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2009.07.18

7/18 「淫」という字をなくせば淫行が無くなるのか

「淫」「呪」「艶」「賭」などの文字を常用漢字に追加することをとりやめする方向と。学校現場から反対があったため(読売)。

不道徳な文字を無くせば、この社会から良くないことは無くなるのか。「学校現場」は、そういう言霊による呪術で子どもたちに接しているのか。全くもって情けなくなる。

この世の中には良いことも悪いこともあって、それはみな言葉で表現されなければならないのではないか。それなのに文字がないなんて話にならない。ひらがなでもよいが、漢字のもつ成り立ちと構造が、その言葉の本質を表すのではないか。そういうことを教えるのが教育ではないのか。

こんなことに興奮して、文化審議会にクレームつけている学校現場は、イデオロギーばかりやって、教育をしていないことの証拠である。あるいは子どもたちから「淫」の字をつきつけられてヒヒラ笑いされるのが怖いのか、どちらにしても情けない。

淫・呪・艶・賭…常用漢字の追加再検討へ
 常用漢字表(1945字)の見直しを進めている文化審議会の漢字小委員会は、新たに加える予定の191字のうち、教育現場から不適切だと指摘を受けた「淫」「呪」「艶」「賭」など一部の漢字について再検討することを決めた。

 17日に開く小委員会で議論する。

 191字は使用頻度や、漢字とひらがなの交ぜ書きの解消などの観点から今年1月に選ばれた。文化審は「学校で教える漢字は常用漢字すべてではなく、学校現場の判断に委ねるべきだ」という方針から、踏み込んだ議論は行わないとしてきたが、学校などからの反対意見が相次いだため再検討を決めたという。

 文化審は、現在の常用漢字に新たな漢字を加えるほか、使用頻度の低い「勺」など5字を削除するなどして計2131字とする見直し案を作成。2010年秋の内閣告示を目指している。

(2009年7月17日03時09分 読売新聞)

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コメント

漢字小委員会での林国語分科会長の説明が以下に書いてあります。
http://slashdot.jp/comments.pl?sid=459395&cid=1606763
文化庁のサイトには議事録はまだ上がっていません。

言霊というのは思い込みではないでしょうか。
納得いただけましたら訂正をお願いします。

投稿: ふるかわ | 2009.07.21 02:01

情報ありがとうございます。とりやめる方向だというのは読売の誤報ですね。ただし「学校現場」とやらをベースにしたとりやめの提案はあったようですね。

分科会長や他の委員は適切な判断をされたようですが、学校現場の意見を踏まえて削除する提案がされたことと、それをめぐって白熱する議論がされたことは確かなようです。

私が批判しているのは、文化審議会ではなく、そこに言霊崇拝の論理を持ち込んでくる「学校現場」に対してであることをお読みとりください。


淫、呪…どうする? 新常用漢字登用で議論白熱
2009.7.18 00:18産経

 「常用漢字から『淫』は削除すべきだ」「それは言葉狩りにつながる」-。漢字使用の目安となる常用漢字表(1945字)の見直しを進める文化審議会の漢字小委員会で17日、第1次試案で追加された191字のうち、教育現場から不適切との指摘を受けた「淫」「賭」「呪」「艶」などの漢字の扱いをめぐって議論が白熱した。

 委員の1人が「子供は漢字を文脈の中で理解して覚えるが、教師は『淫』などの字をどう適切に教えればいいのか」と削除を求めると、別の委員がこれに反発。「中高生になればみんな知っている。要は教え方の工夫の問題だ」と切り返し、「規制すれば言葉狩りになる」と語気を強めた。他の委員からも「残すべきだ」とする意見が出された。

投稿: 管理人 | 2009.07.21 23:08

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