アイコン 地震原因の地盤のヒズミ 西日本・九州に集中 京都大防災研究所の西村卓也准教授

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京都大防災研究所の西村卓也准教授が25日、地震の引き金 になるとされる地盤の「ヒズミ」がたまりやすい地域が、山陰や四国、近畿、南九州などにあることを、GPS(全地球測位システム)データの解析から明らか にした。千葉市で開催中の日本地球惑星科学連合の大会で同日発表した。

大陸プレート上に日本の国土はあるが、静岡駿河湾以西はフィリピンプレートが大陸プレートの下に潜り込み、プレートが沈み込むことなどで、地盤に力が加わると断層などにヒズミがたまる。ヒズミは、断層がズレて地震が起こる一因と考えられている。
 西村准教授は、国土地理院などが各地に設けたGPSのうち西日本の約600ヶ所で、東日本大震災前の2005~09年に観測されたデータを使い、ヒズミのたまりやすさを調べた。

結果、ヒズミがたまりやすかったのは、

1、山陰の島根県東部から鳥取県にかけて
2、四国の中央構造線断層帯沿いや高知県東部
3、近畿の和歌山市周辺や淡路島から神戸、京都を通り福井市付近にかけての帯状のエリア
4、九州の鹿児島県北部から宮崎県南部にかけて、
5、熊本地震の震源域になった布田川、日奈久の両断層帯付近などだった。
 
1923年以降に起きたマグニチュード6以上の地震の震源を重ねると、その多くがヒズミがたまりやすい地域で起きていた。

 ヒズミが実際にたまっているかどうかや、将来起こる地震との関連は明確には分かっていない。
ただ、活断層が見つかっていない所でもヒズミがたまりやすい地域があった。
西村准教授は、内陸で起こる地震の評価にも、この手法を使っていくべきではないかとしている。

ひずみ



 

[ 2016年5月25日 ]
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