アフォーダンス アフォードしてくれる情報とそうでない情報

僕が会社と個人で2つのブログをやっていることは前にも書いた。
会社のほうはトラックバックやコメントがない一方、こちらはそれなりにトラックバックやコメントをいただけて感謝している。
一方、会社のほうのブログは、それなりに問い合わせというアクションにつながっているようなので、一概にどちらがいいという結論は出せないが、このあたりについてちょっと面白いブログを見つけたのでご紹介。

熱い情報とは、その情報を使って効果(行動)が起こる仕組み、状況がセットになっているものであり、冷たい情報とは、そういった仕組み、状況とは切り離されている情報である。具体例でいえば、熱い情報は、火事が起こったとき(状況)に、「こっちに逃げろ」という指示とか、銀行口座(仕組み)の預金残高である。表現される情報は貧しいがインパクトがある。一方、本屋さんに積んである情報とか、テレビで垂れ流しされる情報は、情報的には量が多いが、それですぐに効果がでるものではない。


ようするに次のアクションを引き出せるのが「熱い情報」、そうでないものが「冷たい情報」ということのようだ。
このブログ記事自体、「アテンションエコノミー」から話題がはじまっているが、当然、この熱い/冷たいという分類は、アテンションにも大きくかかわる問題だろう。

この「熱い情報/冷たい情報」と分類は、ちょうど調べようと思っていた「アフォーダンス」にも関係しているのではないかと思う。

アフォーダンスとは、Wikipediaによれば、

環境から何かしらの行為が引き出されるという考え方のことである。物の関係は、客観的な構造として存在しているとされる。

たとえば、傾斜の緩い坂は「登れる」「下れる」というメッセージをアフォードしている。つまり傾斜の緩い坂は、「登れる」「下れる」というメッセージのアフォーダンスである。


とある。

熱い/冷たいでいえば、

 ・熱い情報=アフォードしてくれる情報
 ・冷たい情報=アフォードしてくれない情報

となるのでは?

先のブログの著者がMixiに書いているが、「情報は誰が話すかが重要」というのは、僕もまったく賛成だ。
しかし、僕が最初に書いたように、僕という同じ人間が発する情報でも会社の看板をかけるのとまったく誰かもわからない個人として発するのとでは、同じ熱いでも違う反応が起きるっていうのもある。
つまり、「誰が」という部分にはその人の背後にある環境(たとえば、会社という信用、何々賞をとりましたみたいな信用だとか)も含んでいるのだ。

これが僕がいま「アフォーダンス」に興味をもっている理由。
さっき引用したWikipediaの説明には、こんな文章が続く。

たとえばパソコンのGUIにおいて、色の変わったエリアを「ボタン」と呼び、その「ボタン」は「押す」というメッセージをアフォードしている。


これは当然、Webサイトなどのユーザビリティとも深くかかわる問題で、ユーザビリティが悪いとWebサイトのオーナーが期待するような効果は得られない。
ユーザー側からみれば、Webサイトが自身の目的にうまくアフォードしてくれていないということになるだろうか?

人間中心設計に関する国際規格であるISO13407ではユーザビリティの概念は次の3つの要素で定義される。
・有効さ:effectiveness
・効率:efficiency
・満足度:satisfaction
参考:ISO13407におけるユーザビリティの概念

つまり、この3要素においてうまくユーザーをアフォードするようなデザイン、情報、そしてWebサイトをとりまく環境(これは3C分析の要素「顧客、自社、競合他社」と時代背景的なものを考えればいい)が設計されていないとユーザビリティは向上しない。

Web2.0が話題で、確かに僕自身、その概念が指し示す現実の動きにわくわくしているが、そうはいっても、まだたかだかバージョン2であるということも同時に思っている。
それも僕たちはまだまだ何が人々をアフォードしてくるのか、まったくもってわかっていないという思いがあるからだ。
Webはたかだかバージョン2だが、それ以前からずっと同じような問題にとりくんでいきたマーケティングでさえ、こうしたことをわかっていないし、さらにもっと歴史のある科学だって、いまだに脳や心のしくみのほんのわずかしか手がかりを得ていない有様だ。

ようするにまだまだ学ぶべきことはあるというわけだ。
とはいえ、ただひそかに学んでいればいいわけではなく、アウトプットを出しながら失敗する実験を多く重ねていくほうがビジネス的には手っ取り早いのだろう。
だから、Web2.0はどんどんいろんなアウトプットを出して評価してもらうのがいいだろう。

忘れてはいけない何より大事なこと。
他人を動かしたいなら、まず、自分が動くことだ。
人が動いてくれないなんて嘆く前に、自分が動いているかを見直すべきだ。
それ以外に手っ取り早いアフォードの方法はない。






Web2.0

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