喜ばしいことに、VAIOがちょっと元気なようだ。売り上げや利益などの経営状況は不明だが、製品は順調に売れているようだし、ブランド力もそれなりに発揮しつつある。国内のパソコンメーカーが減るのは楽しくないので、個人的にはとても応援している。「VAIO Phone」でブランドに大きなキズを付けていただけに心配だったのだ。

 さて、今回登場した「VAIO Z Canvas」は、とてもVAIOらしいモデルで同社の戦略がよく見て取れる。製品レビューをしながら、VAIOが目指すところを探っていこう。

 なお、今回は「Surface Pro 3」(マイクロソフト)との比較を中心にチェックしていく。同じWindowsタブレットで、液晶サイズもほぼ同様だが、キャラクターが大きく違う点が興味深いところだ。

 VAIO Z Canvasを初めて手にしたときの印象は「質感が良いけれど重いな」というものだった。アルミを削り出した本体は剛性感が高く、六面強化ガラスを採用する堅牢なモデルなのだが、加圧試験や落下のデータは公表されていないので、「Let's note」(パナソニック)のような強さはないのだろう。

新登場の「VAIO Z Canvas」は、プロ向けのWindowsタブレットだ。
新登場の「VAIO Z Canvas」は、プロ向けのWindowsタブレットだ。
[画像のクリックで拡大表示]
「Surface Pro 3」と比較すると、VAIO Z Canvasの方がちょっと大きなことが分かる。
「Surface Pro 3」と比較すると、VAIO Z Canvasの方がちょっと大きなことが分かる。
[画像のクリックで拡大表示]