多種多様な役割を知り、効果的に使い分けるには―接続詞使用のセンスを磨くための小辞典。(Amazon)
「論理トレーニング101題」を読んでいて(問題を解いていて)思ったが,
文章問題に接続詞を選ばせる問題が多いこと多いこと。
論理学は記号を使い論理展開をするが,
文章を論理的にするには接続詞を使用するのが必要不可欠だいうことだ。
そういう理由で,接続詞を勉強するのは大切です。
などど言って,感想を書く上で接続詞を多用した感想なんて書きませんがね。
この新書にあるように,
接続詞を例文をつけて,論理・整理・理解・展開・文末の(接続詞の)
ように接続詞を勉強していくというスタイルを必ずしもいいとは思わない。
結局接続詞を上手く使いたいなら,たくさん文章を読んでいった方がいいと思う。
こういう文章系の本は例題が必ずと言っていいほど載ってるけど,
私は例題は刺身のツマ程度のお供えでいいと思ってる。
なので,第3~7章は私はあまり必要なし。
最初の2章以前までの接続詞の概論を述べる所は,
この新書の方向性を語る上でも必要であるとは思うが。
そして,興味を惹かれたのが8章以降。
まず8章,会話での接続詞。
例えば「てか~」という会話での接続詞,
この話題の転換させる接続詞はリスクがあるのは,
みんな知っての通りだと思う。
使い所によってはとても気まずいムードになったりも。
他にも「だ・か・ら」などの接続詞,最悪の自己弁護系ワードだね。
次に9章・10章,接続詞を使うべき所,使うべきでない所。
日本人は,日本語を使う留学生などと較べて
日本語において接続詞を意識的に多く使用する傾向にあるらしい。
文章が長くなるうえで,接続詞を使用するというのはいいんだけど,
次の文,次の文で接続詞を使用するというのは
かえって文章の流れを阻害してしまうという。
最後に11章,この本の締め,接続詞による表現効果。
小説などの物語における接続詞の使い方を述べてるのが新鮮。
論文,レポート,ビジネス文章に接続詞が必要なんて当たり前なんだよね。
それを超えて小説にまで言及したのは,興味深い。
接続詞とは道標みたいなもので,
目的地に正確に辿り着けることはできるけど,
その回りの景色を見落としてしまいがちになる。
そして表現の幅を狭めていくのは,
小説としては必ずしも有難いものではないということだ。
☆☆☆
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- 2013/04/24(水) 23:08:06|
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