今回は、空手に関する動画などを各種SNSに投稿し、
空手に関する書籍も数冊著しているスウェーデン出身の空手家、
ジェジー・エンカンプさんが発信したメッセージからで、
日本と欧米の空手家の違いを以下のように説明しています。
「欧米人は質問が好き!?
僕たちはしばしば、あまりにも早く答えを知りたがる。
だけど日本では真逆だ……。
通常欧米の生徒は、動きを実践する前に、
『何を、何故、どのように』やるのか知ろうとする。
そうしないと意欲が湧かないんだ。
だけど日本の生徒は、練習を積む事で答えを見つける事を推奨される。
これが『質問による学習』と『実践による学習』の違いだ。
先生の役割は、生徒の質問に答えるのではなく、
自己発見に導いていく事なのではないだろうか」少なくともエンカンプさんは、長年空手の研鑽を積んだ上で、
日本のやり方が正解だと考えているようですが、
コメント欄には各国の人々から様々な意見が寄せられていました。
その一部をご紹介しますので、ごらんください。
翻訳元(シェアページからも)
※
最新の投稿では、スティーブン・セガールさんの稽古を受けています。
■ 本当にその通り!
まずはやって体で覚えるしかないんだ!
+3 オーストラリア■ そう、僕もまず体を動かしてみるというやり方。
結局はそれがベストなんだと思ってる。
ブラジル■ 学習には「文脈」が必要だからね。
アイキドウの練習で、ある技を何度も繰り返してると、
ふとした時に体が何かを掴む瞬間があるんだ。
僕が受け持っている外科の生徒たちには、
「見るまでは見えない」と教えている。
彼らがそのことを理解した時になって初めて、
「それでは勉強を始めよう」と言ってるよ。
+11 アメリカ■ 俺としては、なぜその練習をやるのかを、
事前に理解してた方が習得が早くなると思う。
武道の領域で日本の方がレベルが高いのは、
説明の不足を補えるだけの高い教養が、
多くの生徒に備わっているからなのでは?
+2 カナダ■ これはよく分かる。
多くの欧米人は時期尚早と言えるタイミングで質問する。
とは言え、説明が不十分な先生も多いよね。
アメリカ■ 言ってる事は間違ってないんだけど、
最近のカラテ道場は若い生徒さんが増えてるからね。
日本みたいなやり方だと上手く行かないんだよ……。
「つまらない」「楽しくない」
「基礎ばかりで派手な技が学べない」……。
それで諦めて辞めちゃうんだ……😥
+11 アメリカ■ 日本の場合は、ゴールよりも道のりを楽しむ事を学べる。
イギリス■ うん、これはかなりクールな指摘だと思う。
+2 ブラジル■ 日本人の物事に対するアプローチは深いね。
彼らの姿勢は、日々の訓練を単なる訓練ではなく、
1つの長い道へと変化させるんだ。
アメリカ「日本がまたハードルを上げた」日本人女性がキルトに革命を起こしたと話題に■ 行きたい場所・やりたい事はいくつかあるけど、
その1つが沖縄でのトレーニングだ。
その夢を叶えるにはまだ道のりは長いが、
いつか必ず沖縄に辿り着きたい。
+8 アメリカ■ 自分はこの意見に反対。
センセイは弟子に知識を伝えていくべきだと思う。
そうした方が成長もはるかに早くなるよ。
イギリス■ 欧米のセンセイにも伝統的な教え方をしてる人もいる。
生徒に「とにかくまずやってみよう」ってね。
+2 フランス■ 自分はキョクシンカラテのベテランだけど、
欧米流の方がはるかに優れてるよ。
教わってからやった方がはるかに効率的。
ただ体を動かしてるだけじゃ時間の無駄になる。
+1 国籍不明■ どっちにも利点がある、が正解。
ただし、先生に質問が出来ないという環境では、
間違ったやり方が広まる可能性もあるな。
+1 イギリス■ これは武道を志す者にって、
かなり示唆に富んだメッセージだ。
+15 メキシコ海外「武道の国とは言えこれは…」 日本の武道施設の規模に外国人が驚嘆■ 講師の教えが常に正しいってわけじゃないからね。
自分で見つけ出す事が大切だと思う。
エジプト■ 言いたい事はよく分かる。
だけど欧米のやり方が間違ってるとも思わない。
こういうのはただの違いだから。
日本と欧米のやり方をバランスよく取り入れるのが、
結局は一番なんじゃないかと思うけど。
+2 キューバ■ 日本流は自己発見していくという事か。
現代の「ブンカイ(分解)」に通じるんだろうか……。
+1 ノルウェー■ 欧米の指導者が饒舌過ぎるのもここに理由があるとか?
「技術を教えて欲しいんだけどなぁ」
って思う事が個人的には結構あるんだよ。
カナダ■ これは私の意見だけど、欧米人が何でも訊き出そうとするのは、
「高い授業料を払ってるんだから」
っていう考え方が根底にあるからなんじゃない?
生徒はお客で、センセイはサービス提供者。
日本だと月謝がそこまで高くないし、
道場は毎日開いてるところが多いの。
国籍不明■ 俺は生まれる国を間違えてしまった。
日本みたいに兎にも角にもまず動くってスタイルが好きなんだ。
やってみなきゃ掴めない事ってやっぱあるから。
+4 アメリカ■ もっとバランスのとれた教育方法があるべきなのでは。
あるクラスではやり方や理由を説明する。
あるクラスではみんな黙って稽古するって具合に。
+7 アメリカ「そりゃあ日本に勝てない訳だ」 日本の学校教育のあり方に世界から賞賛の声■ いいね!
時にはセンセイの言葉を理解するのに数年かかる事もある。
そしてだからこそカラテというものは、
その人にとって人生そのものになり得るんだ。
+7 国籍不明■ 「先生の役割は質問に答えるのではなく、
自己発見に導いていく事である」
あなたのこのメッセージが大好きだ。
いつか生徒に言うために温めておく。
+19 オランダ■ アメリカン・ケンポウの道場だと、
生徒はむしろ訊く事を講師から奨励されるな。
そうやって動きの原理原則を学んでいく。
+2 アメリカ■ この違いは確かにそうだ。
自分は欧米スタイルの方が好きだね。
それでジュウジュツを自分のものに出来たから。
コロンビア■ ここでアリストテレスの箴言を。
「学習は子供の遊びではない。
我々は苦痛なしに学ぶ事は出来ない」
+2 オーストラリア■ 欧米と日本の差はまさにこれ。
あなたは素晴らしいメッセージを発信してくれた。
+10 イタリア■ 日本で暮らして訓練した自分の経験だと、
とにかく訊かないという事が鉄則だった。
でもね、日本人はこの惑星で最も親切で、
寛大な人たちである事もその時に分かったよ。
日本文化と日本人の事が大好きになったもん。
+19 アメリカ海外「日本人の親切さ」 来日した外国人が良い意味で驚いたこと ■ だけど現実として、欧米の方が優秀なアスリートを輩出してる。
有用な基礎の極意を生徒から隠す事は、
どんな分野でも進歩を遅らせるんじゃない?
+2 アメリカ■ カラテを始めたばかりの頃は、頭で考えすぎてた。
そのせいで結果疲れてしまったんだけど、
今はリラックスして、辛抱強く、ただ体を動かす事を学んだ。
センセイが何年も前から口にしていた、
「学ぶために理解する必要はない」
という言葉の真理がようやく見えてきたよ。
+7 アメリカ■ 僕が担当してる数学や理科の授業でもそう😆
生徒には自分たちで考えてほしい。
ただ、良い質問をするという事も、
かなりのスキルが必要なんだよね!
+4 国籍不明■ 基本的な教育理論では、学習スタイルにはいくつか種類があり、
どれが適しているかは個々の生徒に拠るらしい。
文化的な違いも考慮しなくてはいけないだろうね。
そして、カラテが得意だからといって、
自動的に良い指導者になれるとも限らない。
指導者側も、教え方を学ぶ必要があるんじゃないかな。
+75 イギリス
どちらも正解と言うべきか、正解はないと言うべきか……。
あくまでもここでの意見に対する自分の印象ですが、
"日本派"は空手を文字通り「道」だと考えていて、
"欧米派"は競技だと考えているのかなと感じました。
「(欧米では)生徒は客で、先生はサービス提供者」
という意見も、核心を突いているようで面白かったです。
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