ブログ検索で市場のブランドイメージ浸透を検証する

最近、ちょっとおもしろいブログ検索の使い方を発見しました。ブログ検索を使ったブランドイメージの調査法です。

使うブログ検索ツールは、テクノラティでも、Yahoo!ブログ検索でも、gooブログ検索でもいいと思います。それぞれのブログ検索でクセがあるようなので、複数のブログ検索を併用したほうがよいのかなと思っています。

ブログ検索を利用したブランドイメージの調査法

やりかたは簡単です。まず、基本となる検索キーワードを決めます。これは下の表で「トヨタ クルマ」「日産 クルマ」「ホンダ クルマ」とかにしてある部分です。最初にこのキーワードでの検索結果件数を調べます。表でいうと「件数」の部分にあたるものですね。
その後、そのブランドカテゴリーに関連しそうなキーワードをプラスして検索を行ないます。「トヨタ クルマ 欲しい」とか「ホンダ クルマ デザイン」とかですね。その検索件数を最初の「件数」で割った比率を出していくんです。

という感じで調べたのが、下の表とグラフなわけです。
ちなみに今回はテクノラティ検索を使っています。検索件数は今日の21時くらいのものです。

キーワード件数+ 欲しい+ 乗りたい+ 買った+ 愛車+ 嫌い+ デザイン+ 安全+ 技術
トヨタ クルマ25,5476,4489,5379,2937,0091,8314,9572,0202,478
比率100.0%25.2%37.3%36.4%27.4%7.2%19.4%7.9%9.7%
日産 クルマ16,1104,6047,0036,9215,9741,3693,6241,2631,746
比率100.0%28.6%43.5%43.0%37.1%8.5%22.5%7.8%10.8%
ホンダ クルマ19,7625,7498,3467,7466,3971,5903,7591,6602,038
比率100.0%29.1%42.2%39.2%32.4%8.0%19.0%8.4%10.3%




キーワードとブランドの結びつきの強さを知る

この結果をみると「+欲しい」「+安全」でホンダが最も比率が高いのを除けば、他すべての項目で日産の比率が高くなっています。比率が高いほど、ブランドとキーワードとの結びつきが高いと見ることも可能ではないかと思います。
この場合ですと、日産が他2ブランドと比べて、さまざまなキーワードとの結びつきが強いといえそうですね。少なくとも、ブログなどを活用しているインターネット利用者においては。これも「やわらかな遺伝子/マット・リドレー(あるいは「『ウェブ進化論』で語られなかった大切なこと」)」で紹介したような形で、積極的にブログや自社Webを使って、新しい試みを展開している日産ならではの結果かもしれません。

また口コミという観点からも、こうしたキーワードが含まれるブログがたくさんあること自体、ブランドに好影響を与える可能性もあると思います。「Webはブランドの心を増幅する」と書いたように、どんどんブランドのイメージがWeb上で増幅していくわけです。

市場の声が手に入れやすい環境

もちろん、このデータのみで一概にブランドイメージを語ることはできないと思いますが、市場でのブランドイメージの浸透の傾向をみるための指標にはなるのではないかと僕は思っています。他のブランドで試した場合でも、それ以外の調査結果と相関関係がみられる結果が得られたりしましたので。

企業のマーケターにとっては、本当に気軽に市場の声が手に入れられる環境になったんだなとあらためて感じますね。ぜひ、皆さんも自社ブランドで試してみてはいかがでしょうか? あるいは自分が気になっているブランドの評判と競合といえそうなブランドのイメージを比較してみるのにも使えそうですね。

関連エントリー

 

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • ブログ検索で市場のブランドイメージ浸透を検証する
  • Excerpt: ■ブログ検索で市場のブランドイメージ浸透を検証する:DESIGN IT! w/LOVE "最近、ちょっとおもしろいブログ検索の使い方を発見しました。ブログ検索を使ったブランドイメージの調査..
  • Weblog: mobile marketing 2.0(旧モバイルSEO対策web)
  • Tracked: 2006-11-28 12:42