機動戦士ガンダム00 感想休止のお知らせ
出張のため、今週末の「機動戦士ガンダム00感想」につきましては休止させていただきます。
申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。
・・・期末は忙しいっす。(心が亡くなると書いて忙しい)
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#19「絆」
「エクシア・・・目標を捕捉。3機のガンダムスローネを紛争幇助対象と断定し、武力介入を開始する。エクシア・・・目標を駆逐する!」
目前にいるのは敵。「その機体はガンダムではあり得ない」。少年の叫びはコクピット内に響き渡る。
抜き出された刃が「ガンダムスローネ」への喉元へと突き出された。
「聞こえるか、エクシアのパイロットよ。・・・なぜ行動を邪魔する?我々は戦争根絶のために・・・」
冷静な問いかけにも「刹那・F・セイエイ」の行動は変わらない。「錯乱したか?」チームのエースであり、兄弟の長男でもある「ヨハン・トリニティ」は「ミハエル・トリニティ」と「ネーナ・トリニティ」へと命令を下す。「応戦しろ」・・・と。
戦いは3機の「ガンダムスローネ」に1機の「ガンダムエクシア」が挑む構図である。
性能が互角であれば数が勝負を決める。子供でもわかる無謀な行為であった。しかし、そうはならなかった。
彼の、「刹那」の援軍として他のガンダムパイロット達が動いたのだ。
「ティエリア・アーデ!?」
戦艦を思わせる巨大なビーム砲が「エクシア」と「スローネツヴァイ」の間を貫く。通常のモビルスーツではありえない光。無限とも言える出力を有すGN粒子ならではのビーム攻撃。それもこの太さ、撃てるのは「ヴァーチェ」意外にはあり得なかった。
「ヴァーチェ、目標を破壊する」
-ソレスタルビーイング 戦闘母艦プトレマイオス-
「エクシアがスローネと戦っている!?・・・ティエリアまで・・・」
誰もが「トリニティ」のやり方は気にくわなかった。冷静な判断を下すべき「スメラギ・李・ノリエガ」ですら、心の中では喝采を隠しきれない。
「しかし、彼等の行動が計画の一部である可能性も・・・」
「私たちがこうして動くことも、計画に入っているかもしれないわ」
結局、彼女が指示を待つ「ロックオン・ストラトス」に与えた内容は「可能であれば戦闘を止める」のひと言であった。
-地上 ソレスタルビーイング潜伏場所-
「全くとんでもないことをするな、あのきかん坊は。・・・けど、そのお陰でMsスメラギの腹も据わった。それにな・・・刹那の気持ちもわかるのさ。あいつはガンダムそのものになろうとしている。紛争根絶を体現するものにな」
「ロックオン」も出撃をする。「スメラギ」の命令の言葉、その奥にある「彼自身の判断」によって。
-地上 某ビル-
「ガンダム同士の戦い」
「・・・思ったより早かったな。第三段階への移行。もう後戻りはできんか・・・」
国連大使でもあり「監視者」としての使命を帯びる「アレハンドロ・コーナー」の後ろに立つ少年「リボンズ・アルマーク」はアルカイックスマイルを浮かべた。
-海上 ガンダムスローネ戦闘地域-
「まさか君と共に、フォーメーションを使う日が来ようとは思っても見なかった」
「俺もだ」
普段反目し、それを隠そうともしない「刹那」と「ティエリア」。しかしこのコンビネーションは見事であった。
数の上の劣勢を補う戦術的フォーメーション。そして「ガンダムヴァーチェ」に、「ティエリア・アーデ」に隠された「ガンダムナドレ」だけの特殊能力の発動。状況は、動こうとしていた。
「何だ・・・機体の制御が」
地上へと降りていく、いや、地上へと墜ちていく「スローネツヴァイ」と「スローネドライ」の機体。
制御を失った数十トンもの巨体が、地上へクレーターを造り上げた。
「ヴェーダをリンクする機体をすべて制御下に置く・・・これがガンダムナドレの真の能力。ティエリア・アーデのみに与えられた、ガンダムマイスターへのトライアルシステム!・・・君たちはガンダムマイスターに相応しくない。そうとも、万死に値するっ!!」
決着の刻。遠く戦場を離れた「アレハンドロ」の微笑みが、何故か届いたような気が・・・した。
「何・・・トライアルシステムが強制解除された!?一体何が・・・」
思い当たるのは、ヴェーダ:レベル7にある改ざんされた領域。やはりマザーコンピュータはハッキングを受けていたのか。
それ以上の推測は許されようとしなかった。機体の自由を取り戻した「スローネ」が飛び込んでくるのを、「ナドレ」のレーダーは正確に捉えていた。しかし・・・。
「またガンダム!?」
「デュナメスかっ!」
正確に放たれた一筋の閃光。「ロックオン」の射撃が「スローネ」の足を止める。
「これで3対3だ。フェアプレイの精神で行こうぜ」
性能でも、数の上でも互角。「トリニティ」のリーダー「ヨハン」は冷静に撤退の判断を下す。
置きみやげとして、ひとつの情報を残して・・・。
「ユニオン」、「人類革新連盟」、「AEU」。3大国家群でさえも手詰まりとなった対ガンダム包囲網。もう少しで当初の目的だった「戦争根絶」に手が届きそうでしたが、まだエンディングには早いようです(もっともソレスタルビーイングの真の目的は別のところにあるそうですが)。
まあこの件は来週に置いておくとして、今回は「トリニティ」との戦いで結束が固まった「ガンダムマイスター」(「ロックオン」の敵情報でも揺るぎともしませんし)と、立ち上がった「沙慈・クロスロード」(彼はこれから何処へ行くのか)、謎の微笑み「アレハンドロ・コーナー」&「リボンズ・アルマーク」、今シリーズのラスボス(?)認定された「アリー・アル・サーシェス」といった辺りが見所でしたね。
色々と上の方では策略が巡らされていますが、果たしてベクトルは異なっても純粋な「ガンダムマイスター」達が、彼等自身の目的「戦争根絶」を果たすことが出来るのでしょうか(少なくとも今シーズンでは無理かな)。
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#18「悪意の矛先」
-AEU イタリア北東部-
イナクトなど、いや、既存のモビルスーツなど相手ではない「ガンダムスローネ」。
彼等の作戦行動という名前の武力行為は・・・残虐行為は今日も世界で行われていた。
「奴らの武力介入はこれで7度目。あれこれ構わず軍の基地ばかりを攻撃。しかも殲滅するまで叩いてやがる。・・・アレルヤじゃないが、世界の悪意が聞こえるようだぜ」
同じ「ソレスタルビーイング」。同じ「ガンダムマイスター」。
言葉ばかりが「ロックオン・ストラトス」や「刹那・F・セイエイ」を押さえつける。「トリニティ」の狙いがわからない「スメラギ・李・ノリエガ」は作戦行動を練り直す他はなく、彼等は幾日も足止めを喰らっていた。
「あれが・・・ガンダムのすることなのか」
つぶやく「刹那」の心は、静かに燃えていた。
-地上 某ビル内-
「新型のガンダムをご存じない・・・監視者であるあなたもですか?」
思わず口をつけていた紅茶のカップを持ち直す。「王 留美」は目前で優雅にお茶を楽しむ国連大使「アレハンドロ・コーナー」へと視線を送った。
「私はヴェーダの設定したアクセスレベルにある情報しか知らんよ。彼等のチーム名はトリニティ。操るモビルスーツはガンダムスローネ。わかっているのはこの程度だ。・・・個人的見解だが、作戦行動がやや行き過ぎているとは思うがね」
本当かしら・・・と「王」はもう一度彼を見つめる。しっかりと言葉を選び、質問をぶつける。
「あなたは、トリニティの存在も本計画の一部だとお思いですか」
「そう考えるのが妥当ではないかな。何しろ彼等はガンダムという機体を有しているのだから」
-ソレスタルビーイング 戦闘母艦プトレマイオス-
「あのスローネっていう機体だが、システムや装甲は我々と同じ技術が使われていた。・・・(太陽炉については)機能的には同じだが、炉心部にTDブランケットが使用されていない。ドライブ自体の活動時間は有限・・・言ってみればこいつは、擬似太陽炉だな」
技術の漏洩・・・しかし、仮に盗んだところで一朝一夕に出来るものではない。
「少なくとも、組織の中に裏切り者が居るのは確定だな」
「・・・そのようね」
答える「スメラギ」の心は、重かった。
-マザーコンピューター ヴェーダ アクセスポイント-
『レベル3クリア・・・レベル4,5・・・レベル7にある領域のデータが一部改ざんされている。このデータ領域はいったい・・・拒否された!?』
目前にある何かを見つけるように、「ティエリア・アーデ」はしっかと目を開く。見えるはずはないのに、彼の視点は一点へと固定されていた。
「何が起こったというんだ・・・ヴェーダ!」
-ユニオン 共同墓地-
「ハワード・メイスン・・・」
まだ早すぎる墓標をまえに、「オーバーフラッグス隊」の隊長である「グラハム・エーカー」は唱える言葉を持っていなかった。
「奴は、隊長のことをとても尊敬していました。次期主力モビルスーツ選定にフラッグが選ばれたのは、テストパイロットをしていた隊長のお陰だと」
「私はフラッグの性能が一番高いと確信したから、テストパイロットを引き受けたにすぎんよ。しかも、性能実験中の模擬戦闘で・・・」
その言葉は最後まで語ること出来なかった。あれは事故だと、傍らに立つ部下の声が墓地へと響く。
「隊長、奴はこうも言っていました。隊長のお陰で自分はフラッグファイターになることができた。これで隊長と共に空を飛べると」
決心がついた。いや、既に心の中では決めていたのだ。しゃがみ込んでいた「グラハム」は、襟を正して立ち上がった。
「奴は、私以上にフラッグを愛していたのだな。・・・ならば、ハワード・メイスンに宣誓しよう。私グラハム・エーカーは、フラッグを駆ってガンダムを倒すと」
次にここへ来るときはガンダム打倒の報告だと、彼は心の中でそう墓標に刻んだ。
-ユニオン アメリカ南部-
決して高級ではないバーのスタンドに、軍人と交渉を進める「絹江・クロスロード」の姿があった。
彼女が懐から少なくない報償を差し出すと、ようやく軍人は口を開き始めた。
「ガンダムパイロットの会話を偶然聞いちまった。俺のモビルスーツがガンダムに打ち落とされちまってな。救助を待つ間に見つけちまったのさ。・・・ヘルメット越しで顔はわからなかったが、体格と声からしてパイロットは若い女だった」
「ラグナに報告と、そう言ったんですね。・・・この事を軍には・・・」
報告はしていないと、軍人はそう語った。あんたみたいなジャーナリストがお金で購入してくれると思っていたと。
『ラグナに報告・・・ラグナ・・・何かの名前、暗号? 調べてみる価値はありそうね』
その夜「絹江」の報償で娘の誕生パーティを祝おうと思っていた軍人は、永久にパーティへは出席が出来なくなっていた。
もっとも、彼女が軍人の死を知ったのは、追加報償の送付先から「該当無し」との回答が届いてからのことだったが。
-AEU スペイン北部-
穏やかな気候が、高原へと爽やかな風を運ぶ。若いふたりの旅立ちを祝う鐘の音が、辺りへと心地よく響いていた。
「おめでとう、ふたりとも。お幸せにね」
親戚の結婚式へと出席するため、一時帰国をしていた「ルイス・ハレヴィ」は、携帯電話から国際電話をかけていた。相手はもちろん、ボーイフレンドの「沙慈・クロスロード」。
「はぁい、沙慈。元気してる?」
言葉がいつもよりも弾んでいるのは、新婚の幸せな姿を目にしていたからか。
「バイトの途中。シフトを入れすぎてもうクタクタだよ。そっちは?」
「結構盛り上がってる。花嫁さんがすっごく美人でね。料理も良い感じだし、それから・・・」
初めは只の電波障害だと思った。それとも携帯電話の操作を誤ったのか・・・。「ルイス」は機械に弱いからねと。
「ま、いいか。目標金額まであと少し、もう一がんばり・・・」
初めは只の電波障害かと思った。それとも携帯電話の操作を誤ったのか・・・。「沙慈」はおっちょこちょいだから。
「もう、どうなって・・・あの光は、もしかして・・・ガンダム!? 凄い、初めて生で見た」
帰ったら「沙慈」に報告しないと・・・。今回の旅行はいっぱいおみやげ話があるわね。
見上げた空に、綺麗な飛行機雲が3本できていた。あれ?何かこっちに向きを変えたような・・・。
それは5分後の惨劇。その合図だった。
「・・・世界は変わろうとしているんだよ」
決してメインの出演ではなく、戦闘にも絡んでこなかった「沙慈・クロスロード」と「ルイス・ハレヴィ」のカップル。
しかし、理不尽な暴力の手は、幸せだったふたりにも襲いかかります。
傍観者で居ることさえも罪なのか。
果たしてこの事件は、テーマを語るに必要な事件だったのか。
「ガンダム」という作品やスタッフを考えれば、彼等の悲劇は予想の範囲内ではありますが、やはり視聴者の心に重くのしかかりますね。
そして、「刹那」は駆ける。
「エクシア、目標を捕捉。3機のガンダムスローネを紛争幇助対象と断定し、武力介入を開始する。エクシア・・・目標を駆逐する」
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