fc2ブログ

One to Go

和書・マンガの評価と感想の記録。

知の広場――図書館と自由



自宅からインターネットで情報検索ができる時代に、そして市民の3人に1人が高齢者となる社会に向かって、町の図書館はどんな場所になれるのだろうか?司書歴30余年、数々の図書館リノベーションにたずさわってきた著者が、来館者数を大きく伸ばしたイタリアの市立「ペーザロ図書館」、ロンドンの移民地区に新設され人気を集める市立図書館「アイデア・ストア」での経験を軸に、これからの図書館が考えなくてはならないこと、実行できることを具体的に指し示す。「屋根のある広場」のような図書館には、自然と市民が集まってくる。(Amazon)


みなさん図書館利用してますか??

●図書館の存在意義
私は,社会人なるまでほとんど図書館で本を借りることがなかった。
図書館は利用していたが,それは試験前に勉強するのに最適な自習室としての利用だった。
なので私の学生時代利用していた図書館で,利用カードを作ったことはない。

図書館って必要ですか?

19世紀図書館の目的は,人々の識字化と読書の大衆文化化であった。
これは概ね我が国では成功したといって違いない。
その役目を終えた今,図書館の目的とはなんなのだろうか。
本という記憶媒体の集積と利用だろうか。
しかしネットが浸透した時代,記憶媒体は多くの新聞・テレビ・マンガなどに
とどまらず多くのウェブサービスという形で派生してきた。
それらの記憶媒体はどうなるのか?

少し前に,国立国会図書館が映像の保存に向けて新しい展開を行うような記事があった。
それってある意味Googleさんがやろうとしてることと同じじゃないか。
じゃあ図書館の未来は,Googleさんのようなものになるのか??
なんか違う気がする。
ではどうするべきなのか。

●高尚さが図書館を殺す
19世紀アメリカではシェークスピアは大衆文化だった。
劇場では,貧乏人も金持ちも,プロテスタント,カトリック,子供,老人も娯楽だった。
そう娯楽だったのだ。
それが20世紀にかけて,
大衆文化と高尚な文化との分離が,シェークスピアを高尚な人向けの文化にしてしまった。
図書館もしかり。
荘厳な建物,ある程度の品格が必要となるような図書館という存在。

思い出して欲しい,図書館の目的とは人に文字を教え,読書という行為を大衆文化にするはずだった。
そのため当時の図書館はカフェのような雰囲気だったという。
開かれが場所だったのだ。
本について語り合う人々が気軽にいける参加型の施設だった。
なぜ今図書館では静かにと言われるようになったのだろうか。
それは図書館だけでない,美術館などもそうだ。
多くの公共の建物がある程度の敷居をもたらしているのだ。
人を選ぶような施設になってしまったのだ。
そうなった施設は本当に必要なのか。
そんなところから,図書館という存在の必要性が民衆の求めるものから離れて行ってるのは明白だろう
「ここはお前のくるところじゃない」
は!!笑える。そんなとこと公共の施設には必要ないし,勝手にやればいい。
ごく一部の教養人と呼ばれる人たちしか使われないのなら,そんなのこっちから願い下げだ。
民衆に図書館を。

●これから図書館になにが欲しい?
・日曜に開いている。
・平日は仕事が終わってからも開いている。
・本についてみんなで語りたい。
・子供が見る本,大人が見る本,場所の差別化
・飲み物が飲める場所の提供
・都市の中心にあって欲しい。
・人が集まる場所に欲しい(イオンなんかのショッピングモール)

・・・あれ?うちの図書館結構いろいろやってるんで当てはまるな。
そうなんですよ。
高知の図書館って出版とかにも力入れてるし,がんばってるんですよ。
こんな四国の南の果てにあるけど,すごいんですよ。
高知の図書館の未来は明るいぜよ!

a1180_004306.jpg

☆☆☆☆☆
関連記事

  1. 2012/07/10(火) 20:41:10|
  2. 本 ☆☆☆☆☆
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7
<<中の人 ネット界のトップスター26人の素顔 | ホーム | 残されたエネループ>>

コメント

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
  1. 2012/07/10(火) 23:19:21 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

カフェみたいな図書館あったら行きたい!!

読む側からすれば「静かさ」も重要だと思うんですけど
(自分も読む以外他に作業する時でも、うるさいのは嫌な性質で)
図書館というのは音がなさ過ぎて、音をたててはいけないという強迫観念にかられるといいますか、
なんか緊張してしまいます。
そして殺風景とは違うけど、人がいっぱいいててもなんとなく冷たい感じ。
どちらかといえば人の集まりやすい雰囲気とは言い難いかもですね。

京都のうちの近くの図書館も日曜開いてて、平日は8時半までやってるので
飲み物が飲める場所がほしいです!
というのも廊下とかそういうんじゃなくて、本読むスペースで飲食できたらいいなぁ。
マナー守れない人もいるし、うっかりこぼしちゃう人もいるだろうから(私もその危険性が)、そこまでは望みすぎかもしれないですが。
高知の図書館は本について、皆で語れたりするのですか?
  1. 2012/07/11(水) 02:36:42 |
  2. URL |
  3. 白アリ #N5gKSUic
  4. [ 編集 ]

椅子がもっとあるとうれしい

はじめまして
図書館大好きです。いろんな本を手に取ることができるし、資料集めに最適です。
ベストセラーは予約しても1年以上待たないと読めないけど、本当に重宝しています。
土日に行くと、座れないくらいいっぱいで、ゆっくり眺めたいのにゆっくりできないのが残念。
飲食物は、そういう意味で長居されると困るので、なくていいですね~
要望は情報コンセントの充実かな(無線LANでもいい)。

子供のスペースでは読み聞かせコーナーもあるし、静かなだけじゃないですよ。
市によって規模に差がありますね。本の数も建物の大きさも、どういうところに力をいれるのかもね。
大学の図書館は専門書があるんで、これまた楽しいです。
論文も山ほど保管してあるし、調べるのに事欠きませんが、その大学にある学部によって置いてある資料が違うため、さっぱり興味が湧かないところもあります。

電子図書が少しずつ出始めたけれど、やっぱり紙の本はいいです。
好きな本は紙でコレクションしたいですもん。
  1. 2012/07/11(水) 21:48:09 |
  2. URL |
  3. mat #-
  4. [ 編集 ]

実用的

図書館は知識の共有をする施設だと考えています。
webでも同じ事ですが、実用書や専門書など、
意外とweb検索では見つからないものがある。

図書館で閲覧できてるけど、貸し出してくれない物。
そういう資料は、図書館だけで見れます。
wabでも見れない資料が、図書館では見れる。

やはり実用的なのかなぁ
  1. 2012/07/12(木) 06:33:17 |
  2. URL |
  3. radish432 #Y7SJeVSc
  4. [ 編集 ]

Re: カフェみたいな図書館あったら行きたい!!

> 読む側からすれば「静かさ」も重要だと思うんですけど
> (自分も読む以外他に作業する時でも、うるさいのは嫌な性質で)
> 図書館というのは音がなさ過ぎて、音をたててはいけないという強迫観念にかられるといいますか、
> なんか緊張してしまいます。
> そして殺風景とは違うけど、人がいっぱいいててもなんとなく冷たい感じ。
> どちらかといえば人の集まりやすい雰囲気とは言い難いかもですね。
>
> 京都のうちの近くの図書館も日曜開いてて、平日は8時半までやってるので
> 飲み物が飲める場所がほしいです!
> というのも廊下とかそういうんじゃなくて、本読むスペースで飲食できたらいいなぁ。
> マナー守れない人もいるし、うっかりこぼしちゃう人もいるだろうから(私もその危険性が)、そこまでは望みすぎかもしれないですが。
> 高知の図書館は本について、皆で語れたりするのですか?

白アリさん
コメありがとうございます。

私なんかは,すこし雑音があったほうが作業しやすいですね。
読書ってのが,一人でやるものすぎて周りのとのやりとりがなさすぎるのが問題なのかも,
やはり趣味ってのは同好の士がいないと辛いものがあると思うんですよね。

こちらの図書館は,常時語れるというわけではないですが読書会みたいなものもやっていて
地方としては比較的力を入れているといったところですね。
自販機は図書館にほしいですね,飲食スペースがあれば一日中いれるのに。
やはり食べこぼしなんかが問題なんでしょうね。

京都は平日遅くまでやってるんですね,コチラは7時までですね。

  1. 2012/07/12(木) 23:48:08 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

Re: 椅子がもっとあるとうれしい

> はじめまして
> 図書館大好きです。いろんな本を手に取ることができるし、資料集めに最適です。
> ベストセラーは予約しても1年以上待たないと読めないけど、本当に重宝しています。
> 土日に行くと、座れないくらいいっぱいで、ゆっくり眺めたいのにゆっくりできないのが残念。
> 飲食物は、そういう意味で長居されると困るので、なくていいですね~
> 要望は情報コンセントの充実かな(無線LANでもいい)。
>
> 子供のスペースでは読み聞かせコーナーもあるし、静かなだけじゃないですよ。
> 市によって規模に差がありますね。本の数も建物の大きさも、どういうところに力をいれるのかもね。
> 大学の図書館は専門書があるんで、これまた楽しいです。
> 論文も山ほど保管してあるし、調べるのに事欠きませんが、その大学にある学部によって置いてある資料が違うため、さっぱり興味が湧かないところもあります。
>
> 電子図書が少しずつ出始めたけれど、やっぱり紙の本はいいです。
> 好きな本は紙でコレクションしたいですもん。

matさん
コメありがとうございます。

コチラは学校が近いんで学生が休日は結構多いんですよね。
何時の時代も受験はさけて通れないんですよね。
勉強するために図書館を使用するってのも問題の一つなのかなと。
私の学生時代に利用した図書館は,自習室があってよかったんですけど。

読書って趣味もこういうブログみたいに輪をつくれる場所として
図書館が欲しいんですよね。

論文ってほとんどネットで検索して手に入れてましたね。
図書館にいくのは,過去の雑誌に掲載されているもので,あんまり利用しなかったですね。
専門書は研究室にはいると,そこに置いてあったんで学生のころ図書館を利用した記憶って
読みたい本探すことでしかなかったですね。

私は最近iPadで電子書籍を購入し始めて,
こういうのもありかなと思ってますね。
  1. 2012/07/12(木) 23:57:49 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

Re: 実用的

> 図書館は知識の共有をする施設だと考えています。
> webでも同じ事ですが、実用書や専門書など、
> 意外とweb検索では見つからないものがある。
>
> 図書館で閲覧できてるけど、貸し出してくれない物。
> そういう資料は、図書館だけで見れます。
> wabでも見れない資料が、図書館では見れる。
>
> やはり実用的なのかなぁ

radish432さん
コメありがとうございます。

問題なのは,図書館を利用してない人は利用しないで,
利用する人はずっと利用してるところにあると思うんですよね。
利用しない人にとって狭き門なのが,図書館という存在を人々から遠ざけているのよ気が。

ベストセラーを置くか,専門的な書を置くかは最終的には図書館の塩梅かなと思ってます。
短期決戦の株だけでなく,長期的な株もかって置いたほうがいいよ的な意味で。

知識の共有という点で,本だけを集めるというのは少し疑問ですね。
情報媒体が映像・音楽など様々な分野に広がってる昨今,
本だけに限って知識を共有するというのは懐疑的です。

するなら全部やるべきだと思うんですよね。
ただそれをやっちゃうとグーグルさんと同じになっちゃうんですよね。
  1. 2012/07/13(金) 00:14:25 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://kiironokirinn.blog77.fc2.com/tb.php/180-56e42268
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

ブログはコチラ(現在休止中)で。

ヒメキリン

Author:ヒメキリン
高知在住・読書している20代。
本は図書館で借りるのが多いです。

検索フォーム

最新記事

カテゴリ

読んだ本・マンガは,下記の「~のリスト」にリンク貼っています。参考にしてください。

評価について (2)
読んだ本のリスト (1)
読書メモ (18)
本 ☆☆☆☆☆ (12)
本 ☆☆☆☆ (100)
本 ☆☆☆ (83)
本 ☆☆ (8)
本 ☆ (0)
読んだマンガのリスト (1)
漫画 ☆☆☆☆☆ (8)
漫画 ☆☆☆☆ (36)
漫画 ☆☆☆ (14)
漫画 ☆☆ (3)
漫画 ☆ (0)
酒の評価について (1)
酒のリスト (1)
酒 ◎ (8)
酒 ◯ (12)
酒 △ (2)
PC・ガジェット (10)
メモ・日記 (311)
DVD・TV・映画 (70)
ゲーム (7)
未分類 (0)

カレンダー

11 | 2024/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

月別アーカイブ

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

RSSリンクの表示

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログランキング

よければクリックしてください。


高知県 ブログランキングへ

運営の方からポイントを振り分けて欲しいとの 連絡があったので,本のカテゴリにも登録しました。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村
にほんブログ村 地域生活(街) 四国ブログ 高知県情報へ
にほんブログ村

アクセスランク

相互リンクとブロともに関して

3ヶ月以上更新がないブログは,相互リンク・ブロともともに一度解除させてもらう場合があります。ご了承ください。再開した時は,もう一度申請してくれれば受け付けます。

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

◯◯◯

バイトサイト

スポンサードリンク