[アメリカ発] ニューヨーク州立大学アルバニー校に在籍する心理学者、
ゴードン・G・ギャラップ博士が、性科学の学術誌、 『
Archives of Sexual Behavior』 に出版した研究論文「Does semen have antidepressant properties?」は、出版された当時(2002年)、マスコミに取り上げられ物議を醸したそうであるが、5年経った今、再浮上し、ネット界隈で話題になっている。
ギャラップ博士の研究テーマは、膣内で放出される男性の精液が女性の心理に与える影響である。彼はサンプルの293人の女子学生の性生活と精神状態について調べたのであるが、コンドームを使わないでセックスする女性は、コンドームを使用する女性や性交渉を持たない女性に比べて、鬱になりにくく、自殺しにくいという結果を得たという。
また、日頃コンドーム無しで性交している女性は、セックスをしない期間が長くなればなる程、気分がだんだん落ち込んで行くのに対し、コンドームを常用する女性にはそのような傾向は見られなかったそうだ。
さらに、コンドームを使わない女性は、自分から誘ってセックスしたり、男性と破局した場合には、すぐさま次の交際相手を求めようとする傾向が強いことも判明した。
これらの発見事項から、ギャラップ博士は、精液には強力で、中毒性(常習性)のある向精神薬の働きをするケミカルが含まれていると結論付けている。
男性の精液には、テストステロン、エストロゲン、プロラクチン、黄体形成ホルモン、プロスタグランジン等のホルモンが含まれているが、確かに、これらホルモンのうちのいくつかは女性の膣壁から吸収され、気分を高揚させることが知られている。
(つまり、平たく言うと、日頃、中出しOKの女性は、精液ホルモンから受ける高揚感で、ハッピーな気分でいられ、落ち込み難いけれども、そえゆえに精液ホルモンの中毒に罹りやすく、セックスにどん欲で、男なしでは生きていけなくなるということだろうか。それなら、まさしく麻薬と同じだ!)
なお、この調査では避妊法、セックスの頻度、女性が交際相手との関係をどう見なしているか等の変数の影響はコントロールされている(取り除かれている)そうである。
コンドーム不使用の女性は(精液ホルモンの影響とは関係なく)もともと、鬱になりにくい性格的特性を持つのではないかという見方もできないではない。しかしながら、非コンドーム派の女性は性的リスク(妊娠、性病等)を厭わないという傾向はあるが、性的リスクを厭わない行動パターンと鬱の度合いに関連性が無い事は、これまでの研究でわかっている。
ギャラップ博士は、後に700人の女性を対象とし、同様の調査を行っているが、同じ結論に達したそうである。今後は、月経前、更年期、出産直後の女性等、性生活から遠のきがちな女性たちが、「シーメン(精液)の使用中止」により、鬱になるリスクが増すかどうか調査する予定でいるそうである。
ソース
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- 2007-06-09 12:05
- 愛と性
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