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データベースコンサルタントのノウハウちょい見せ

各種インフラ技術(OS、ストレージ、ネットワーク)やオラクル製品といった話題を取り上げます。著者は小田圭二、「門外不出のOracle現場ワザ」、「絵で見てわかるOracleの仕組み」、「絵で見てわかるOS/ストレージ/ネットワーク」などの著作もあります

書評「プロセッサを支える技術」

性能を極めようとすると、どうしても必要なのがCPUの知識です。
それを効率よく学べるのが、この本だと思います。
複数のCPUで各々処理されるかもしれないのに、データがなぜ不整合を起こさないのか?といった知ってそうで知らないことも学べます。
著者の方は、SunのサーバーのCPUを設計していた日本人だそうです。

DBエンジニア、インフラエンジニアにお勧めの内容は次のとおりです。

パイプライン処理
割り込み・例外
SMT(同時マルチスレッド)
マルチコア

中・上級者には以下がお勧めです

P148 メモリバリア/fence命令  <- マルチコア(CPU)の性能に影響します。DBMSでは必須(大量に使用している)です。こういった命令でデータや処理を保護します。
P258 キャシュコヒーレンシ  <- マルチコアで性能がでない理由だったりします。DBMSは同じデータを複数のCPUコアで見ることが多く、この事象を見ることがあります。

このシリーズいいなあと思います。次回はオンラインゲームの本を紹介予定です。

P.S. 今週は、RAC開発者の小野孝太郎さんとなんどか一緒になる予定です。楽しみです。
  1. 2011/04/03(日) 06:03:15|
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