今回は海外の人気歴史サイトが取り上げていた、
ウィリアム・アダムス(三浦按針)の話題からです。
ウィリアム・アダムスはイギリス南東部出身の航海士・貿易家で、
オランダ船リーフデ号に乗り、1600年に漂着する形で日本に来ました。
日本漂着から半月後、アダムスらの処遇を担当していた徳川家康と引見。
その後何度か引見を繰り返し、海賊でも布教目当てでもないことを悟った家康は、
アダムスとヤン・ヨーステンを江戸に招くことになります
(その間イエズス会は、アダムスらを海賊と讒言し処刑を日本側に進言している)。
江戸に来たアダムスは当初から米や俸給を与えられていましたが、
家康から指示された大型の船舶を伊東に設けたドックで完成させたことで、
250石取りの旗本に取り立てられた上で帯刀も許され、
相模国に采地と、また三浦按針という名乗りも与えられています。
その後は、主に外交顧問として家康から信頼されていたアダムスですが、
家康が1616年に死去して以降は、鎖国体制により不遇の立場に。
天文官として平戸に送られ、幕府に警戒されながら晩年を過ごしました。
日本漂着から20年後の1620年に平戸で死去。享年55。
欧州出身の侍がいたという事実に、海外から様々な反応が寄せられていました。
その一部をご紹介しますので、ごらんください。
翻訳元
■■■■■■ まさか西洋人のサムライがいたとは思わなんだ。
+3 アメリカ■ 実は日本には彼の銅像が各地にあるし、
トウキョウの屋敷があった場所には碑文もあるんだ。
トルコ■ しかしすごい人生だよなぁ。
16世紀に地球の反対側まで何とかしてたどり着いて、
そこで西洋人初のサムライになっちゃったんだから。
アメリカ■ えーい、サムライに取り立てられたアメリカ人はおらんのか。
+3 アメリカ■ 「サムライ・ウィリアム」という本も出版されてるから、
彼の人生に興味がある人は読んでごらん……。
+1 アメリカ■ ちなみにジリンガムでは毎年アダムス祭が開かれてる。
+1 オーストラリア(※アダムスの生地。街には「ヨコスカ通り」や「イトウ通り」がある)
■ 実際には日本で武士になった外国人は結構いるよ。
アフリカ人とか、ロルテスっていう名前のイタリア人もいた。
イタリア (※日本名:
山科勝成。蒲生氏郷に仕えていたとされるイタリア人武将)
■ 日本の歴史と文化は本当に興味深い。
特に武家政権の時代は本当に特殊だよね。
フランス海外「鎌倉幕府は見事だった」 元寇 日本の存亡を賭けた戦いを外国人が分析■ ちなみにヨコスカにウィリアム・アダムスのお墓があるよ。
アメリカ■ ヨコスカの近くにはアンジンヅカっていう駅も存在する。
青い目をしたサムライを供養する塔があるの。
アメリカ■ 日本の歴史は別世界な感じが凄くして私も大好き!☺️
+4 ルーマニア■ ロチェスターの博物館に彼に関する展示がある。
かなり興味深いから行ってみる価値はあるぞ。
+4 イギリス■ 日本史に参加してたのはポルトガルだけじゃないって事だ!
+2 アメリカ■ サセボにあるハウステンボスっていうテーマパークに、
リーフデ号のレプリカがあるから行ってみ。
+2 カナダオランダ「本当に日本なの?!」 ハウステンボスの完成度にオランダ人が感動■ サムライになった初めての西洋人って表現は語弊があるだろ。
ヤン・ヨーステンとか他にもいるから。
イギリス■ おそらく初めてサムライになった西洋人は、
イタリアの聖ヨハネ騎士団の一員だったジョバンニ・ロルテスだ。
でもその根拠は日本の史料のみなんだよ。
だから彼が存在していたという確証はまだない。
+13 イタリア■ アンジンサンだね、
昔よく「ショウグン」のテレビドラマが放送されてたよ。
+1 マレーシア(※「将軍」はジェームズ・クラベルの小説。主人公のモデルはアダムス)
■ 彼の日本人妻とその子供達は今どうしてるのか気になる。
サウジアラビア■ えーっw トクガワ・イエヤスの映画を観たのに知らなかった……。
欧州人を召し抱えてたなんて意外だw
ニュージーランド□ 外国人初のサムライはヤスケ(弥助/弥介/彌助/彌介)だ。
アフリカ出身の黒人で、オダ・ノブナガに仕えた人ね。
+77 スウェーデン海外「日本史にハマりそう…」 信長に仕えた黒人サムライの存在に外国人が感動■ 前に観たアダムスの映画は彼のことを侮辱してるように感じちゃったなぁ。
だって外交顧問として日本側に仕えてたわけで、
ニンジャとかじゃないのに普通に戦ってるんだもん。
フィリピン■ 「ショウグン」は傑作だぞ。
俺が日本までオオサカ城を見に行ったのはこの本の影響。
+22 アメリカ ■ 日本をステレオタイプな目線で描いたような小説だけどね。
ほとんどの登場人物の話は史実に基づいてないし、
全体的にかなりバイアスがかかってる。
あの時代の日本を舞台にした小説なら、
エイジ・ヨシカワの「ムサシ」がオススメ。
+2 ブラジル■ 「ニオウ」(※「仁王」
動画)ってゲームはこの人が主人公なんだ。
日本の伝承がストーリーに組み込まれてるから、
ヨウカイや日本の怪談に興味がある人にはいいよ。
+1 アメリカ■ 日本に滞在してた1977年に「ショウグン」を読んだんだけど、
とある山の中に有名な武将を祀った神社があって、
葵紋を見た時にトクガワ家のための場所だってことに気づいたの。
あれはなんとも言えず感慨深い体験だった。
+135 アメリカ ■ そこはおそらく、ニッコウにあるトウショウグウだね。
+2 イギリス■ イギリス人(ヨーロッパ人)がサムライになった。
それ自体が素晴らしいストーリーだけど、
それ以上に、彼を受け入れた当時の日本人の偏見のなさに驚いた。
だって当時の日本人からすればまさに異国人だろ。
日本語だってまったく話せない状態だったはずなのに受け入れたんだ。
ところで、彼の子孫は今も日本で暮らしてるんだろうか?
+5 イギリス■ 17世紀に書かれた日本語が読める自分に驚いたぜ!
+1 アメリカ海外「千年前にこんな小説が…」 『源氏物語』に圧倒される外国人が続出■ ヤン・ヨーステンにも言及されるべきだろ……。
日本と西洋との関わりに大きな役割を果たしたんだし。
もちろんアダムスの方が興味深いのは分かるけど、
少なくとも言及くらいはされるべきだった。
ルクセンブルク■ WOW 日本の中世に詳しい人が想像以上に沢山いてビビった。
まぁでも、それはかなり素晴らしいことだね。
+2 インド■ あの時代にはるか遠くにある外国に行って、
その国の支配者の友人となり、部下となって支えたなんて、
歴史としても、人間の物語としても素晴らしいね。
+2 フィリピン
個人的にもアダムスの子孫が今もいるのか気になって調べたのですが、
存在を示す確かな情報は見つけられませんでした。
ちなみに「
ヨコスカ通り」と「
イトウ通り」はこんな感じです。
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