組み込み向け半導体メーカーのFreescale Semiconductorと,ファブレス半導体企業の米SigmaTelは米国時間2008年2月4日,FreescaleがSigmaTelを買収することで最終合意に達したと発表した。Freescaleは,SigmaTelの発行済み株式1株に対し,現金3ドルを支払う。買収総額は約1億1000万ドル。買収取引は株主と規制当局の承認を経て,2008年第2四半期に完了する見通し。
Freescaleは米Motorolaからスピンオフした未公開企業。30カ国以上に約2万4000人の従業員を抱え,米国のテキサス州やアリゾナ州のほか,日本の仙台市やフランスのツールーズなどに,7つのウエーハ製造工場を持つ。
SigmaTelは,ポータブル・メディア・プレーヤやプリンタといった民生電子機器向けに,アナログおよび混合信号の集積回路を設計するファブレス企業。同社は,2007年第4四半期業績を同日発表しており,売上高3320万ドル,GAAP(会計原則)ベースの純損失400万ドル(1株当たり損失は11セント)を計上した。
なお,両社の合意にはゴーショップ(Go shop)条項が含まれているため,SigmaTelは3月4日まで,他の競合オファーを検討することが認められている。
Freescale上級副社長のLynelle McKay氏は,「当社は高性能マルチメディア市場と汎用市場で足場を築いており,SigmaTelは消費者向けオーディオ市場で実績を持つ。両社の強みを持ち寄ることで,顧客に戦略的な価値を提供できるだろう」と述べている。
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