やっと一周目が終わったのでここまでの感想をメモしておこう。ちなみにクリアしたのは上田麗奈が主役のガイ・ムールという勢力だ。
キャラクター
絵と声は文句なしに力が入っている。どのキャラクターもかなりの労力が投入されているし、声優は一流どころが並んでいる。ナレーションに至ってはあの玄田哲章だしとてもよい。見ていて飽きない。
シナリオ
ストーリーはちょっと???というところがあって…まあ最後の最後で強引に回収できたといえなくもないが…とにかくみんな戦意旺盛でとにかく殺気が高い。基本的には狭い島に沢山の国家が併存していることが奇跡なわけで、争いの火種があちこちに転がっている。そこにちょっと揉め事が起きると、みんな「やられたからやり返す!何者も許さない!」といって怒りに震えて戦いに自らを駆り立てていくようだ。戦場では詭弁で相手をやり込めようとしてて、そらーどうにもならんわなという話。
ラスボスはまあストーリーの終着点としては悪くない、わるくないけど、もうちょっとラスボスと会話して言い分を聞いてあげてもいいんじゃないかと思った。そのラスボスは喋ったらいけない縛りみたいなのがあったのかしら。FE風花雪月みたいに個別のキャラを攻略するゲームなんです!と割り切るならそれでもよいけど、それならキャラクターの個性にもうちょっと厚みを持たせてもよかったかもしれない。
そういうわけでキャラクターへの感情移入を育てるわけでもなく、大河ドラマ的な重厚なストーリーがあるわけでもなく、ちょっと中途半端だなぁ〜というところです。他の国もやってみると何か違うのかもしれないけど。。
システム
このシステムが不思議なのは外交が一切存在しない、周囲八方全て敵国なので一切の駆け引きの余地なく、単純にルート選定とダイスの投げあいで戦場と相手が決まって…しかも戦闘中は行動順がAGIじゃなくてレベルで決まるとか、ひとつの戦場には3小隊しか投入できないとか、謎の制約があって割と苦労する。とくに戦闘でつらいのは3小隊(せいぜい10〜15ユニット程度)に対して戦場マップが広すぎることだ。広すぎて迂回、引き込み、そういった戦術的な駆け引きの余地が一切なく、単純に戦線にユニットを展開して集中砲火するだけの戦いになる。あとはレベルで勝負が決まる。このあたりはEASYでラクしようとしたからかもしれないが、難易度を上げてもあんまり解決しないような気がする。
もうひとつ悲しいシステムとしては、キャラクターが「死なない」ところだ。これはシナリオの残念さと相俟ってとても悲しいこと組み合わせだ。戦闘でキャラクターが敗北すると、キャラクターは撤退する。死なない。これは、味方であれば、キャラクターは2ターン後にすぐまた戦えるようになるのでシステム上は味方に有利かもしれないが、戦闘に緊張感が生まれないという問題がある。負けても再チャレンジできてしまうのだ。この死なないシステムは敵方にも同様に反映されていて、同じキャラクターを何度も倒さないといけないことになり、強化している味方キャラクターが何度も同じ敵キャラクターを倒すというツマラナイ繰り返しになってしまう。
キャラクターはモンスターを従えているのだが、モンスターは死んだら復活しないかというと、そうではない。アイテムを消費して復活させることができるらしいが…そのアイテムも後半になってくると数が貯まるらしくいくらでも復活できてしまう。