それでも一緒に居たい。私だって戦いたいんだ助ける側と同じく助けられる側だって一生懸命なことは変わらない。
何のために戦い自分が何を為すべきなのかを改めて見つめ直した回でした。
フィーネに見捨てられ終われる身となって力尽きてしまったクリス。
そんなクリスを未来が発見して世話をするという展開は少し意外でした。
ただクリスとの会話を見てこの役目は未来という人間にしか出来ないかなと。
普通の未来だからこそクリスの心に響いて揺らすことが出来たと思います。
現在のクリスの人間性と人間不信は特殊な生い立ちに依るところが大きい。
周りの大人は自分の言うことは聞かず痛めつけるだけで優しさに触れることもない。
自分が必要とされる基準は道具として有用かそうでないかという点に尽きる。
フィーネですらそれは変わらずクリスを道具として仕えるかどうかでしか見ていない。
だからクリスにとって友達や仲間、家族と言った概念は理解できないし信じられない。
それは今までの過酷な境遇の中で生きてきて培われた考えで当然だと思うし分かる。
だけど同時にそういったものを誰よりも求めているのがクリスなのではないか。
未来の友達になって欲しいと言う言葉に激しく反応し揺れたのもその表れの一つで。
クリスの戦う理由が戦争の火種を無くし争いのない世界にしたいというものでした。
誰よりも理不尽な現実と世界を知る彼女だからこその戦う理由とも言えますよね。
自分のためでもあるけどそれ以上に他人のためという側面が強いと思うんですよね。
今回も自分のせいで住人が襲われて心を痛め本気で涙を流すシーンがありました。
何のために戦っているかということを改めて丁寧に描いているんだと感じました。
この誰のために戦い何を為すかという点を描いたのは響と未来も同じでしたね。
二人共にそれぞれの立ち位置や内に秘めた思いがありそれ故にすれ違ってしまったけど。
力を持ち助ける側の人間も力を持たず助けられる側の人間も根本の部分は変わらない。
シンフォギアという戦う力を得た助ける側の響は一生懸命なのは間違いない。
だけど助けられる側の気持ちを配慮出来なければともすれば独りよがりになってしまう。
かつての響がそうだったように助けられる側だって力はなくても一生懸命戦っている。
助ける側と助けられる側の思いが一致しなければ本当の人助けなんて出来っこない。
それに気づいた響と気づかせてくれた未来の気持ちが通じ合うシーンは本当最高でした。
かつてその身を挺して響を助けた奏の意思を本当の意味で響が継承したのかなと思う。
友達や仲間という点や戦う意思の継承という点でも繋がりを感じさせてくれますね。
個人的に今回はクリスと響を通してそれぞれが戦う理由と手にした力で何を為すのか。
この二つの点を改めて考えさせられた回だったかなぁと振り返って見て思いました。
次回 第9話「防人の歌」回想における少女時代のクリスは可愛かったですねぇ。
順調に仲間になるフラグも立っているように見えるし仲間になって欲しいなぁ。
メインキャラの中で一番感情移入してしまっているのはクリスかもしれません(笑)
作中における立ち位置や境遇が不憫だし本当報われて欲しいなぁと願ってやまない。
今回もその持てる謎の力を存分に発揮しクリスのピンチを救ってくれた弦十郎司令。
シンフォギアなしの生身でこの強さは何なんだよと突っ込まずにはいられないw
物理攻撃が効かないノイズが相手ですが互角以上に渡り合っているように見える。
生身の響も身体能力が飛躍的に向上していたし武術の流派が特殊なのかなぁ(笑)
一度はすれ違って無事に仲直りすることが出来た響と未来の二人。
囮を買って出た未来とその救出に向かう響のシーンからは最高でしたね。
ボロボロでクシャクシャの顔で撮った写真は凄い光り輝いているものでした。
ですがこの写真って1話冒頭のあのシーンで遺影に使われていたものですよね。
この輝きが後に待っているあの展開で使われ影を落とすという落差が凄いなぁ。
あのシーンまで作中期間でどのくらいの時間が残されているのかは分かりませんが。
響と未来のみならず全員にとっての運命の日までカウントダウンは着実に減っている。
今後の展開も目が離せないしどんどん楽しく面白くなって来ましたシンフォギア。
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