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2013年2月21日 (木)

少数派と多様性と

色々とあってただ今一人ポツネンと中国は大連におります。上海から大連、朝打ち合わせでそのまま帰国と言う予定でしたが、

打ち合わせが中止(号泣)

ということになり、しかも飛行機が格安券だもんで変更もできず、何もすることのない大連で午前中はホテルで、ということですな。まあよくあることです。

それにしても余りに中国人密度の高さでどうしようも無かった打ち合わせですが、更にその話は続きます。

二日目にグループ討議があり、そのまま更に全体会議があったんですが、まず、グループ討議の時にいきなり

中国語で始めやがった

わけで、こっちのことを全く気付いていない(笑)。いや、どうも同じ東洋人の顔をしているわけで、彼ら彼女らも油断すると中国語になってしまうみたいです。で、こちらに気付いて「は!」っとなるという。こっちはちょっと面白いから暫くそのまま放置してるんですけどね。昨日はまだ会食だったから良かったものの、こっちはビジネス打ち合わせだからなあ。

今回会社の事業部トップがいきなり落下傘で来た中国人になり、今までベルギー支配でやっていたのがいきなり中国で取り仕切ることになったわけなんですが、当然何も状況を知らない人なんでこちらは今まで誰も見ていなかった分野も知らないとなると「あなた3年もやっているのに何でそのことを知らないの?」ということになる。ま、知らないことは知らないから、これからまた勉強ですな、嘘言ったってしょうがないですから。こういう知らない人への説明というのが実は一番難しいというかね。ま、自分を振り返ることが出来るのは良い機会だと思いますよ。

ただ、更に午後の全体会議、もう途中からこっちを無視して中国語ワールド(苦笑)。あるITツールの説明だったのですが、英語でやってもみんな理解できなくて「???」になってる。さすがに22対2(私と韓国人)だとどうしようもなく、こっちは勝手に自分でやる感じになってしまいました。これは結構辛いというか居場所が無いというかね。

とは言うものの、最近よく言われる多様化じゃないですけど、自分が圧倒的なマイノリティーに入ってみるというのは悪いことじゃない。先日も書いた通り、その場をある種楽しんだり、自分がマジョリティーになったときにマイノリティーの気持ちがわかるようになったり、まずは何かいいことを考えないとやってられないですからね。

あと、多様性についてちょっと思うところを。

最近は「ダイバーシティー」という言葉で語られますが、例えば女性が少ない、国籍に多様性がない、身体障害者をもっと、というような切り口で、「違う立場の人が多いほうが会社は活力が出て、色々な視点から会社が良くなる方向が出てくる」という説明がされていると思います(違ったら申し訳ない)。が、私はそれってちょっと言葉足らずなような気がするんですよ。実は多様性の本質って、「仕事や会社に関係ない資質で社員にしないのは損失だ」ということでしょ?。仕事の資質が不足しているのに今の社員とは違うというだけで、例えば違う人種の人を入れても意味が無い。例えば入社試験をするとして、男性日本人のA/B/C、女性日本人のD、非日本人のE/F/G、身体障害を持ったHが候補だとして、これらの候補を均等に分けてA/D/F/Hを入社させることが多様性だ、と思っているのならそれは違うでしょ、ということですな。あくまで仕事の能力として順序立てするべきだろうと思うんです。で、同じで並んだら多様性を取ることもある、という。

というのは、例えばアメリカ企業の今の会社でも、「会社文化の方向性への強制」ってかなり強いんですよ。あとは、シリコンバレーを見ても、他の会社の連中の話を聞いても、会社と合わない奴はどんどん首になる。これは多様性の担保との裏返しでもあるんですが、要は「門戸は色々開けておきますよ、でも会社の方針には従ってね」ということ。よく「欧米(ってどこだ?w)の会社は自由に意見を言って違った意見も取り入れる」って話ありますが、あれも私の理解ではそうであってそうじゃないというか、あくまで上司や会社の方向性には従った上での話なんですよ。日本の会社なんかには、その集団にそぐわない「変な奴」が結構いると思うんですが、アメリカの会社なんかは実は「会社にいるのがみんな変な奴」という同質な部分が結構ある。

だから、多様性という言葉を語るときは少し気をつけたほうがいいんじゃないかなあ、と思う今日この頃なわけです。

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