歴史的な日:事業仕分け会議
2009年 11月 12日
先週、改修工事が為されてお洒落に変わったキャンパスのことを話しましたが、今日見たら大きな立て看が……。
「11.1で世界の労働者と合流!」
???
「11.1で」というのは「11.1に」の間違い?
「世界」も「労働者」も「合流」も正しい日本語なのに、このように組み合わさった場合の意味って???
やれやれ、まだ「活動」している方達がおられるのですね……。
さて、個人的には忙しい日だったのですが、日本全国では行政刷新会議による「事業仕分け」の中継をご覧になっていた方も多いのでは……。
本日はある意味、歴史的な日だったと思います。
これまでの長い自民党政権の間に為されてきた種々の施策を、国民目線で一度に見直す、ということをやってしまったのです。
「国民目線で」というのが、本当に誰の目線なのか、「仕分け人」は本当に目利きなのか、いろいろな問題はあるにせよ、アンタッチャブルだった部分にもメスが入ったこと、会議の模様がインターネットでも見られる状態で公開されたことは、画期的でした。
例えばこちらはTwitterと連動した公開映像のサイトです
残念ながら、本日の予定が忙しく、ライブ映像は見られなかったのですが、多くの方々の臨場感のあるコメントにより、<最後にアンケートとって、「廃止◯票、削減◯票・・・、よって、本事業は廃止という結論となりました。」とザクザクと切られて行く>ようなものであったことを知りました。
数年前から国の審議委員会に出るようになり、間接的に関わった施策もありました。
例えば、キャリアパス多様化事業や女性研究者の育成支援など。
前者はすでに終了したものなので、今回の仕分けの対象ではありませんが、後者は対象事業です。
請われて自分の時間をそれなりに割いて、大臣訪問や要望書手交などを行い、作り上げてきたものだけに、もし歴史も人々の努力もまったく知らない方が「こんなん必要ない!」とばっさり切り捨てたら、かなり悲しい気持ちになりそうです。
グローバルCOEだって、自分の研究のためではなく、大学院生にRA経費を出せるようにするために、必死に知恵を絞って申請書を書き、プレゼンを行い、さまざまな新しい活動を展開し、ようやく先日、中間評価を受けた、という段階で、これを「来年からは支援しません。やるなら大学独自でやって下さい」と言われたら、学生さんだって路頭に迷います。
とはいえ、まぁ、文科省の担当官に運命を委ねるしかないのかもしれません。
研究費無くなったら、とりあえず、今あるデータをまずはすべて論文化しなさい、という天のお告げですね。
それが終わっても氷河期が続いていたら、本を書くのにでも専念しますかね。
学生さんには「思考実験」をしてもらう。
あ、マイクロアレイデータのメタ解析なども、あまりお金をかけずにできるかもしれない。
実験しなければ電力消費も少なくなり、CO2問題にもベター。
素晴らしい! 万歳!
ま、激動の時代にこそ多様性で乗り切るのが大切です。
人と違うことを考えましょう。