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オリジナル小説

  1. オリジナル散文集 (2012年03月23日)
    夢にみる夢17歳。高校2年生隣の席同じ部活クラスで気の合う仲間と行った初夏の海好きな音楽図書館で借りた本昨日見たドラマ返されたテストの点数数えたらキリがない程の思い出たち好きになるのに理由なんてなかった彼がいて、あたしがいて。ただそれだけでずっと続くものだと、終わりなど考えもしなかった彼とあたしの2人で完結した小さな世界ただそれだけで何もいらなかったあたしが望んだたった一つの世界それを手にするのは...

  2. ふたり(散文) (2012年03月23日)
    結婚して4年目いまだ子供もなく、2人ですごす毎日「子供は?」なんて質問は日常会話の一部だけどきっとわたしたちはこれからも2人なのだろう死が2人を別つ時まで、変わることのない日々を過ごしてゆくのだろう2人ですごす朝になんの疑問もないわたしたちは幸せなのかもしれない...

  3. ヒカリ(散文) (2012年03月23日)
    オレの望んだ世界。オレ以外誰もいない世界。オレだけが存在する世界。この世界で生命を謳歌する・・・果てしなく広がるこの世界に生を求め続けて?意味もなく、ただおかしかった。手に入れたかったものをやっと手に入れてオレはただ絶望してるなんて。オレはバカだ。底抜けにバカだ。今になって涙が出るなんて。ただひたすら哀しい夢を見た。目が覚めて、自分が泣いてる事に気がついた。今となってはどんな夢だったかよく思い出せ...

  4. たばこ(散文) (2012年03月23日)
    あの人と離れて五日目。今度の出張は三週間。なのに忙しいとかで電話もかけてこない。あたしはいたずらに携帯を眺めては、放り出す。寂しいとか不安とかよく判らない気持ちがぐるぐると頭の中で回ってる。ふとあの人が残していったたばこが目に入って、一本吸ってみた。たばこなんか吸ったこともなくて、一息ついて咽かえった。同じ匂いがしたら落ち着くかもなんて考えた自分が情けない。ただ苦くて、苦しくて、涙が出た。会えない...

  5. live(散文) (2012年03月23日)
    この駅に着くのは何度目だろう。俺はなんの目的もなくただ電車に乗り続けてた。薄っすらと暗くなった外をぼんやりと眺める。電車はそんな俺のあてどない気持ちを表すかのように、ただ規則的に走り続ける。俺の人生もそれと同じだと思ってた。いい事も悪い事もあるけど、人生って長い道のりを走り続けるもんだと思ってたから。今日、病院に行った。なんとなく不安はあったけど、たいした事ないって思ってたんだ。でも答えは期待とは...

  6. My Life(散文) (2012年03月23日)
    久しぶりに実家に遊びに来た。短大を卒業して5年。1人暮らしは7年だ。こんなに長い間離れていてもいつも変わらない場所がある。それだけでもうれしくて、涙が出るほどあったかい気持ちになる。「久しぶりじゃない、仕事は?この間まで忙しい忙しいってぼやいてたじゃない。」母は突然訪れたあたしを驚く風でもなく、慣れた手つきでコーヒーやらお菓子を用意しながらキッチンとリビングを行ったり来たりしてる。こういう時、ここ...

  7. NOT FOUND(小説) (2012年03月23日)
    僕はつい見えもしないものに頼って逃げる君はすぐ形で示してほしいとごねる矛盾しあった幾つもの事が正しさを主張しているよ愛するって奥が深いんだなぁ開発の仕事から離れてどのぐらいたったんだろう。最初の頃は仕事の違いに戸惑ったり、寂しさを覚えたりしたけど今はここが日常。人間ってすごいって時々思う。だってちゃんと環境に順応していけるんだもん。でも・・・、こうやって少しずつ過去を忘れていくのが怖い。あたしはい...

  8. Weep Oneself Out(散文) (2012年03月22日)
    久しぶりに思いっきり泣いてみた。いや、涙が止まらなくなった。感動する映画を見たわけでも、本を読んだわけでもないけど涙が出た。オトナになったら泣くことなんてないって思ってたけど、そんなのなんの根拠もない事だって分かった。オトナだって泣きたい時があるのだ。その答えに辿りついて、また泣いた。一通り泣いて、疲れて、コドモみたいに深い深い眠りについた。明日が楽しくてしょうがない。そんなコドモの頃の気持ちを思...

  9. 飛行機(小説) (2012年03月22日)
    物心ついた時から飛行機の音が嫌いだった。音が大きいからとかそういうのじゃなくて、あの音を聞くと体がきゅっと締付けられるような、なんとも言えない怖さがあるから。お母さんに話したら「子供はかわいいね」なんて笑ってたっけ。でも、小学4年の時その理由が分かった。小学4年生の時、学校の体育館で映画を観た。暗幕で締め切られた体育館は暑くて、纏わりつくような空気が嫌だったけど、勉強をしなくて済むと思ったら嬉しか...

  10. 君が隣にいること(散文) (2012年03月21日)
    「結婚ってどんなもんかしてみる?」あいつはズルイと思う。その自信たっぷりの笑顔で、そんなセリフをさらりと言ってのける。あたしは悔しいけど嬉しくて、でもそんな気持ちを知られるのは悔しくて赤い顔を隠すように背を向けた。YesかNoか考えなくても決まってる。「あたし料理下手だよ。」「知ってる。」「掃除も苦手だよ。」「確かに。」「仕事は続けるよ。残業も出張も今まで通りだよ。」「いいよ。」「たまには旅行連れ...

  11. その先へ(小説) (2012年03月21日)
    母が死んだ。長かった療養生活が嘘の様に、静かに眠りについた。穏やかに微笑む母の顔は、昔見た母の若い頃の写真の様に綺麗だった。そして、ベットサイドで母の手を握る父もまた死んでいた。ああ、父は本当に母について行ってしまったのだ。母の看護は全て父が付いていた。「真由美さんの事はどんな些細な事でもやりたいんだ」と言った時、何も言えないぐらい父は真剣だった。母はだんだんと体の自由が利かなくなり、何処へ向けて...

  12. 大切な人(散文) (2012年03月19日)
    彼女が初めて家に遊びに来た。「こんな夜にどうしたの?」って聞いたたら、仕事でこっちに寄ったからって答えた。その言葉に少しがっかりしたけどあまり見たことないスーツ姿に満足することにした。この辺、夜になると寂しいのね。そう言いながらコートを脱ぐ彼女を抱きしめた。少し驚いて彼女が僕を見つめる。なんでだか分からないけど、彼女の言葉が急に怖くなったのだ。どうしたのって彼女が優しく僕の髪をなでる。「夜に女の人...

  13. 好き・・・?(小説) (2012年03月19日)
    「俺、オマエのこと好きだから。」学校からの帰り道。途中までは部活のみんなと一緒で、途中からあたしとあいつは2人になる。同じ方向から来てるのはあいつだけで、同じ部活で帰る時間も一緒。なんとなく、自然に一緒に帰るのが当たり前になってた。「・・・。なに冗談言ってんの。」声が上擦ってるのがわかる。それが妙に恥ずかしくて、何もなかったように歩き出した。「・・・?」少し歩いてあいつがついてないのに気が付いて振...

  14. 花占い(散文) (2012年03月18日)
    好き・・・嫌い・・・買ってきた花を一つ取って年甲斐もなく花占いをやってみた子供の頃、学校の帰り道でよくやったなそんな懐かしい風景が浮かんでは消える好きな人なんかいた訳でもなくみんなでそうやって遊ぶのただ楽しかった久しぶりにみんなに会うのも悪くないな今まで同窓会なんて行った事もなかったがあたしは葉書の出席欄にマルをつけまた花占いの続きを始めた...

  15. 僕等の未来(小説) (2012年03月18日)
    『将来』なんてずっと先の事だって思ってた。でも現実は違う。あっという間に17歳で、もう進路とか考える時期が来ている。将来なんてあっという間に過去になっちまう。なのに俺はまだその『将来』が何なのか判らない。いや、判らないふりをしてるのか・・・。本当は考えることに逃げている。野球選手にもサッカー選手にもなれない事に気がついちまったから。宇宙飛行士やパイロット、ましてや医者にだってなれそうにない自分がこ...

  16. いちご(散文) (2012年03月17日)
    縁側でいちごを食べてたあたしに弟が小さな声で言ったかわいいよなってえって聞き返したら器からひとついちごをつまんで食べたいちごって小さくてかわいいって言ったの赤い顔を隠すように早足で階段の方へ歩き出した彼は恋をしてるんだそう気がついて、嬉しいような少し寂しいようなふわふわしたくすぐったさを隠すようにもうひとついちごを食べた甘さの後にすっぱさが口に広がるそれは恋の味...

  17. 幸せについて(小説) (2012年03月17日)
    街中で君を見つけて、今日はすごくツイているって思った。声をかけようか迷ったけど、自然と足は彼女の方へ向いている。もう少しで彼女にたどり着くと思ったとき、僕の足はびたりと止まった。彼女の隣に男がいる。僕の知らない男。嬉しそうに笑う彼女から目が離せなかった。何やってんだろう。急に何もかも馬鹿らしくなって、彼女に背を向け歩き出した。間が悪いとはこのことで、僕の名前を呼ぶ彼女の声が聞こえる。「木村君」った...

  18. 三日月(散文) (2012年03月16日)
    夜中にふと目が覚めたカーテンの隙間から三日月が見えるなんだか寝付けなくてカーテンを開いたコーヒーを淹れながら思いきって窓を開く4月の風はまだ冷たくて、カーディガンを羽織ったあの人も月を見ながら胸が苦しくなったりするのだろうかそんな事を考えて小さく笑ったあぁ、自分は恋をしてるんだそう気がついてまた小さく笑った今日はいい夢が見れそうおやすみを言いながら窓を閉めた...

  19. まだ見ぬ王子様へ(小説) (2012年03月16日)
    「あんまりかわいい子いないねぇ。」次々と体育館に入場していく新入生を眺めながら麻耶が呟く。「高1たって、ついこの間までは中学生だよぉ。」窓枠に寄りかかるように麻耶の隣に立つ。今日は始業式だけで学校は終わり。クラスメイト達は久しぶりに会った仲間達と休みの間の話や、これから始まる授業の話など他愛のないおしゃべりをしながら教室を後にしていく。次第に静かになっていく教室であたし達は何をする訳でもなく、ただ...

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