森のそよ風のブログ

日常生活の記録、旅行記、世の中の動向の観察

カンムリカイツブリ

こんにちは。


正月連休の最後の日曜日、家の近くにある沼辺の公園にウォーキングに出ました。


暦では「小寒」の日....陽射しも傾いた時間で、かなり冷え込みます。
それでも水鳥たちは元気。


オナガガモ が陸上に上がっています。



オオバンも、相変わらず枯草の間の種などをついばんでいる。


珍しく、カワセミがいました。
カワセミの棲息は知っていたが、この沼には葦や藪の場所が多いせいか、人目に入る所にはあまり来ないので、今日はラッキーです。


少し歩くと、アオサギ がいます。
鏡のように動かない水面に姿が映って、シンメトリー。


遊歩道の木立ちの間から姿を隠すようにそっと近づいて撮ったので、先方は気づいていない様子。
アオサギは頻繁に見かけるが、通常は遠景が多いのでこれもラッキー。
首を伸ばすと、とても長い鳥です。 図鑑では体長84-105cm。


下の写真の中央あたりを見てください。
これもアオサギです。
アオサギは器用に首を折りたためるとのことで、上の2枚の写真と同じ鳥 (別個体) です。
首を胴体にくっつけたアオサギは、筆者には『哲学者』か 七福神の『福禄寿』のように見える。この2つの写真の鳥が同じ種類だとは、パッと見、とても思えない。

『哲学者』に例えましたが、この形になると、アオサギは じっとして 身じろぎもしない。 静止してスタミナをセーブする態勢でしょうか。


さて、岸から離れた場所に「カンムリカイツブリ」が居ます。
名前が似ている 「カイツブリ」 と 「カンムリカイツブリ」の区別ですが、頭頂の雰囲気から『カンムリ・・・』だと判断しました。この沼に生息しているというネット記事もあるので。


2,3日前に撮った写真を再掲。↓


” カンムリ・・ ” の詳しい姿を見ようと、ネットで色々検索。下記はネット写真です。

頭頂の羽毛の うしろ側 が、後ろ向きに流れるように生えているのが一つの特徴か。


ちなみに「カンムリ」が付かない 普通の「カイツブリ」の写真は下記です (ネットから) 。
全く異なる鳥だとわかります。



筆者の撮った写真の「カンムリ....」は、うしろになびく毛が あまり目立たないですが、そこは個体差だと判断しました。 あと、警戒や興奮すると頭毛を逆立てるのだと思います。



ところで「カイツブリ」というのは珍しい名前だと思い、続けてネットで調べて幾つかの情報を知りました。


一つ、まず、図鑑的 解説文。(カンムリ ではない「カイツブリ」)
” カイツブリは、鴨と同じように水に浮く水鳥ですが、鴨に比較すると人間に対して臆病です。水に潜水して小魚や水中昆虫、ザリガニなどを取りますが、川の岸辺で潜水してから浮き上がったときに、近くにいる人間がいると、慌てて再度潜ってしまいます。人間から見るとカメラを構える暇もなく潜ってしまいますので写真撮影は困難を伴います。写真が撮れるのは川の反対側にいるような場合で、その場合は、距離があるので写真撮影は難しくなります。
カイツブリは身長26cmで通常の鴨よりも少し小型です。頭や体が茶色で、目の廻りが白く縁取りされていることが特徴でかわいい雰囲気があります。
万葉集ではカイツブリの名前は、にほ鳥、しなが鳥、やさか鳥と呼ばれています。”


二つ目、「息長鳥」(しながどり)とも言う。
   長い時間 息を止めて水に潜れるからだそうです。


三つ目、 古代から知られている鳥らしく、日本書紀などにも登場するらしい。
  古い和歌にも、「鳰鳥」と呼ばれて詠われていると。
 (大伴坂上郎女 作の和歌)
   鳰(にほ)鳥(とり)の 潜(かず)く池水 情(こころ)あらば 
   君にわが恋ふる 情示さね    (万葉集4-725) 


   意味:   カイツブリの潜る池の水よ 心あるならわが君に 
       わが恋する気持ちを伝えておくれ 


このカイツブリ、ちょっと姿に味というか可愛さがあり、遠く 千三百年以上前の人が 同じ鳥を見て歌にしていたのですね。
そう知ると、なぜか感慨深いです。


ではまた。