2024年2月23日、64歳の誕生日を祝う一般参賀で、訪れた人たちに手を振られる天皇陛下話題が尽きない令和7年の皇室(写真は2024年2月23日、64歳の誕生日を祝う一般参賀で、訪れた人たちに手を振られる天皇陛下/共同通信社)

つげ のり子:放送作家、皇室ライター)

悠仁さまデビュー元年、注目される「成年の記者会見」

 昨年(令和6年)の幕開けは、突如として発生した「能登半島地震」から始まった。これによって翌日に予定されていた、皇居での一般参賀は取りやめとなり、皇室の方々の胸に沈痛な思いを残したまま、新たな年を迎えたのである。

 その後、3月と4月に両陛下が被災地を見舞われ、12月には豪雨被害のお見舞いに訪れている。

津波に襲われた石川県能登町の白丸地区を視察された天皇、皇后両陛下(2024年4月12日)津波に襲われた石川県能登町の白丸地区を視察された天皇、皇后両陛下(2024年4月12日、写真:共同通信社)

 また、愛子さまは、大学卒業と就職、初の単独地方公務、園遊会デビューと、本格的に成年皇族としてのお務めを果たされてきた。

地方公務デビューで佐賀空港に到着された愛子さま(2024年10月11日)地方公務デビューで佐賀空港に到着された愛子さま(2024年10月11日、写真:共同通信社)

 国民と共に歩まれ、多忙を極めた皇室の方々の一年であったが、今年はどのような出来事が待っているのだろうか。

 令和7年の皇室に関して、早い時期に大きな注目を集めるのは、昨年9月に18歳になられた秋篠宮家の長男、悠仁さまの成年の記者会見だろう。4月には筑波大学に進学されるが、記者会見はその前後に行われるのではと見られている。

 3年前、完璧な受け答えで、国民的人気を高めた愛子さまと比較されるだろうが、逆に考えれば、非の打ちどころのない記者会見を行うことで、秋篠宮家に対するバッシングが沈静化するかもしれない。

 そうなれば未来の天皇への期待も高まり、国民から多くの支持を集めることだろう。今年以降、お出ましの機会は確実に増えていくはずで、そうすれば悠仁さまの親しみやすい人間性や、お心遣いを目にするようになるのではないか。

 その点について皇室解説者の山下晋司氏は、こう予想する。

「悠仁親王殿下は成年になったとはいえ、大学や大学院に在学中は学業優先ですから、公務は学業に支障がない範囲にとどまるでしょう。変わるとすれば、これまでのようにご両親と一緒ではなく、お一人でのお出ましが増えることかと思います」

 まさに、令和7年は悠仁さまデビュー元年の、記念すべき年となるのだろう。

玉川大農学部の昆虫を研究する施設を視察される秋篠宮さまと悠仁さま(2024年4月)玉川大農学部の昆虫を研究する施設を視察される秋篠宮さまと悠仁さま(2024年4月、写真:共同通信社)