2008.11.05 (Wed)
米国大統領選:オバマ優位の情勢
米国で4日の今日、2008年大統領選の投票が行われ、深夜(日本時間5日昼ごろ)までには、結果がわかる見通しだ。民主党のバラック・オバマ候補(47)とジョー・バイデン副大統領候補が勝てば米国史上初のアフリカ系アメリカ人大統領が誕生し、共和党のジョン・マケイン候補(72)とサラ・ペイリン副大統領候補(44)が勝てば、第1期選出時最年長の大統領と、女性初の副大統領が誕生する。
写真右:米大統領選の投票用紙(CNN.jpより)
オバマ氏優位で米大統領選の投票開始、歴史に残る選挙戦に(CNN.jp 11月5日)
それにしても、キャンペーンを一時休止して、病気の祖母を見舞ったオバマだが、投票日の一日前にハワイの祖母が亡くなったとの悲報を受けた。あと一日長く生きれば、孫が大統領になるのを見られたかもしれないと思うと、本当に残念でならない。左の写真をクリックすると、"the huffington post"のサイトに飛んで、4日の午前中にオバマがシカゴの投票所に家族と出かけ、投票を済ませると、そこにいた人達から喝采をあびる動画が見られる。ヴァージニア州で投票用の機械が壊れて、有権者が2~3時間も待たされると言う問題が起こったため、オバマは機械は大丈夫だろうねと心配そうだった。
選挙運動期間もオバマが出馬表明した2007年2月以来、21カ月と過去最長に及ぶが、選挙運動に費やされた資金も過去最高額となった。オバマ陣営はインターネットなどを通じて寄付を募り、昨日までに4億5400万ドルを集め、マケイン陣営は2億3000万ドルを集めた。オバマの方がより多くの寄付を集めたのは、facebookなどのSNSを通じて中間層の学生らから少額だが、数多くの寄付が寄せられたためと言われている。
写真右:アリゾナでシンディ夫人と投票をするマケイン(CNN)。
選挙管理委員会によると、3日までに期日前投票などを済ませた人は2400万人を超え、過去最高となった。有権者登録(特に黒人)が記録的に伸び、投票率もこれまでで最高投票率が予想されている。過去の最高記録は、フランクリン・ルーズベルト(民主党)が再選された1940年の65.2%。前回2004年にブッシュ大統領とジョン・ケリー上院議員が争った時の投票率は60.7%だった。
CNNが3日まとめた世論調査の集計結果では、支持率はオバマが51%で、44%のマケインをリード。総数538人の選挙人による投票のうち、勝利に必要な投票数は270人となっている。"The Huffington Post"では、オバマが364人、マケインが174人を獲得することを予測している。
大統領選の結果は、有権者の投票数ではなく、選挙人の数で決まる。選挙人とは何かというと、各州に振り分けられた【連邦議会下院議員又は代表者】+【上院議員】で、上院議員は各州に2人だが、下院議員はその州の人口に比例して増えたり減ったりしているため、各州で選挙人の数が変わってくる。そして、その州の勝利者が選挙人の投票を全て獲得できることになる。
各州の選挙人の投票数(Electoral Votes)が書かれた地図。
米国でもっとも選挙人の数が多いのがカリフォルニアで、55人となっているが、カリフォルニアでは、すでにオバマの勝利が予想されている。その他、選挙人の数が多い州で、オバマ勝利が予測されている州は、ニューヨーク(31)、オバマのホームタウンであるイリノイ(21)、ミシガン(17)、ニュー・ジャージー(15)、マサチューセッツ(12)ワシントン(12)、メリーランド(10)などがある。
マケイン優勢で選挙人の多い州は、ブッシュのホームタウンであるテキサス(34)、マケインのホームタウンのアリゾナ(10)、テネシー(11)、アラバマ(9)、ケンタッキー(8)、サウス・カロライナ(8)、オクラホマ(7)、ミシシッピ(6)、カンザス(6)などがある。
投票結果は下のサイトで見られる。
Election Center 2008 (CNN)
過去5回の大統領選における選挙人獲得結果(Nov. 4th, Toronto Star 紙面より):
(青=民主党;赤=共和党)
2004 Bush/Cheney 286 Kerry/Edwards 251
2000 Bush/Cheney 271 Gore/Lieberman 266
1996 Clinton/Gore 379 Dole/Kemp 159
1992 Clinton/Gore 370 Bush Sr./Quayle 168
1988 Bush Sr./Quayle 426 Dukakis/Bentsen 111
オバマは大統領選のキャンペーンの中で、ワシントン政治の「変革」、イラク駐留米軍の早期撤退、年収が2000万円以下の中間層の減税などを前面に掲げ、8年にわたったブッシュ政権への失望が深まる若者層中心に支持を拡大した。一方のマケイン氏はブッシュとは違う中道派的な政策やイラク戦争勝利までの米軍駐留などを強調した。
選挙戦終盤で、マケインが副大統領候補として任命したサラ・ペイリンのインタビューでの発言が問題となってマケインの足をひっぱり始め、米国が金融危機に直面すると、マケインの優柔不断な態度に不満を持った国民が、オバマの臨機応変な対応策を支持し、それまでもオバマの支持率はマケインよりもわずかに高かったが、その後、両者の支持率の差はどんどん開いて行った。
これまでの世論調査で優位を保つオバマ氏が勝利すれば、8年ぶりの民主党政権の誕生となる。オバマが勝利したところで、経済危機の中、正常な状態に戻るまで時間がかかるだろうが、これからがオバマの腕のみせどころだ。オバマ政権によって米国が変わったとき、米国にもっとも近いカナダやアメリカの同盟国である日本が影響を受けるのは当然であり、それゆえに、私たちは、米国大統領選の行方を固唾をのんで見守っている。
米国大統領選に関する過去ログ:カテゴリー「米大統領選挙」
参考記事:
オバマ氏優位で米大統領選の投票開始、歴史に残る選挙戦に(CNN.co.jp)
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オバマ氏優位で米大統領選の投票開始、歴史に残る選挙戦に(CNN.jp 11月5日)
それにしても、キャンペーンを一時休止して、病気の祖母を見舞ったオバマだが、投票日の一日前にハワイの祖母が亡くなったとの悲報を受けた。あと一日長く生きれば、孫が大統領になるのを見られたかもしれないと思うと、本当に残念でならない。左の写真をクリックすると、"the huffington post"のサイトに飛んで、4日の午前中にオバマがシカゴの投票所に家族と出かけ、投票を済ませると、そこにいた人達から喝采をあびる動画が見られる。ヴァージニア州で投票用の機械が壊れて、有権者が2~3時間も待たされると言う問題が起こったため、オバマは機械は大丈夫だろうねと心配そうだった。
選挙運動期間もオバマが出馬表明した2007年2月以来、21カ月と過去最長に及ぶが、選挙運動に費やされた資金も過去最高額となった。オバマ陣営はインターネットなどを通じて寄付を募り、昨日までに4億5400万ドルを集め、マケイン陣営は2億3000万ドルを集めた。オバマの方がより多くの寄付を集めたのは、facebookなどのSNSを通じて中間層の学生らから少額だが、数多くの寄付が寄せられたためと言われている。
写真右:アリゾナでシンディ夫人と投票をするマケイン(CNN)。
選挙管理委員会によると、3日までに期日前投票などを済ませた人は2400万人を超え、過去最高となった。有権者登録(特に黒人)が記録的に伸び、投票率もこれまでで最高投票率が予想されている。過去の最高記録は、フランクリン・ルーズベルト(民主党)が再選された1940年の65.2%。前回2004年にブッシュ大統領とジョン・ケリー上院議員が争った時の投票率は60.7%だった。
CNNが3日まとめた世論調査の集計結果では、支持率はオバマが51%で、44%のマケインをリード。総数538人の選挙人による投票のうち、勝利に必要な投票数は270人となっている。"The Huffington Post"では、オバマが364人、マケインが174人を獲得することを予測している。
大統領選の結果は、有権者の投票数ではなく、選挙人の数で決まる。選挙人とは何かというと、各州に振り分けられた【連邦議会下院議員又は代表者】+【上院議員】で、上院議員は各州に2人だが、下院議員はその州の人口に比例して増えたり減ったりしているため、各州で選挙人の数が変わってくる。そして、その州の勝利者が選挙人の投票を全て獲得できることになる。
各州の選挙人の投票数(Electoral Votes)が書かれた地図。
米国でもっとも選挙人の数が多いのがカリフォルニアで、55人となっているが、カリフォルニアでは、すでにオバマの勝利が予想されている。その他、選挙人の数が多い州で、オバマ勝利が予測されている州は、ニューヨーク(31)、オバマのホームタウンであるイリノイ(21)、ミシガン(17)、ニュー・ジャージー(15)、マサチューセッツ(12)ワシントン(12)、メリーランド(10)などがある。
マケイン優勢で選挙人の多い州は、ブッシュのホームタウンであるテキサス(34)、マケインのホームタウンのアリゾナ(10)、テネシー(11)、アラバマ(9)、ケンタッキー(8)、サウス・カロライナ(8)、オクラホマ(7)、ミシシッピ(6)、カンザス(6)などがある。
投票結果は下のサイトで見られる。
過去5回の大統領選における選挙人獲得結果(Nov. 4th, Toronto Star 紙面より):
(青=民主党;赤=共和党)
2004 Bush/Cheney 286 Kerry/Edwards 251
2000 Bush/Cheney 271 Gore/Lieberman 266
1996 Clinton/Gore 379 Dole/Kemp 159
1992 Clinton/Gore 370 Bush Sr./Quayle 168
1988 Bush Sr./Quayle 426 Dukakis/Bentsen 111
オバマは大統領選のキャンペーンの中で、ワシントン政治の「変革」、イラク駐留米軍の早期撤退、年収が2000万円以下の中間層の減税などを前面に掲げ、8年にわたったブッシュ政権への失望が深まる若者層中心に支持を拡大した。一方のマケイン氏はブッシュとは違う中道派的な政策やイラク戦争勝利までの米軍駐留などを強調した。
選挙戦終盤で、マケインが副大統領候補として任命したサラ・ペイリンのインタビューでの発言が問題となってマケインの足をひっぱり始め、米国が金融危機に直面すると、マケインの優柔不断な態度に不満を持った国民が、オバマの臨機応変な対応策を支持し、それまでもオバマの支持率はマケインよりもわずかに高かったが、その後、両者の支持率の差はどんどん開いて行った。
これまでの世論調査で優位を保つオバマ氏が勝利すれば、8年ぶりの民主党政権の誕生となる。オバマが勝利したところで、経済危機の中、正常な状態に戻るまで時間がかかるだろうが、これからがオバマの腕のみせどころだ。オバマ政権によって米国が変わったとき、米国にもっとも近いカナダやアメリカの同盟国である日本が影響を受けるのは当然であり、それゆえに、私たちは、米国大統領選の行方を固唾をのんで見守っている。
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オツカレです。
大統領選の結果を固唾を呑んで見守っている米国経済の象徴-GM。
[ワシントン 3日 ロイター]米大統領選、オバマ候補優勢で投票日へ
米大統領選挙は、民主党のオバマ候補が優勢に立つなか4日の投票日を迎える。劣勢の共和党マケイン候補は
2008/11/05(水) 09:37:38 | ハズレ社会人
★1
ただいまバンクーバーは2008・11・4(火)の朝四時まえ
明るくなりはじめたはずのアメリカ東部でもうすぐ投票が始まり、12時間後に速報が出始めます
オノマが応援しているオバマが勝つという予測が支配的になっていますが、四年前はブッシュが負けるという予
2008/11/05(水) 09:31:06 | 木霊の宿る町
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