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持ち家か、借家か?

2007 - 08/02 [Thu] - 07:25

 先日新聞を読んでおりますと自分の住まいについてのアンケートがでており、「持ち家か、借家か?」に対する答えがでていました。大半の方は持ち家指向だったのですが、借家指向の方もおられてその理由が書いてありまして、その内容は「持ち家と違って固定資産税や修繕費がかからないのでコストが安い」というものでした。これは借家指向の方が良くおっしゃる意見で、実際に持ち家を持ってみると確かに固定資産税や修繕費がかかるのは事実で、もともらしく聞こえますね。しかし本当にそうでしょうか?


 この仕事をやっていると不動産賃貸をなさっておられるお客さんも多くおられ、その方々の帳面や申告をしているとそうではないことは明らかですね。よく考えてみれば分かるのですが、貸し主が損をしてまで他人に自分の不動産を貸すわけがないんですよね(笑)。確かに固定資産税や建物の修繕費を借り主が直接払うことはありませんが、そのコストは当然賃料を設定する際に考慮されており、結局これらのコストは借り主が支払っていることになっているんですね。だって不動産賃貸って、余程状況が悪い場所や時代でない限り基本的に安定的に儲かるいい商売で、儲かるということは全てのコストを借り主に負担してもらって、さらにそれ以上の家賃を受け取っているからこそなんですね。


 となれば買うのとと借りるのとどちらが得かといえば買う方に決まっています。借りる方が買う方よりトータルの支払額は絶対に高いわけですからね。ただたいていの場合家を買うと住宅ローンがセットになっているので、そのローンを毎月返済していかなければならないという義務感や精神的負担感から借りる方が身軽に感じられるのでしょう。また一旦住宅ローンを組んでしまうとなかなか「やーめた」と言えませんからね。余程条件のいい不動産を買わない限りローンのある家を売却すると大抵は損がでますからね。それに借家に住んでいれば、自分の現状に合わせて賃料の安い家を簡単に選ぶこともできますからね。


 そういう住み替えの気軽さや精神的負担感の少なさから借家を選ぶのであればそれは理由になると思います。しかし単純に損か得かと訊かれれば、相当分不相応な物件を買わない限り、借家より損になることはまず無いと思います。「自宅をローンで買うほどお金の使い方が下手なことはない」と公言する本もありますが、まあどういう理屈なんでしょうかねぇ。私が知っている限りお金持ちの方々が借家に住んでいる例はありません。それはやはり借家に住むということが得策ではない、お金が貯まるやり方ではない、と感じられるからなんですね。


 まあ日本がバブル直後のような凄い不動産デフレになってしまうのであれば持ち家を買うことはひどいリスクを抱えることを意味します。ですからバブルの崩壊からその後に続いた長い不況を見ていた人たちの中には不動産を買うことに対してある種の恐怖を感じる人たちがいたとしても不思議ではありません。しかし現状を見る限り当面急激なデフレが日本を襲うとは考えにくいですから、バブル直後のような恐怖を不動産投資に感じる必要はないのではないでしょうか。


 そういう意味から言っても物価が安定さえすれば(高い、安いにかかわらず)、借家と比較した持ち家へのリスクはほとんど無視できるといっても良いのではないかと個人的には思っています。

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