2013年 02月 19日
なぜ「孤独」が必要なのか |
今日の横浜北部は朝から雨と雪が降っている寒い一日でした。
さて、最近発売した「累積&順次戦略」を解説したCDなんですが、これに近い内容のことを別のアプローチから語っている人のインタビューをネット上で発見しましたので、その引用を。
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イノベーションを起こすには「孤独」が必須だ
「20代は捨て」と説く、四角大輔氏に聞く
レコード会社のプロデューサーとして輝かしい経歴をお持ちの四角さんですが、この『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』、の帯にある「20代は捨て」は、思い切った物言いですね。「若いうちは人に会え、本を読め、外国に行け、なんでも吸収しろ」、というのが、上の世代から若い人たちに送られるメッセージじゃないですか。
四角大輔(以下四角):よく言われます。まだまだ経験不足のはずの20代に「捨てろ」なんて勧めていいのか、と。
しかし、20年前、40年前の20代と、今の20代とでは圧倒的に違うポイントがあります。
現代は、たとえ受け身でいたとしても、異常なほど情報があふれ、選択肢もめちゃくちゃな数が示されている。20代の段階で、「やみくもに手に入れる」という姿勢では対応しきれません。ある程度の人生経験を積んできた、40代の僕でさえパニック寸前です。しかも、彼らはデジタルネイティブ、つまり生まれた頃すでにネットが存在していたのです。
これが50年前、僕の父親が20歳のときだったら、情報も選択肢もほとんどなかったから、「とにかく吸収しろ」で良かったと思うんです。
ー私たちは「情報はこちらから貪欲に求めていくもの」と思って育ってきました。
四角:そうなんですよね。でも、20代の子たちと向き合っていると興味深い事実に直面します。みんな「忙しい」と言うんですよ。学生が、ですよ。
ー確かに、忙しいと言いますね。
四角:言うでしょう。「忙しい」に続けて「やりたいことが分からない」と必ず言ってくる。それは、あまりにも多い情報量が彼らのキャパを超えていて、メンタルも思考も追いつかないんです。
ー情報が多すぎて考えられない。なぜでしょう。
▼今の我々と同じ年頃の上司は、もう少し暇そうだった
四角:その情報が実際に自分に必要なのか、やりたいことなのかを考える前に、まず目に入るものを一通りチェックしようとしている。でも実は、ネットやメディアを通して勝手に飛び込んでくる情報って、単なる二次情報でノイズだらけです。そんな不確かな情報の渦の中で「自分軸」を失い、混乱してしまっているんです。
心の奥底ではやりたいことがあるんだけど、「やらなきゃいけないこと地獄」に追われている。学生にアドバイスしているとよくあることなんですけど、実際に「ToDoリスト」を全部書き出させて整理整頓したら、半分以上は「やらなくていいこと」なんですよね。
ーToDoリストが、いらないことでがーっと埋まってる。
四角:めちゃくちゃですよ。やっぱり今が、そういう情報ノイズにあふれかえっている環境だからなんですよ。彼らは、ノイズジャングルという異常事態の世界にいるのです。
ーなるほど。そういえば新人の頃に今の私の年の上司はもっとゆったり働いていたような気がしますねえ。人ごとじゃないのか。
四角:今、70歳の人が20歳のころ、つまり50年前に膨大な数のToDoリストがあったかといえば、おそらくないんですよ。頭にガンとたたき込んでおけるくらいシンプルだった。今の20代の子たちは、あまりにもたくさんのノイズを抱え過ぎている。それを少しでも減らしてあげたいんです。
===
うーむ、これは厳しいですね。
ただし根本的なところの問題は、私やこの四角さんも含めて、「情報をカットせよ」「孤独になれ!」と言っている情報そのものがノイズになって聞き入れられにくくなっている、という矛盾でしょうか。
つまり現代はそれほど情報に溢れすぎているということも。
ただしそういう中で本当に情報をカットして孤独に考えられた人たちのみが、本物のクリエイティブな仕事ができる、というのはあるのかもしれません。
つまり現在の世の中では、求められている才能(創造性)と、それを生み出す環境(外向指向/情報過多)との矛盾が、最も激しく出ている時代とも言えるわけですな。
さて、最近発売した「累積&順次戦略」を解説したCDなんですが、これに近い内容のことを別のアプローチから語っている人のインタビューをネット上で発見しましたので、その引用を。
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イノベーションを起こすには「孤独」が必須だ
「20代は捨て」と説く、四角大輔氏に聞く
レコード会社のプロデューサーとして輝かしい経歴をお持ちの四角さんですが、この『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』、の帯にある「20代は捨て」は、思い切った物言いですね。「若いうちは人に会え、本を読め、外国に行け、なんでも吸収しろ」、というのが、上の世代から若い人たちに送られるメッセージじゃないですか。
四角大輔(以下四角):よく言われます。まだまだ経験不足のはずの20代に「捨てろ」なんて勧めていいのか、と。
しかし、20年前、40年前の20代と、今の20代とでは圧倒的に違うポイントがあります。
現代は、たとえ受け身でいたとしても、異常なほど情報があふれ、選択肢もめちゃくちゃな数が示されている。20代の段階で、「やみくもに手に入れる」という姿勢では対応しきれません。ある程度の人生経験を積んできた、40代の僕でさえパニック寸前です。しかも、彼らはデジタルネイティブ、つまり生まれた頃すでにネットが存在していたのです。
これが50年前、僕の父親が20歳のときだったら、情報も選択肢もほとんどなかったから、「とにかく吸収しろ」で良かったと思うんです。
ー私たちは「情報はこちらから貪欲に求めていくもの」と思って育ってきました。
四角:そうなんですよね。でも、20代の子たちと向き合っていると興味深い事実に直面します。みんな「忙しい」と言うんですよ。学生が、ですよ。
ー確かに、忙しいと言いますね。
四角:言うでしょう。「忙しい」に続けて「やりたいことが分からない」と必ず言ってくる。それは、あまりにも多い情報量が彼らのキャパを超えていて、メンタルも思考も追いつかないんです。
ー情報が多すぎて考えられない。なぜでしょう。
▼今の我々と同じ年頃の上司は、もう少し暇そうだった
四角:その情報が実際に自分に必要なのか、やりたいことなのかを考える前に、まず目に入るものを一通りチェックしようとしている。でも実は、ネットやメディアを通して勝手に飛び込んでくる情報って、単なる二次情報でノイズだらけです。そんな不確かな情報の渦の中で「自分軸」を失い、混乱してしまっているんです。
心の奥底ではやりたいことがあるんだけど、「やらなきゃいけないこと地獄」に追われている。学生にアドバイスしているとよくあることなんですけど、実際に「ToDoリスト」を全部書き出させて整理整頓したら、半分以上は「やらなくていいこと」なんですよね。
ーToDoリストが、いらないことでがーっと埋まってる。
四角:めちゃくちゃですよ。やっぱり今が、そういう情報ノイズにあふれかえっている環境だからなんですよ。彼らは、ノイズジャングルという異常事態の世界にいるのです。
ーなるほど。そういえば新人の頃に今の私の年の上司はもっとゆったり働いていたような気がしますねえ。人ごとじゃないのか。
四角:今、70歳の人が20歳のころ、つまり50年前に膨大な数のToDoリストがあったかといえば、おそらくないんですよ。頭にガンとたたき込んでおけるくらいシンプルだった。今の20代の子たちは、あまりにもたくさんのノイズを抱え過ぎている。それを少しでも減らしてあげたいんです。
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うーむ、これは厳しいですね。
ただし根本的なところの問題は、私やこの四角さんも含めて、「情報をカットせよ」「孤独になれ!」と言っている情報そのものがノイズになって聞き入れられにくくなっている、という矛盾でしょうか。
つまり現代はそれほど情報に溢れすぎているということも。
ただしそういう中で本当に情報をカットして孤独に考えられた人たちのみが、本物のクリエイティブな仕事ができる、というのはあるのかもしれません。
つまり現在の世の中では、求められている才能(創造性)と、それを生み出す環境(外向指向/情報過多)との矛盾が、最も激しく出ている時代とも言えるわけですな。
by masa_the_man
| 2013-02-19 17:00
| 日記