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質問.なんで今ごろ?
回答.今日初めて見たからだよ!


この作品の名前自体は映画が放映される前から知っていたのですが、自分の好みではなさそうという理由と、『マイマイ新子』というタイトルから敬遠余裕でした。

しかし、某レビューを拝見したのをきっかけに、ここ3ヶ月程前から気になってレンタル屋に足を運んだ際には在庫を確認していました。が…

マイマイ新子、借りられすぎ!

行けども待てどもレンタルすることが出来ず、ようやく借りられたのが今日。
借りぐらしのマイマイ新子ですよ、まったく。


そんな、超人気作『マイマイ新子と千年の魔法』の本編感想です↓

子供の頃は誰しもが空想を描くもの。
主人公・新子の空想力はすごく、新子の目には1000年前の様子が蘇ります。

田舎の青々とした麦畑や、のどかな田園風景が広がる昭和30年の山口県防府市が舞台。
季節は春から初夏辺りなんでしょうが、田舎というと夏のイメージ。
夏、1000年前、俗世から離れている存在(1000年前の人物・諾子)とくると、Key作品の『AIR』のSUMMER編が頭に浮かびます。
1000年前を空想する新子と諾子がリンクしていって、最後にあっと驚く展開が・・・と見始めた時に思いましたが、そんなことはなかったぜ。


子供の時、昭和の時代を遊びまわった大人世代は感じる所が多そうです。
自分は"描かれた昭和"に懐かしさを感じることはないけど、子供の頃は野草を齧ったり服を汚し遊んだことはある。泥んこになって遊ぶ新子達を見て懐かしさを覚えました。

視聴が終わって他様の感想を読んでみた所、この作品の良さを伝えにくいという感想がちらほら見受けられます。
感性で描かれている作品だから言葉で表すのは難しいのかな。
言葉でより、見て感じて欲しい作品。


『勝手に大人に憧れて裏切られる、裏切られたと感じる』
皆、経験したことがあるんじゃないでしょうか。
田舎の澄んだ空気や景色が綺麗、子供の心の豊かさが描かれている本作だけど、綺麗な物だけで埋まらないのが世の中というもの。
本作はその現実の暗い部分をきちんと描いていて、理不尽な辛い経験をした新子や貴伊子達が、どんな風に感じてどう考え行動するのか。その末に得たものを自らの肥やしにする子供の成長が綺麗。とにかく心をうたれました。


コメンタリーにて、1000年前を空想する想像力他人の気持ちを考える力というのは似たものだという話がありました。
相手の気持ちを汲んであげる、思いやる心は子供の内に育まれるものだと自分は思います。
現代の子供達は1000年前を空想出来る昭和の子供達に比べ、心の豊かさはきちんと育まれているのだろうか。
そういった意味で、この作品は子供ではなく親世代が見て考えて欲しいと思いました。

10年、20年後にこの作品をもう一度見た時、自分がどう感じるのか。遠い未来、この作品が金曜ロードショーで目にするような長く語り継がれる作品になったらいいな

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