではの要素が満載であり、当然ライブ自体も素晴らしいため、年間100本ライブをやるバンドではないけど、本当にライブバンドだ。
でもやっぱり、今後このキャパで見れることはそうそうないだろうなぁ。
10月には赤坂BLITZと共同開催するハロウィンパーティーも発表されたが、その前に今年もこのバンドは夏フェスにも多数出演する。
去年はオープニングアクトなど、新人的な立ち位置で、このバンドのことを初めて見る人が大多数という状況だったが、一年でそれは一変し、今や最も勢いのある若手バンドの1つというポジションに立っているだけに、去年よりも大きいステージ、たくさんの人の前でライブすることになるだろう。そうして、「今年もあっという間に終わっちゃう!」季節の中で、「大好きなモノがどんどん増えていく!」。
次々に出てくる新曲の、サウンドの幅自体はバラバラでも百発百中のクオリティであるあたり、この先が本当に楽しみでもあり、恐ろしくすらあるという、唯一無二の存在。
1.愛情と矛先
2.我逢人
3.アンゼンパイ
4.キコリ時計
5.L.P
6.ノニサクウタ
7.VIP
8.Speaking
9.うブ
10.StaRt
11.サママ・フェスティバル!
encore
12.庶幾の唄
サママ・フェスティバル!
https://youtu.be/25kQyBF6mz4
Next→ 6/17 パスピエ × UNISON SQUARE GARDEN @新木場STUDIO COAST
前日にリリースされたシングル「サママ・フェスティバル!」がオリコンTOP10入りを果たすという快進撃が続く中、発売日の翌日にファイナルを迎えるこの日のゲストはSAKANAMON。ミセス同様に、こちらもワンマンではZeppクラスでもやっているだけに、このキャパで見れるのはもはや貴重。(ちなみに名古屋は04 Limited Sazabys、大阪はキュウソネコカミだった)
しかし、去年QUATTROにほど近いWWWでワンマンをやっていることを考えると、このキャパで全くチケットが取れないというのはとんでもない進化っぷりである。
会場はいつものように10代の人たちで埋め尽くされている(ように見える)中、BGMでミセスの曲のインストバージョンが流れる中、ステージに異形のマスコット=サカナモン君が立っているというゲストのSAKANAMON。
いつものようにSUPER BUTTER DOG「コミュニケーション・ブレイクダンス」のSEで手拍子が起こる中でメンバーが登場すると、3人の音が合わさって始まるおなじみの「マジックアワー」でスタートし、曲最後にはご当地ワードを入れる部分を
「愛してるよ…ミセスー!」
と変えて大歓声を浴びる。
打ち込みも交えたギターロックで踊らせるが、ベスト的な選曲でテンポ良く曲を連発していき、このライブが発表された時から森野が懸念していたアウェー感は一切ない。
しかしながらやはりMCで森野が「SAKANAMONのライブを見たことがある人~?」と聞くと、大多数の人が手を挙げる。しかしながら手拍子などもほぼ完璧に合っていたあたり、ほとんどの人は予習してきていたのかもしれない。
メンバー紹介から、ミセス・大森元貴と藤森元生が名前が似ているが、大森のほうがしっかりしているという話題になり、
「そんな藤森元生だから作れるラブソング」
と紹介された「君の○○を××したい」では、音源ではKEYTALK小野武正が弾いている(フェスなどではゲストで出てくる時もある)間奏のギターソロで森野がベースソロを弾いて音の隙間を埋める以上の存在感を示し、後半は明らかに某漫画から着想を得たであろう、ここまでのアッパーな流れから空気が一変する「スティッキーフィンガー」を皮切りに、最新アルバム「HOT ATE」の曲を披露していく。
その「HOT ATE」のリリースツアーの東京公演(TSUTAYA O-EAST)はすでにソールドアウトしていることを森野が紹介し、藤森がヘンテコなダンス(リンゴとSAKANAMONを表していたらしい)を踊り、4つ打ちの踊れるギターロック「アイデアル」、EDMさえも取り込んでさらに踊れる要素を増した「UTAGE」と「HOT ATE」の中でもダンサブルな曲を連発すると、ラストは藤森が観客の若さに若干戸惑いを見せながらも、
「人生がつまんない人!今、楽しいって言ってた人も絶対本当はつまんないはず!」
と煽りながら「つまんねえよ つまんねえよ」の大合唱を巻き起こした「TSUMANNE」で終了。
ベスト+新作の曲という、実にわかりやすいセトリの影響もあってか、びっくりするくらいにアウェー感のないライブだった。50分で11曲というテンポの良さも、少しでも多くの曲を演奏して、バンドのライブの楽しさ、曲の良さをわかってもらいたいという気概を感じる。
それだけに、バンドの現状でのワンマン最大キャパであるZeppのさらに先のステージまで辿り着いて欲しい。
1.マジックアワー
2.アリカナシカ
3.幼気な少女
4.ミュージックプランクトン
5.君の○○を××したい
6.PLAYER PRAYER
7.ぱらぱらり
8.スティッキーフィンガー
9.アイデアル
10.UTAGE
11.TSUMANNE
UTAGE
https://youtu.be/VYpRJrnCT58
そしてツアーファイナルのステージにミセスのメンバーが走って登場。若さ溢れる、元気いっぱいという感じ。メンバーが各々立ち位置に着いて深くお辞儀をすると、若井のギターのイントロが会場の期待を爆発させるように「愛情と矛先」からスタート。ドラムという楽器の性質上、動くことができない紅一点・山中綾華以外のメンバーの揃ったアクションはさらにバリエーションを増やし、声と動きで客席を煽りまくる藤澤はもちろん、大森も客席を煽るような歌い方に変える部分もあった。
最近はツアーなどでも毎回演奏される曲ではなくなっている「我逢人」と、エモーショナルなギターロック曲が続くが、自分が初めて聞いたこのバンドの曲がこの曲なだけに、こうしてライブで聴けるのは実に嬉しいところ。
「愛情と矛先」でもそうだったが、若井、藤澤、高野の3人が揃ってキメでハイジャンプを決める瞬間は、「カワイイ」と形容されることもあるこのバンドが実にカッコいいロックバンドであることを見せつけてくれる。
大森がハンドマイクで藤澤にちょっかいを出したりしながら歌う「アンゼンパイ」ではアクションどころかもはや顔芸すらも取り入れ、カラフルなサウンドのポップな「キコリ時計」では声を変えて歌ったりと、曲を聴いているだけでも感じる「楽しい」という感情が、ステージを見ているとさらに増幅されていく。
曲間で最初に喋り始めたのは意外にも高野で、山中や若井に今回のツアーがいかに楽しいかを聞いたりしつつ、「L.P」ではバンドのシリアスな側面、大森が現在よりさらに若い時から綴っている死生観が強く現れる。自分が高校生くらいの時にこんなことを考えていたかと思うと、考えていなかったどころか、考えることすらできなかっただけに、本当に大森元貴という男の言葉を紡ぐ力と語弊力に感心しきり。
「昨日が発売日だったんですよ!」
と大森が言ったので、早くも「サママ・フェスティバル!」をやるのか?と思ったが、大森と若井のギターがいつもと違うため、ここで演奏されたのは「ほっこりする曲」と大森が紹介した「ノニサクウタ」。以前からライブでは演奏されていた曲だが、こうしてようやく音源でも聴けるようになったのは実に嬉しいし、アッパーな「サママ~」と一緒に収録されたからこそ、その「ほっこり」と評された曲の温かさを強く感じることができる。
ハードなサウンドの「VIP」では間奏でソロを弾くために前に出てきた高野を大森が
「彼はここしか見せ場がないんです!」
といじり倒し、メンバーそれぞれの濃いキャラをわかりやすくアピール。最年長メンバーにもかかわらず、すでに観客からも高野はいじられまくっているため、完全にそのキャラが定着している。
「みんなが知ってるかもしれない曲。お話できるかな?」
と言って演奏された「Speaking」では知ってるどころではなく、大森がマイクを向けたり、歌を預けると大合唱が起きる。その合宿の声で客層を強く実感するのだが。
未だにいつリリースされるのかわからない、高野もシンセを弾くデジタルロック「うブ」で踊らせまくり、バンドの楽曲の幅の広さを打ち出すと(このあたりはゲストのSAKANAMONに通じる部分だと思う)、藤澤の歌舞伎のようなポーズもバッチリ決まった、メジャーデビュー曲「StaRt」とさらに盛り上がりを見せたところで、早くも次で最後の曲であることが告げられ、客席からは「えー!?」「もう一回最初から!」などの声が飛ぶ。
そして大森と若井が中学生の時からずっとSAKANAMONを聴いていること、藤澤が東京に出てきた直後、全く友達がおらず、1人でずっとNINTENDO64をやっていたことなどの過去のエピソードが語られると、最後に演奏されたのはやはり、前日にリリースされたばかりの「サママ・フェスティバル!」。
すでにリリース前からMVが公開されていただけはあり、合唱パートも完璧、というか全員曲全体を完全に覚えているため、リリース翌日にもかかわらず、最もライブが盛り上がると言ってもいい状態になっている。この曲を持って、これからこのバンドが今年の夏を席巻するようになる。
アンコールではメンバー全員がツアーTシャツに着替えて登場し、藤澤が最近筋トレをしていることを大森が暴露(肉体改造が成功するまで内緒にしてて欲しかったらしい)し、その藤澤がキーボードではなくフルートを吹いて華やかさを生み出す「庶幾の唄」を最後に演奏。「TWELVE」の最後に収録された曲であり、前回のワンマンツアーや、それ以降のフェスやイベントなどでも最後に演奏されるという、大事なポジションの曲になってきている(かつてのサカナクションの「ナイトフィッシングイズグッド」や「目が開く藍色」のような)が、いつ聴いても、
「まだ始まったばかりだ!」
のフレーズがこのバンドのこれからを強く感じさせてくれる。
演奏が終わるとSAKANAMONのメンバーを呼び込み、藤森が挙動不審さを見せて木村と森野に叩かれたりしながら一緒に写真撮影。先にステージから去ったSAKANAMONはメンバーと観客のリクエストにより、木村のお決まりの「アゲ!」で締め。
残ったミセスのメンバーが、「打ち上げで高野が酒を飲んで泣いている姿をオレンジジュースを飲みながら見ていた」など、成人と未成年メンバーが共存するバンドならではのツアーの振り返りトークを行い、最後に登場時同様に全員揃って深くお辞儀をしてから、最前列の観客と触れ合ってからステージを去り、初夏の対バンツアーは幕を閉じた。
赤坂BLITZのようなデカいキャパではないからこそ、派手な演出のない、メンバーの歌と演奏とアクションに全神経を集中できるライブだった。そうしたライブならではの要素が満載であり、当然ライブ自体も素晴らしいため、年間100本ライブをやるバンドではないけど、本当にライブバンドだ。
でもやっぱり、今後このキャパで見れることはそうそうないだろうなぁ。
10月には赤坂BLITZと共同開催するハロウィンパーティーも発表されたが、その前に今年もこのバンドは夏フェスにも多数出演する。
去年はオープニングアクトなど、新人的な立ち位置で、このバンドのことを初めて見る人が大多数という状況だったが、一年でそれは一変し、今や最も勢いのある若手バンドの1つというポジションに立っているだけに、去年よりも大きいステージ、たくさんの人の前でライブすることになるだろう。そうして、「今年もあっという間に終わっちゃう!」季節の中で、「大好きなモノがどんどん増えていく!」。
次々に出てくる新曲の、サウンドの幅自体はバラバラでも百発百中のクオリティであるあたり、この先が本当に楽しみでもあり、恐ろしくすらあるという、唯一無二の存在。
1.愛情と矛先
2.我逢人
3.アンゼンパイ
4.キコリ時計
5.L.P
6.ノニサクウタ
7.VIP
8.Speaking
9.うブ
10.StaRt
11.サママ・フェスティバル!
encore
12.庶幾の唄
サママ・フェスティバル!
https://youtu.be/25kQyBF6mz4
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