モジモジ君のブログ。みたいな。

はてなダイアリーから引っ越してきました。

「読んでいない本について堂々と語る」の必要と限界

タイトルを読んだだけで思わずニヤリとしてしまうのではなかろうか。多くの人は、特に学者であれば、大なり小なり身に覚えがあるかもしれない(一応、「かもしれない」としておく慎ましさは必要かもしれない)。ただ、これは単なる怠惰と悪ふざけの本ではな…

もう十分、でももう一回

平野啓一郎の作品は、これまで読んだことがなかった。もっとも、割と最近まで小説を読むこと自体がめったになくなっていたから、これは彼の作品に限ったことではない。むしろ、読んだことがないにも関わらず、この人は私にとって不思議な縁を感じる作家なの…

偶然性・アイロニー・連帯:ローティの哲学

リチャード・ローティについて、NHKの100分De名著シリーズから。 ローティ『偶然性・アイロニー・連帯』 2024年2月 (NHKテキスト) 作者:朱 喜哲 NHK出版 Amazon

佐藤亜紀『黄金列車』

第二次大戦末期。敵軍が迫る中、国有財産=ユダヤ人からの没収財産を積んだ「黄金列車」が行く。積荷の財宝を巡ってさまざまな人々の思惑が交差する中、主人公たちは官僚の論理を駆使して淡々と問題に対処し、列車と財宝を守り抜く。そんな感じの話。 黄金列…

劉慈欣『三体』三部作

年末年始にテンセント(中国)版のドラマを見て、どハマり。映像化を待ちきれないので、続きの2と3を小説で読んだ。とても読み切れるとは思わなかったのだが、読み始めるとスイスイ引き込まれて、思ったより倍は早く読み終えた。翻訳がものすごく読みやす…