北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

COMIC快楽天ビースト 2019年2月号の感想

 先日、快楽天FESに行ってきました。スペースカイマンという場所なんですが、カイマンって何?? 開くの?? とか考え込んでしまいました。 カイマン、それはワニ……

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 ひょっとして「快楽天BEAST」じゃなくて「快楽天ビースト」が正しい?? と思って今回はビースト。ややこしいな。

「表紙」きづかかずき

 初表紙キャンペーンなんだけど、今号も火鳥先生は降臨するのな。しかも今号は巻末に火鳥先生の掲載はないのにも関わらず。次号はどうなるのかしら。
 きづか先生の方としては、おっぱいがすごい。快楽天でのきづか先生の作品『おっぱいと芸術』に引っ張られてるだけかもしれませんが、おっぱいの人という印象が強いです。表紙の没案を見てもおっぱい激押しという感じは間違ってはないのかな。没案の右の方とかめちゃくちゃ好きですね。もちろん本表紙も最高です。

『乱れるライン』kanbe

 フルカラー4ページ。なんだけど、なんかすごいな。言っちゃえばやるだけの内容ではあるんだけど、しっかりとしたコンセプトがあって、話の展開に起伏がある。地味にLINEの吹き出しが色分けされててフルカラー漫画として効果的というのもうまいと思います。あえて物語、設定の背景などは一切語らないことにしたのが決め手だったのかな。4ページでこの読み味はすごいと思います。

『わたし、サカってます』きづかかずき

 『僕たち、サカってます』の続編。タイトルの変化で内容が何となく分かるのが良いですね。
 いわゆる『おっぱいバレー』的な話なんですが、本作では部員ではなく先生が登場。涙流してるのには爆笑しました。とにかくギャグ的な勢いでおっぱいへと突き進んでいくのが本作、本シリーズの魅力ですね。
 明るく楽しいノリは最高なんですが、男多数で女の子を襲う構造が個人的には刺激が強いというか、暴力的でアレなので、本作の先生相手に完全優位の状態で攻める話は大変私好みのシフトチェンジでした。後ろめたさがなくエロを楽しめるのが良いです。好みの問題ですが。
 とにかくおっぱい!!というコンセプトも前作から変わってないんですが、女性が攻めるようになったのでおっぱいの使い方がガラリと変わってるんですよね。そこが見所だと思います。おっぱいを触るのではなく、おっぱいで攻められる。どちらも素晴らしいのは間違いないでしょう。
 ギャグ的なノリはエピローグでも一貫。女の賢者タイムが笑えました。あの「やっちまったー!」感は全人類共通w

『おとなの責任』Cuvie

 深夜のネカフェ。こないだの快楽天にも深夜のネカフェで傑作あったんですけど、良いですね。このシチュエーション。何だろう、社会のはみ出し者同士が偶然(運命的に)出会ってしまう感じが良いのかな。正確には宿泊施設じゃないから他人との境界線が曖昧ってのも大事ですし。当たり前だけどホテルじゃ成立しませんよね。
 んで、本作。ヒロインのキャラクターとしてはかなり荒唐無稽というか、もっとギャグ寄りの作品の住人でもおかしくないんですが、それを静かで丁寧な世界(描写)で包んでいるのが本作の魅力でしょうか。ちぐはぐのようでそのアンバランスさが何とも言えない魅力になってますよね。タイトルの通り「責任」としてエロを迫ってくるんですけど、冷静に考えたら「いやいやいやw」って話じゃないですか。そんなマジレスが目の前のエロの威力によって脆くも崩れ去っていく、というドラマが非常に楽しい。まったくワケが分からないままずるずると引きずり込まれていきますよね。一応の理由が分かるのは最後の最後。そこが良いんだよなぁ。
 あと、好きだったのは、手で相手の口を塞いだら手のひらをペロペロされるところ。あれ最高やんけ。自分で自分の手のひらペロペロしたくなるレベル……(したら負けなのでしませんw)
 てか、彼女の私服、最後の1ページになるまで分からなかったんですね。やたら新鮮で可愛く見えてしまったけど、初見だからかw

『おまえの姉ちゃんで俺がやばい』オクモト悠太

 タイトルの文章がバカっぽくて良いw やばさが伝わってくる。
 友達の姉ちゃんがヤンキーでやばい。男前なヤンキー美人良いなぁ。壁ドンとかされたいし、下着なのに股おっ広げて座る感じとかホレるわw
 ヤンキーの圧倒的なまでに優位性を保たれ……という話ではあるんだけど、下着のくだりがキーですよね。あの下着の時点でちょっと彼女のデレが感じられる。感じられるけど、実際の言動として現れるのは最後の最後(しかも主人公は寝てる)、というバランスが最高です。そんな最後の優しさも直接何かをするわけではなく、そっとしておくだけ、という感じも良いんだよなぁ。ヤンキーのかっこよさを保ったままのデレ。女として気に入ったからすぐに女々しくなる、とかじゃないのが良いですね。

『インモラルの中ならば』れぐでく

 続きらしいです。単行本にもKomiflo配信分にもないので、長期読者の記憶、もしくは本棚の中にのみ存在する作品の続編。き、きになる……
 何かに夢中になってる女性の、夢中になってるからこそ生じる油断の中のエロ。2ページ目のチラリがもう最高でしょうよ。浴衣はなぁ、ああいう緩さあるから良いよなぁ。ほとんど裸みたいなもんなのにみんな気にせず過ごしててエロいよなぁ。
 んで、エロいことになるんですが、彼女の主目的はエロそのものにはなく……というのが良いですね。何かを好きで、何かに夢中になってる姿はそれだけで魅力的だと思いますが、その副産物としてエロをいただける形。最高なのではないか。
 浴衣という限定された状況ではあるんだけど、浴衣はやっぱエロいですよね。パンツすら脱ぎきらないのにあんだけエロいこと出来るんからスゴイ。体勢なども限定された状況だからこそのものになってて、シチュエーションの説得力もありつつ、単純にそれ自体がエロい。浴衣によって胸が強調されてるような効果もあるし、良いこと尽くしだと思います。冒頭で乳首がチラリと見えるだけだった胸が全部露出したらすげぇでかくて、すげぇキレイで、というのも素晴らしかったです。

『原田さんの女神ま○こ様』紅村かる

 タイトルの「○」が卑猥なデザインになってて最高ですねw 良くやったなぁ。
 超能力者とのエロがあまりに荒唐無稽で、勢い任せに話が進んでいくので思わず笑ってしまうんですが、本作はそれだけではないぞ。紅村先生は以前に『原田君の素敵なおちんちん様』という作品があるのだ。まさかの原田シリーズw ただ、『おちんちん様』の方は超能力とか一切なく、シンプルに理想のおちんちんを求める女の子の話。純愛かと思ったら互いにおっぱい、おちんちんしか求めてないという相思相愛なんだかすれ違ってんだかよく分からないのが面白い作品でした。しかし、今回のは理想のま○こ様を求める話。あまりに大味な雰囲気でスルーしそうになるんですが、本作の舞台は20世紀末、てか1999年の7月なのですよ。ノストラダムスの大予言ですね。先輩の活躍によって地球の滅亡は回避され、原田さんのお腹の中には先輩との子が……。それが1999年の7月。生まれるのが10ヶ月後なので2000年の5月。『おちんちん様』の舞台はおそらく2018年でしょうから、18歳で高三。完璧だ……。あれの前日譚を作ろうとしてノストラダムスの大予言を引っ張ってくるとか天才かよ。てかあれの続編じゃなくて前日譚ってのがすごすぎる。一応前作もギャグではあるけど、ここまでぶっ飛んだギャグにするってのも思い切りが良すぎるというか、タイトルがなかったらとてもじゃないから繋がりを見出せないw
 てか、最後の “先輩の子は普通に育てると決めた 普通の恋人と普通の人生を送れるように” って恋人が普通じゃないんだよなぁw

『Secret Escalation』白鷺六羽

 やってることは変態なのに当の本人はめちゃくちゃ真面目で、青春ものとしての雰囲気もバッチリなのが面白い。作者の多方面への技量がエロにだけ注力されてる変な感じ。油断するとめちゃくちゃキレイな青春に思ってしまいそうになる。
 屋上に繋がる階段の最上階、という場所が良い。タイトルの通り、秘密裏にエスカレートしていった果て、という感じありますよね。こっそりと登り詰めていったから他に誰もいない。それでいて、屋上に出るまでは行かない、というのもシークレット感あります。
 定点カメラ3段。窓から入る日の角度の変化で時間の経過を表現……って無駄にオシャレでしゃらくさいですね。最高w

『あったかLover』海老名えび

 南国からの留学生が日本の寒さに凍える話。当然エロに発展するんですが、互いの体を温めるための行為、という言い訳が良いですね。あくまでも温まるためだから!!という回りくどさが良い。それに、読んでて思わず体温やその上昇を想像してしまいますよね。エロマンガ読んでて体温というのはあまり考えない分野だったので新鮮です。これは切り口の勝利。たしかに体温ってエロいよなぁ。生を感じる部分ってエロいと思うんですけど、体温とか分かりやすく生を象徴するようなファクターですもんね。喘ぎ声がエロいのと同じ理屈だと思います。呼吸が動物的になればなるほど人間の生を感じられ、それがエロい。
 あと、裸に彼の上着だけ、という格好もエロいですよね。彼シャツとかよく言われますけど、それとは違った良さがある。寒いんだか暖かいんだかよく分からないけど、そのアンバランスさが良いというか。少しでも彼の上着にすがろうとしてる彼女の姿勢が愛おしく思えてくるというか。

『いじめられっ娘』さじぺん

 このタイトルでいきなりレイプっぽい光景から始まるので身構えてしまったんですが、思わぬ方向に進みましたね。英題?がマゾヒズムマイライフなんですけど、サドとマゾの話ですね。薄幸少女がいじめられる話なんですが、そのSMにも近い主従関係、果たして本当に支配してるのはどちらなのか……という彼の方の心理の変遷がめちゃくちゃ面白かったです。よくSMのSはサービスのSとか、良いSはMが育てるとか言いますけど、まさにそんな感じの話。彼が彼女のことを支配しているようで、彼女を支配する快楽に溺れているのであって、それは支配してると言えるのか、みたいなツイスト。
 過激化する方向は野外プレイに向かっていくんですが、その露出も彼女のを追いつめるための手段に思えたけど実は彼の趣味でもあったんじゃないか、みたいな話ですね。彼女を追いつめることで彼女が興奮して、その興奮した彼女の味に溺れているのは彼の方、みたいな。野外で見せつけることになるんですが、バレるかバレないかみたいな機微は彼の中にありませんよね。むしろ見せつけることでマーキングみたいな感覚もあったんじゃないかしら。そもそも、彼女に付きまとわられることで恋人に浮気を疑われたのが出発点なんですよ。彼女と一緒にいるのを他人に見られるのは本来彼は嫌いなはずです。それが自ら見せつけるようになる、という変遷が興味深いですね。深淵を覗くときじゃないですけど、こういう攻めてるつもりがいつの間にかパワーバランスが逆転してる、みたいなこと案外ありがちですよね。

『別れられない二人の関係』えぬはに

 どっかで読んだことあるぞー!! こないだKomifloオリジナルとして公開してたやつやん。オリジナルじゃなかったw いや、端から先行公開ということだったのかな。分からん。
 先日のKomifloオリジナルの方は消えています。ただ、おそらくコメントとかいいねは引き継がれたんじゃないかしら。そのせいで計算が変なことになったんだと思いますけど、Komifloのトップページにある「新作クランキング」では1位になっちゃいました。いいねの数だと1位ではないので不具合……とは言いませんが、何かが起きてる。あのランキングの計算方法分かりませんけど、上昇率とかも込みだったりするんですかね。ビースト公開でみんな0からのスタートなんですが、本作だけはKomifloオリジナルのいいね数をスタートの時点で一気に引き継いだので瞬間的に上昇し、結果1位、みたいな。いや、単なる想像ですけど。閲覧数、いいね数、ブックマーク数を除くとそういう計算しかないのかなぁ、と私の乏しい想像力では思うのです。まぁ、いいか。
 ちなみに、本作の感想は既に書いてあるのでリンク貼っておきます。

『蠱惑の里』内々けやき

 第四夜。Komifloオリジナルといえば、本作の第一夜の完全版もそうでしたね。ビーストとKomifloオリジナルは縁が深いらしい。
 本編。先生の後日談から始まった、というか本話はまだそっちがメインか。完全に捕まった後の無限地獄のような生活。記憶の欠如があるのでちょっとしたタイムリープものっぽい味わいにもなってるのが面白いですね。時間感覚すら奪われてる感。日記というアイテムも面白いですね。実は管理する上で有用なアイテムだったというオチもありつつ、心と体が変わっていってしまうホラーということで「かゆうま」的な連想もしてしまいますね。
 あとやっぱ個人的に注目したいのはメガネの使い方。基本的に理性を象徴するアイテムとして使われてるんですが、本話の見所は完全に先生が落ちてしまった、変わってしまった最後の周の朝ですよ。それまでは自らメガネをかけることで1日が始まってたんですが、メガネをかけないまま自ら全裸になり……という変化。ああぁ変わってしまった、という実感にメガネが一役買ってますね。
 そして、祭りが近いということで、いよいよ本題。すべての始まりだった子に話は戻ってきていよいよクライマックス……でいいのかな? 助けるとか言いつつがっつりセックス決め込んでるので安心できませんw
 いよいよ本題に入ってくるので、第1話の冒頭の場面とか読み返すと面白いですよ。

『楓ちゃんの告白』にこびぃ

 本好き同士というの関係、良いよなぁ。学校の外れ者というほどではないけどメインストリームではない趣味の世界というのが2人だけの特別な世界みたいな感覚に繋がって大変良い。めちゃくちゃ意識しちゃうよなぁ。意識した挙げ句、変なすれ違いが発生して、みたいな不細工さも愛おしい。せっかくの告白なのにかっこよく決まらないのが良いですね。どっちが告白したのかよくわかんねぇよw
 あと、本作というか本作家だと思うんですけど、おっぱいがすごい。おっぱいというか乳首。乳首の描き込みというか絵としての主張がめちゃくちゃ強いので驚きました。そもそも2人の関係がおっぱいから始まる物語というのはもあるんですが、とにかく乳首の印象が強い作品でしたね。乳首であんなに個性出せるんですね。いや、特殊な胸をしてるわけでもないんですが。ないのに、というのがすごい。

『羽化』ベコ太郎

 良いタイトル。タイトルロゴのデザインもそうですけど、早くも傑作の予感がする。劇中でこの「羽化」について直接語られることはないってのも良いですよね。主人公のモノローグで「彼女の性癖の羽が広がってしまった」みたいなダサいポエムは入れてこないw 最初にタイトルを見せた時点でそのタイトルの役目は終わってるというか、あとは皆まで言わせんな、というバランスが良い。好きです。
 あと、小さい部分ですけど、羽化の直接的なトリガーとなるエロ本がビーストならぬバーストなのも好き。ちょっとありそうなタイトルだw 「エロス」とか書いてある雑なアオリも好きです。こういうフィクション内のエロ本描写好きなんだよなぁ。
 ちょっと変人で好奇心が強すぎるあまりにエロ的な暴走をしてしまう、みたいなヒロイン像は直前に掲載された『楓ちゃんの告白』とも似てますよね。ただ、『楓ちゃんの告白』と『羽化』ですよ。全然違いますよね。それが良い。それぞれ違ってそこが良い。

『浦島子伝』奇仙

 今月は巻末に火鳥先生がいないと思ったら別の作家が昔話ネタを巻末に持ってきたので、やったぜギャグ枠、とか思ってたら案外そうでもなかった。いや、ギャグ的なノリも強いんですけど、全然エロい。まっとうにエロい。
 そもそも浦島太郎ってエロい話ですよね。竜宮での接待ってエロ的なものも連想してしまうし、亀だし。
 超キレイな格好で出会った乙姫が村での暮らしにフィットしてる感じも良いよなぁ。女性のたくましさと献身の美しさに惚れ惚れしてしまう。宝の持ち腐れでもあるんだけど、逆に言うと究極の贅沢ですよね。
 あと、偶然ですが、トンボの交尾がイメージとして差し込まれるのが『羽化』の直後に掲載されてるので妙に面白かったです。
 掲載位置のオモシロとしては、本作の後ろに「裏BEAST48」という四十八手のコーナーがあるのも良かったですね。すごい密度で四十八手を網羅したなw

「読者コーナー」

 イラストコーナーがrca先生に代わってる。赤城先生のイラスト好きだったんですけどね……と思ったらrca先生のイラストも最高なので悩ましいw
goo.gl

 終わり。アンケートの回答を総括とさせていただきます。
 面白かった作品3つ。今月はとにかく『原田さんの女神ま○こ様』の優勝でした。続編、前日譚の切り口があまりに天才すぎる。個人的に超注目作家になりましたね。なめてた。残りの2つは『インモラルの中ならば』『浦島子伝』。和装って良いよね……。
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